観たかった映画を観てきた。
「トスカーナの休日」という、あまり話題になってない映画。
上映も4館ぐらいだし。
私はトスカーナという舞台と、主演のダイアン・レインの顔が好きなことと、癒し系らしいところに惹かれて観にいった。
客層は中高年の女性が多かった。
以下、ストーリーを最後まで書く予定です。
ネタバレ満載なので、これからご鑑賞予定の方は読まないで下さい。
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アメリカ人の作家・フランシスが離婚で家を手離して、傷心を癒すためにイタリア旅行に行って、1軒の家と出会い、衝動買いして……というのが、あらすじ。
正直、あんまり面白くなかった。
離婚、友情、家の改装、新たな出会い、改装業者の青年と近所の女の子の恋愛、主人公の恋愛と孤独感、風変わりな女性との友情…と、いろいろ描かれているために、何がいいたいのか、さっぱり見えてこなかった。
いや、主題は分かる。傷ついた主人公が人生に新たな喜びを見出すまでの過程と、トスカーナでの生活だろう。
でも、人との出会いを含めた新しい生活も、家の改装も恋愛も旧交も、主人公の内面の変化も、どうも中途半端にしか描かれていないので、すっきりしなかった。
生活というものは、こうした些細で雑多な出来事の積み重ね…なのは分かるのだが、2時間弱の映画でそれをやっても、いつのまにか主人公が癒されていましたというのは、ちょっと無理な気がした。
ラストで感動したり、ほのぼのとした気持ちになったりするには、それなりに盛り上がる場面とか、主人公の気持ちが変化する出来事が必要だと思うのだが、それがない。
フランシスは最初のほうに「私の夢は、この家で結婚式を挙げ、新しい家族を作ること」と言う。恋人に捨てられた親友がアメリカからやってきて、主人公の家に住んで子供を産み、ラストでは改装業者のポーランド人の青年が結婚式を挙げる。
そこで懇意にしている不動産業の男性が、「あなたの夢はかないましたね」と言い、主人公も一応は頷くのだが、主人公がイタリア人男性にあっさり捨てられた後なので、「人生なんて、こんなもの?」という気分にさせられる。
それはまあ、こういう幸せもありなんだろうけど、それで納得してカタルシスを得るというよりはむしろ、ほろ苦い雰囲気だ。
新しい生活に溶け込む様子や、トスカーナの生活での小さな喜びとか驚きを積み重ねていって、ここの生活が気に入っている様子を描いてくれないと、「人生も悪くない」とは思えないのだが、これは私の受け取り方の問題かもしれない。
この結婚式で唐突に、フランシスに自分の作品を批評されたというアメリカの作家が訪ねてきてハッピーエンドになるのも、あまりに付け足しという感じで、すっきりしなかった。最後に希望の兆しが見えて…という終り方は悪くないと思うんだけど、親友も恋人もアメリカからの持ちこみってあたりが、どうにも。
トスカーナの生活が彼女を癒してくれたというのは、あらすじとして理解できるけど、実感がこもらないまま終わってしまったというのが、私の感想。
もっと、ありきたりな話を期待してたし、そのほうが面白かったんじゃないかなと思った。
新たな生活に戸惑ったり、地元の人と交流を深めたり、その中で土地の人と恋愛したり。そんな見飽きたストーリーのほうが、主題が活かされた気がする。
最後に好きな場面を。
フランシスが白いワンピースを着て、白バイの後ろに乗せてもらう場面。もちろん「ローマの休日」風だろうけど、ダイアン・レインが綺麗だった。オードリーとは全く違った魅力なのがいい。
多分、昔の映画作品をたくさん知っている人のほうが、楽しめる映画だと思う。私は全然知らないからなあ。
それと、今まで挨拶してくれなかった老人が、最後に挨拶してくれる場面。ありきたりで、すっきりした(笑)
「トスカーナの休日」という、あまり話題になってない映画。
上映も4館ぐらいだし。
私はトスカーナという舞台と、主演のダイアン・レインの顔が好きなことと、癒し系らしいところに惹かれて観にいった。
客層は中高年の女性が多かった。
以下、ストーリーを最後まで書く予定です。
ネタバレ満載なので、これからご鑑賞予定の方は読まないで下さい。
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アメリカ人の作家・フランシスが離婚で家を手離して、傷心を癒すためにイタリア旅行に行って、1軒の家と出会い、衝動買いして……というのが、あらすじ。
正直、あんまり面白くなかった。
離婚、友情、家の改装、新たな出会い、改装業者の青年と近所の女の子の恋愛、主人公の恋愛と孤独感、風変わりな女性との友情…と、いろいろ描かれているために、何がいいたいのか、さっぱり見えてこなかった。
いや、主題は分かる。傷ついた主人公が人生に新たな喜びを見出すまでの過程と、トスカーナでの生活だろう。
でも、人との出会いを含めた新しい生活も、家の改装も恋愛も旧交も、主人公の内面の変化も、どうも中途半端にしか描かれていないので、すっきりしなかった。
生活というものは、こうした些細で雑多な出来事の積み重ね…なのは分かるのだが、2時間弱の映画でそれをやっても、いつのまにか主人公が癒されていましたというのは、ちょっと無理な気がした。
ラストで感動したり、ほのぼのとした気持ちになったりするには、それなりに盛り上がる場面とか、主人公の気持ちが変化する出来事が必要だと思うのだが、それがない。
フランシスは最初のほうに「私の夢は、この家で結婚式を挙げ、新しい家族を作ること」と言う。恋人に捨てられた親友がアメリカからやってきて、主人公の家に住んで子供を産み、ラストでは改装業者のポーランド人の青年が結婚式を挙げる。
そこで懇意にしている不動産業の男性が、「あなたの夢はかないましたね」と言い、主人公も一応は頷くのだが、主人公がイタリア人男性にあっさり捨てられた後なので、「人生なんて、こんなもの?」という気分にさせられる。
それはまあ、こういう幸せもありなんだろうけど、それで納得してカタルシスを得るというよりはむしろ、ほろ苦い雰囲気だ。
新しい生活に溶け込む様子や、トスカーナの生活での小さな喜びとか驚きを積み重ねていって、ここの生活が気に入っている様子を描いてくれないと、「人生も悪くない」とは思えないのだが、これは私の受け取り方の問題かもしれない。
この結婚式で唐突に、フランシスに自分の作品を批評されたというアメリカの作家が訪ねてきてハッピーエンドになるのも、あまりに付け足しという感じで、すっきりしなかった。最後に希望の兆しが見えて…という終り方は悪くないと思うんだけど、親友も恋人もアメリカからの持ちこみってあたりが、どうにも。
トスカーナの生活が彼女を癒してくれたというのは、あらすじとして理解できるけど、実感がこもらないまま終わってしまったというのが、私の感想。
もっと、ありきたりな話を期待してたし、そのほうが面白かったんじゃないかなと思った。
新たな生活に戸惑ったり、地元の人と交流を深めたり、その中で土地の人と恋愛したり。そんな見飽きたストーリーのほうが、主題が活かされた気がする。
最後に好きな場面を。
フランシスが白いワンピースを着て、白バイの後ろに乗せてもらう場面。もちろん「ローマの休日」風だろうけど、ダイアン・レインが綺麗だった。オードリーとは全く違った魅力なのがいい。
多分、昔の映画作品をたくさん知っている人のほうが、楽しめる映画だと思う。私は全然知らないからなあ。
それと、今まで挨拶してくれなかった老人が、最後に挨拶してくれる場面。ありきたりで、すっきりした(笑)
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