三国志 第一巻

2004年11月14日 読書
宮城谷 昌光 文藝春秋 2004/10/13 ¥1,700

読了〜。
面白いし読みやすい。歴史物のとっつきにくさがないのがすごいところだと思う。
思えば、ずっと中国史を題材に書いてらして、満を持しての『三国志』というところだろうか。(作者の事情は知りませんが)
待ってました、と貸してもらったら(……)、期待通りの面白さだった。
三国志なんて、ただでさえ長くなりそうな題材を後漢から始めますか……。
曹操のお祖父さんの時代で1冊終っちゃったのには、ちと、驚いた。
そして中国歴史ものでは多分、普通のことだろうと思うけど、
A氏について説明が始まると、Aの先祖、父、Aの師匠と師匠の父と先祖、Aの同時代の有名人というように話が広がるので、頭がうにゃうにゃした。
「これ、覚えておかないと後で不便?」と思いながら読んだ。別に忘れても支障はないが、後から師匠の息子が出て来たりするので、、覚えておいたほうが楽しめる……無理だけど。
それはそれとして、やはり優れた人物の功績を読むのは面白い。
現代には、これぐらい真剣に国を思ってる政治屋さんはいないだろうなあ、と思う。
官僚、外戚、宦官といった派閥の争い、旱魃、水害、異民族との戦争、後継といった問題が起こる中で、皇帝や臣下達がどう対応していくか、どう歴史が動いていくかを追ううちに、すっかり後漢王朝の行く末が気になるぐらいにのめり込んでいた。
歴史ものなのだから、当然先は知っているはずだが、私は覚えていなかった……。
1巻は後漢なので、「三国志」と聞いて思い浮かぶ登場人物は出てこなかったが、宮城谷さんの書く人物は魅力的なので、どんな風に描かれるか続刊が楽しみだ。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

日記内を検索