結局、観てきたので、ネタバレありで感想を。
原作に対してもネタバレ。きっちりネタバレなので、未読の方は読まないでください。
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えーっと、この映画の原作本は数年前に一度読んでる。
再読したいぐらいお気に入り作品だが、分厚いハードカバーで持っているため、機会がなかったり。いっそ文庫で買おうかな。
原作を読んでるかどうかが、評価の分かれ目っぽかったので、一応先に断っておこうかと。
で、肝心の映画のほうは結構、楽しめた。
どうにもストーリーの大筋に脆弱さ(…なんていうんだろう、とにかく骨組ちょっと弱いよね、という印象)を感じた。
そのせいもあって、原作ファンからは駄作扱いされてたりするような感触(一部の人の感想しか読んでないから)を受けた。
でも、あの長〜い原作を2時間でまとめようと思ったら、削って削って削りまくらないと無理だと思う。それで原作の名場面やニュアンスを抽出していったら、あんな映画ができるんじゃないかな、と作り手の原作への愛を感じたのだが。
…ダイスとか端折りすぎて、かなり胡散臭くなってたけど、端折らないとまとまらなそう。
(原作に忠実であることと、原作を読まなくても映画として楽しめることを両立させた映画が、いい映画。というのが、私の原作至上主義の中身なので…)
まあ、原作の雰囲気を出そうとするあまり、ストーリーも人物描写も中途半端になってるって思わせた時点で、ちょっとダメなのかもしれないけど、原作そっちのけの映画化作品が目立つ中で、その努力には好意的な目を向けたいな、擁護したいなと思ってしまった。
こんな…ありがち王道ストーリーなのに、パクリとか言われた日には泣けてきます。その映画観てないから反論もできないけど。
微妙な感想だ……。
もうちょっと言い訳。
たとえば、宮津副艦長の奥さんが最後に墓参りする場面。
原作ではダイスの渥美が同行していて、宮津父子の死の真相を奥さんに伝え、彼女が望むなら殺されてもいいという覚悟だったりする。でも、奥さんは実はすでに真相を知っていて、自殺用の薬まで渡されているのだが、「薬は必要ありません。拷問されたとしても、絶対に口を割らない覚悟でした」というような台詞を口にする。そして、今後息子の死のような悲劇が起きるのを防ぐために、あえて渥美を裁かない。
っていう、複雑な筋を全部映画で表現するのは時間的に無理。
でも、墓参りは入れておきたいな、と思ったら、一人穏やかに寂しげに墓参りするって脚本になるのかなーと。
なんだかのんびりしすぎという観はあるけど、息子に続いて夫をあんな形でなくした女性がすでに終わってしまった事実を受け入れれば、ああいう台詞になる気もする…。あののんびりの行間に、諦めと寂しさを感じた。
とにかく、雰囲気を伝えようという努力が感じ取れたし、重いテーマを扱っているものの、娯楽作品だと思えば、楽しめる作品ではないかと。とりあえず、私は楽しかった。
どうでもいいが、如月の台詞、語尾がはっきりしないというか、滑舌が悪かったので、なんだか甘ったれた印象を受けた。
原作に対してもネタバレ。きっちりネタバレなので、未読の方は読まないでください。
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えーっと、この映画の原作本は数年前に一度読んでる。
再読したいぐらいお気に入り作品だが、分厚いハードカバーで持っているため、機会がなかったり。いっそ文庫で買おうかな。
原作を読んでるかどうかが、評価の分かれ目っぽかったので、一応先に断っておこうかと。
で、肝心の映画のほうは結構、楽しめた。
どうにもストーリーの大筋に脆弱さ(…なんていうんだろう、とにかく骨組ちょっと弱いよね、という印象)を感じた。
そのせいもあって、原作ファンからは駄作扱いされてたりするような感触(一部の人の感想しか読んでないから)を受けた。
でも、あの長〜い原作を2時間でまとめようと思ったら、削って削って削りまくらないと無理だと思う。それで原作の名場面やニュアンスを抽出していったら、あんな映画ができるんじゃないかな、と作り手の原作への愛を感じたのだが。
…ダイスとか端折りすぎて、かなり胡散臭くなってたけど、端折らないとまとまらなそう。
(原作に忠実であることと、原作を読まなくても映画として楽しめることを両立させた映画が、いい映画。というのが、私の原作至上主義の中身なので…)
まあ、原作の雰囲気を出そうとするあまり、ストーリーも人物描写も中途半端になってるって思わせた時点で、ちょっとダメなのかもしれないけど、原作そっちのけの映画化作品が目立つ中で、その努力には好意的な目を向けたいな、擁護したいなと思ってしまった。
こんな…ありがち王道ストーリーなのに、パクリとか言われた日には泣けてきます。その映画観てないから反論もできないけど。
微妙な感想だ……。
もうちょっと言い訳。
たとえば、宮津副艦長の奥さんが最後に墓参りする場面。
原作ではダイスの渥美が同行していて、宮津父子の死の真相を奥さんに伝え、彼女が望むなら殺されてもいいという覚悟だったりする。でも、奥さんは実はすでに真相を知っていて、自殺用の薬まで渡されているのだが、「薬は必要ありません。拷問されたとしても、絶対に口を割らない覚悟でした」というような台詞を口にする。そして、今後息子の死のような悲劇が起きるのを防ぐために、あえて渥美を裁かない。
っていう、複雑な筋を全部映画で表現するのは時間的に無理。
でも、墓参りは入れておきたいな、と思ったら、一人穏やかに寂しげに墓参りするって脚本になるのかなーと。
なんだかのんびりしすぎという観はあるけど、息子に続いて夫をあんな形でなくした女性がすでに終わってしまった事実を受け入れれば、ああいう台詞になる気もする…。あののんびりの行間に、諦めと寂しさを感じた。
とにかく、雰囲気を伝えようという努力が感じ取れたし、重いテーマを扱っているものの、娯楽作品だと思えば、楽しめる作品ではないかと。とりあえず、私は楽しかった。
どうでもいいが、如月の台詞、語尾がはっきりしないというか、滑舌が悪かったので、なんだか甘ったれた印象を受けた。
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