李歐
2006年2月21日 BL作家た・な・は行
高村 薫 講談社 1999/02 ¥750
手元に本がないので、記憶を頼りにネタバレ感想を。
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まずは、裏表紙あらすじ。
なかなか読みたい気持ちをあおってくれる、素敵な紹介なのですが、一彰を平凡なアルバイト学生だったと書くのはどうかと思います…。彼は最初から麻薬を手に入れることができたり、助教授の奥さんと不倫してたり、拳銃を隠し持ってたりしましたが……。
まあ、そんな突っ込みはともかく、男性同士の恋愛に興味のない読者がこの話を読んで、どんな感想を抱くのか気になります。
(関係ないですが、菊地秀行のメフィストのシリーズを読んでいる中年男性を見かけたときも、その辺の描写はどう受け止めているのだろうと気になりました…)
真面目に感想を書いても、たいしたことは書けそうのにないので、少々腐った視点で切れ切れに書きたいと思います。
全体を通して旋盤比率の高い本なので、なんだか旋盤工って素敵って洗脳をされてしまいます。今回は再読でしたので、初読のときより旋盤シーンが読みやすかったです。
敦子は…これ以上出番が多かったら邪魔に思ったでしょうが(…)なかなか絶妙な登場の仕方をするので、結構好きです。ちょっと冴えない助教授の旦那との結婚の経緯が気になりました。
李歐は登場場面が少ないのに、読者にも一彰にも忘れられることがなく、いちいち鮮やかで格好いいです。にしても、十五年は待たせすぎかと思いますが。
一彰が結婚したのは、彼が結婚していると知った後だったとかいうのも、要チェックポイントでした。(子供ができたからだという事実は無視…)
刑務所と聞くと、ちょっと妄想してしまうという方にも大満足な小説ですが、直接の描写より、後から一彰が原口との関係を田丸に聞かれて、「男同士が雑居房で(中略)察してください」と、さらりと説明するところがよかったです。
…李歐に絡む場面は大体全部が楽しくて仕方のない場面でしたが、最後のほうはかなり焦らされました。焦らされてる(?)場面も十分面白いのに、そんなことより!、そうじゃなくて!と騒ぎたくなりました。最後の一ページですっきりしましたが。
まあ、でも、そういったサービス(?)がなかったとしても、十分面白かったと思います。
手元に本がないので、記憶を頼りにネタバレ感想を。
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まずは、裏表紙あらすじ。
なかなか読みたい気持ちをあおってくれる、素敵な紹介なのですが、一彰を平凡なアルバイト学生だったと書くのはどうかと思います…。彼は最初から麻薬を手に入れることができたり、助教授の奥さんと不倫してたり、拳銃を隠し持ってたりしましたが……。
まあ、そんな突っ込みはともかく、男性同士の恋愛に興味のない読者がこの話を読んで、どんな感想を抱くのか気になります。
(関係ないですが、菊地秀行のメフィストのシリーズを読んでいる中年男性を見かけたときも、その辺の描写はどう受け止めているのだろうと気になりました…)
真面目に感想を書いても、たいしたことは書けそうのにないので、少々腐った視点で切れ切れに書きたいと思います。
全体を通して旋盤比率の高い本なので、なんだか旋盤工って素敵って洗脳をされてしまいます。今回は再読でしたので、初読のときより旋盤シーンが読みやすかったです。
敦子は…これ以上出番が多かったら邪魔に思ったでしょうが(…)なかなか絶妙な登場の仕方をするので、結構好きです。ちょっと冴えない助教授の旦那との結婚の経緯が気になりました。
李歐は登場場面が少ないのに、読者にも一彰にも忘れられることがなく、いちいち鮮やかで格好いいです。にしても、十五年は待たせすぎかと思いますが。
一彰が結婚したのは、彼が結婚していると知った後だったとかいうのも、要チェックポイントでした。(子供ができたからだという事実は無視…)
刑務所と聞くと、ちょっと妄想してしまうという方にも大満足な小説ですが、直接の描写より、後から一彰が原口との関係を田丸に聞かれて、「男同士が雑居房で(中略)察してください」と、さらりと説明するところがよかったです。
…李歐に絡む場面は大体全部が楽しくて仕方のない場面でしたが、最後のほうはかなり焦らされました。焦らされてる(?)場面も十分面白いのに、そんなことより!、そうじゃなくて!と騒ぎたくなりました。最後の一ページですっきりしましたが。
まあ、でも、そういったサービス(?)がなかったとしても、十分面白かったと思います。
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