英田 サキ 徳間書店 2007/06/23
ようやく読了〜。
ネットで検索するとタイトルと同じ大きさの文字で「DEADLOCK3」とついているのでちょっとうるさい…。
確実にネタバレ。 同作者の小説「エス」シリーズ、映画『シ/ョーシャ/ンクの空に』、のネタバレも含む。
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お待ちしてました、教授!!
2冊買ったから3冊目も読んでおくか、最終巻だし、という大変失礼な理由もあったが、教授の出番が楽しみで買ったといってもいいかもしれない。
というわけで、ユウトがまたしてもあまり捜査の役に立っていないように思えて前半はちょっとイラついた。頭脳労働任せてるし、パーティーの招待状を手に入れてもらってるし、どう考えても教授のほうが有能で働き者だ。
写りの悪い写真の「体つき」を見ただけでコルブスだと言い当ててしまったが、写真の体つきだけで人を識別するのはちょっと無理では……。まあ直感と言われてしまえばそれまでだが、すげえな、おい、とか思ったし。とりあえずそこまでコルブスの体つきを熟知していたことは、ディックには内緒にしといたほうがよさそう(笑)
その上自分が振った相手(教授)が過去に派手に遊んでいたと知って「冷たい視線」を向けてるし。浮気っぽい態度とか思ってるし。うーん、とても男同士とは思えない。なんだか気位が高くて潔癖なお嬢さんのような態度だ。まあそんなところも結構可愛いような気がしてきたが。
と、長々イチャモンをつけているがそれは単にそういうツッコミを入れるのが好きなだけで、実は楽しく読んでいる。こういう風にしか感想を書けない、ひねくれものなのでご勘弁を…。
あ、もう一つだけ。コルブスがコカインの密輸について説明している台詞で「儲かる金額は数億円」と言っていたので、いやドルじゃワタクシのような数字に弱い読者は咄嗟に分かんないと思っての気遣いだろうけど、でも単位は円ですか…とちょっとガックリ。やっぱり円で言われるとちょっと雰囲気が…。
…いい加減、楽しんだことも書かなくては。
こんなに早くディックが出てくると思わなかったので、展開の早さが嬉しかった。なんか攻の露出が少ないから、出てくるだけで話が進んでいるような気分になるというか。
ユウトがさらわれた場面ではきっとそうなるだろうと思っていたが(相手が必要もない場面でわざわざ変装をといたら、ちょっとは警戒しようね)、さらわれてこそお姫様である。とっても満足な展開だ。
コルブスはとってもあっけなく意外性もなく自滅してくれて、エスシリーズの五堂と似てるなあとか思った。こういう自分が何を望んでるか分かっていないような犯罪者が好みなんだろうか。とはいえ、ユウトがコルブスに同情する場面は必要だし、救いがあってよかったと思う。
ディックの葛藤とそれに対するユウトの思いが切なかったし、感動的なクライマックスだった。
それにしても2巻読了後の願いがかないそうな予感?
教授とネトが仲良しになっててものすごく嬉しい!
この際だから細かいことにはこだわらない。
逆でもいいです。
ユウトを空港まで見送ったあとの二人の様子が気になって、うおー、カメラさん一人しかいないの?! こっちも撮ってよ!って叫びそうだった。
で、カメラは容赦なく場面を切り替え、名画「ショ/ーシャ/ンク〜」のラストみたいな穏やかで美しい海が出てくる。ムショものシリーズのラストに相応しい終着かも。…ユウトといいコルブスといい、幸せな思い出がムショの中ばかりで、えらく不憫だった。うう、これから幸せになってくれ。
主役二人の半年振りの感動の再会はやっぱり走っていって抱きついて激しくキスなんて展開にはならなかった。なんだかいつも一拍置くよね?と微笑ましい気分で待っていたら、翌日まで持越しとは…。今まで激動だった分、ここはじっくりってことかな。…犬に自分の名前を付けられるのは私ならイヤだが。まあ本人は気にしてないし(笑)
おかげでこういう事件ものだと駆け足で終わっちゃったりすることも多い、甘い場面が堪能できてよかった。
(小説50)
ようやく読了〜。
ネットで検索するとタイトルと同じ大きさの文字で「DEADLOCK3」とついているのでちょっとうるさい…。
確実にネタバレ。 同作者の小説「エス」シリーズ、映画『シ/ョーシャ/ンクの空に』、のネタバレも含む。
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お待ちしてました、教授!!
2冊買ったから3冊目も読んでおくか、最終巻だし、という大変失礼な理由もあったが、教授の出番が楽しみで買ったといってもいいかもしれない。
というわけで、ユウトがまたしてもあまり捜査の役に立っていないように思えて前半はちょっとイラついた。頭脳労働任せてるし、パーティーの招待状を手に入れてもらってるし、どう考えても教授のほうが有能で働き者だ。
写りの悪い写真の「体つき」を見ただけでコルブスだと言い当ててしまったが、写真の体つきだけで人を識別するのはちょっと無理では……。まあ直感と言われてしまえばそれまでだが、すげえな、おい、とか思ったし。とりあえずそこまでコルブスの体つきを熟知していたことは、ディックには内緒にしといたほうがよさそう(笑)
その上自分が振った相手(教授)が過去に派手に遊んでいたと知って「冷たい視線」を向けてるし。浮気っぽい態度とか思ってるし。うーん、とても男同士とは思えない。なんだか気位が高くて潔癖なお嬢さんのような態度だ。まあそんなところも結構可愛いような気がしてきたが。
と、長々イチャモンをつけているがそれは単にそういうツッコミを入れるのが好きなだけで、実は楽しく読んでいる。こういう風にしか感想を書けない、ひねくれものなのでご勘弁を…。
あ、もう一つだけ。コルブスがコカインの密輸について説明している台詞で「儲かる金額は数億円」と言っていたので、いやドルじゃワタクシのような数字に弱い読者は咄嗟に分かんないと思っての気遣いだろうけど、でも単位は円ですか…とちょっとガックリ。やっぱり円で言われるとちょっと雰囲気が…。
…いい加減、楽しんだことも書かなくては。
こんなに早くディックが出てくると思わなかったので、展開の早さが嬉しかった。なんか攻の露出が少ないから、出てくるだけで話が進んでいるような気分になるというか。
ユウトがさらわれた場面ではきっとそうなるだろうと思っていたが(相手が必要もない場面でわざわざ変装をといたら、ちょっとは警戒しようね)、さらわれてこそお姫様である。とっても満足な展開だ。
コルブスはとってもあっけなく意外性もなく自滅してくれて、エスシリーズの五堂と似てるなあとか思った。こういう自分が何を望んでるか分かっていないような犯罪者が好みなんだろうか。とはいえ、ユウトがコルブスに同情する場面は必要だし、救いがあってよかったと思う。
ディックの葛藤とそれに対するユウトの思いが切なかったし、感動的なクライマックスだった。
それにしても2巻読了後の願いがかないそうな予感?
教授とネトが仲良しになっててものすごく嬉しい!
この際だから細かいことにはこだわらない。
逆でもいいです。
ユウトを空港まで見送ったあとの二人の様子が気になって、うおー、カメラさん一人しかいないの?! こっちも撮ってよ!って叫びそうだった。
で、カメラは容赦なく場面を切り替え、名画「ショ/ーシャ/ンク〜」のラストみたいな穏やかで美しい海が出てくる。ムショものシリーズのラストに相応しい終着かも。…ユウトといいコルブスといい、幸せな思い出がムショの中ばかりで、えらく不憫だった。うう、これから幸せになってくれ。
主役二人の半年振りの感動の再会はやっぱり走っていって抱きついて激しくキスなんて展開にはならなかった。なんだかいつも一拍置くよね?と微笑ましい気分で待っていたら、翌日まで持越しとは…。今まで激動だった分、ここはじっくりってことかな。…犬に自分の名前を付けられるのは私ならイヤだが。まあ本人は気にしてないし(笑)
おかげでこういう事件ものだと駆け足で終わっちゃったりすることも多い、甘い場面が堪能できてよかった。
(小説50)
コメント
ちょっと気になったのがですね、ラストでユウトがディックと再会したとき、なんでユウトはディックの負傷を気にかけなかったのか、ということです。もし私だったら、いくら生きてるとわかっても、ディックは2箇所も撃たれんですよ、絶対に身体の状態を訊きますって!あと、英田作品にありがちなんですが、受が「ラブ>>>仕事に対するプライド」なんですよね…。これがねえ…BLだからそれでいいのかもしれないけど…私には…う〜ん。
>なんでユウトはディックの負傷を気にかけなかったのか、ということです。
うーん、かわりにコルブスが心配?していましたね(苦笑)
ユウトがさらわれてからの正確な日数は分かりませんが、もちろん怪我が治っているとも思えませんし。脚を撃たれているのにユウトに肩を貸して走り、腕を撃たれているのにヘリにしがみつき……。それだけ頑張ったのにユウトがねぎらいの言葉をかけてくれなかったので、いじけて半年間連絡してくれなかったのかもしれません(笑)
>あと、英田作品にありがちなんですが、受が「ラブ>>>仕事に対するプライド」なんですよね…。
そうなんですよね!!
せっかく特殊職業につかせて有能という設定にしているのに、もったいないです。ユウトにもうちょっと仕事へのプライドがあれば、この作品ももっと好みだったのですが…。
個人の価値観だけではなく、「仕事上での信念」によってディックと対立する立場になるとか、そういう展開のほうが好みでした。
ユウトはFB/Iでは完全に腰掛OL状態でしたよね。目指せ、寿退社みたいな……。
できる受なら恋も仕事も両立させてほしいものです(笑)