POLLINATION
2007年7月12日 木原音瀬木原 音瀬 『POLLINATION』
とにかくネタバレ。三部作すべてに対してネタバレ。
備考:新装版ではない。
なんで三部作なのにこれだけ売ってないのかと思ったら、発売前でしたか。
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感想を書くのをやめようかと思ったが、まあ1冊だけ書かないのも据わりが悪いし…。なんといっても谷脇が好きだし。
あらすじを素直に読むと、純真な少年に出会って鬼畜な医者も少しはまともになるというストーリーを想像するが、どうなんだろう……。なんだかマトモになった気がしなくもないが。
今回もカンベンなところから話が始まる。しかも今度は15才である。年齢だけで犯罪です、先生。……法律に抵触しない恋愛はできないのか。
誰かこいつを止めてくれ、と思っても葛西先生はもちろん役に立たずに同居決定。ここで葛西が有能だとBLじゃなくなるが、思わず役立たずだと罵ってしまった…。
結果的には、佑哉にとってこれが一番よかった気もするが、なんだかやりきれない。うう、高校生の男の子が鬼畜の毒牙に……。
しかも、過程は最悪だが結果的にはよかったので、ラストには納得がいってしまうからイヤだ。だけどまあ釈然としないものの、佑哉にとっても谷脇にとってもいい変化なのではないかと思えるから、感動的だったりもする。
恋愛部分では、やっぱり松本のことを考えると谷脇に別の相手ができるのは薄情な感じがしてしまうだろうと読む前に覚悟していた。(谷脇は最初から薄情なキャラだけど…)
現実的に考えれば一生死んだ相手だけを思っていろというのは、ものすごく理不尽だが、BL読者としてはどうしてもね。って。
だけど、その点に関しては覚悟していたほどには辛くなかった。なんとなく寂しいだけで。
続編のほうはBLとして楽しもうとすると難しいが、小説としては面白かった。まあ本編のほうも萌ってやつはなかったし、別にいいやという感じ。
それにしても、四十度の熱があろうと文句を言わずに食事の支度をするなんて、鬼畜だが尽くし系の攻だなあと感心した。いい家政婦さんだ。でも、思いやりとか優しさについてはその人に聞いても無駄だと思う……。その人に聞くより、どこかで覚えてきて教えてあげたほうが早いはず。
四十度以上の熱が見せた幻がかなり痛い…。
たまに見える谷脇の愛情が切なくて、それだけで満足できる作品だった。
(小説54)
とにかくネタバレ。三部作すべてに対してネタバレ。
備考:新装版ではない。
なんで三部作なのにこれだけ売ってないのかと思ったら、発売前でしたか。
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感想を書くのをやめようかと思ったが、まあ1冊だけ書かないのも据わりが悪いし…。なんといっても谷脇が好きだし。
あらすじを素直に読むと、純真な少年に出会って鬼畜な医者も少しはまともになるというストーリーを想像するが、どうなんだろう……。なんだかマトモになった気がしなくもないが。
今回もカンベンなところから話が始まる。しかも今度は15才である。年齢だけで犯罪です、先生。……法律に抵触しない恋愛はできないのか。
誰かこいつを止めてくれ、と思っても葛西先生はもちろん役に立たずに同居決定。ここで葛西が有能だとBLじゃなくなるが、思わず役立たずだと罵ってしまった…。
結果的には、佑哉にとってこれが一番よかった気もするが、なんだかやりきれない。うう、高校生の男の子が鬼畜の毒牙に……。
しかも、過程は最悪だが結果的にはよかったので、ラストには納得がいってしまうからイヤだ。だけどまあ釈然としないものの、佑哉にとっても谷脇にとってもいい変化なのではないかと思えるから、感動的だったりもする。
恋愛部分では、やっぱり松本のことを考えると谷脇に別の相手ができるのは薄情な感じがしてしまうだろうと読む前に覚悟していた。(谷脇は最初から薄情なキャラだけど…)
現実的に考えれば一生死んだ相手だけを思っていろというのは、ものすごく理不尽だが、BL読者としてはどうしてもね。って。
だけど、その点に関しては覚悟していたほどには辛くなかった。なんとなく寂しいだけで。
続編のほうはBLとして楽しもうとすると難しいが、小説としては面白かった。まあ本編のほうも萌ってやつはなかったし、別にいいやという感じ。
それにしても、四十度の熱があろうと文句を言わずに食事の支度をするなんて、鬼畜だが尽くし系の攻だなあと感心した。いい家政婦さんだ。でも、思いやりとか優しさについてはその人に聞いても無駄だと思う……。その人に聞くより、どこかで覚えてきて教えてあげたほうが早いはず。
四十度以上の熱が見せた幻がかなり痛い…。
たまに見える谷脇の愛情が切なくて、それだけで満足できる作品だった。
(小説54)
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