Unit Vanilla リブレ出版 2007/08

読了〜!
4冊読み終えて、現在の心境を。(感想ではない…)
旅の疲れは移動時間ではなく移動距離に比例するというが、シリーズものを読むときも似たような感覚になる。
長さより濃さがポイントかなと。
時代物とか舞台が外国のBLというのは普段避けているので、立て続けに読むとそれだけで満腹信号が…。まあお腹いっぱいというのは、それだけ満足感も大きかったということで。久し振りに目新しいものを読んだ気がする。

全巻読んでみて、面白くて趣味に合ったのはやっぱり2巻。やっぱりBLだからキャラが趣味に合うのは重要。文章的にも好みに合う2作だった。
3巻の第6回が一番読み応えはあったけど、趣味には合わなかったので。
あとは1巻の第2回はわりと面白く読んだけど、ちょっと文章が趣味に合わなかったので、ところどころ引っかかってしまった。

誰が書いたのか当てるのも楽しみ方のひとつだと思う。私は残念ながらできなかったけど(本当に見当がつかない…)、挑戦してくれる人が多いと楽しくなりそうだ。
当てれば得意になっていいと思う(笑)
はずしても「あ、この作家さんだったのか」という驚きがあって楽しいし、はずれるのも一興ということで。

あ、本当だ。表紙イラスト、4冊全部繋がるわけじゃないんだ。並べて確認してしまった。
やーでも、並べても綺麗。

ネタバレ

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第7回 昭和初期
なんだ、このやたらと私好みな設定は…。オーダーメイドか、キリリク作品といった感じ。
だいたい大正〜昭和初期は時代物の中で唯一抵抗なく読める好きな時代だし。もう華族とか帝大とか洋装なんて言葉にもいちいち反応しちゃうぐらい好き。ヤクザも流行の経済さんより任侠な時代のほうが読みやすい。しかも年下攻ですよ、ヤクザ受ですよ。優しく一途な攻×男前受ですよ。ヤクザ×華族のお坊ちゃんのほうが絶対に売れ筋だろうに、いいんですか、こんな私の好みで。(…イバラなのでは)
なんか設定を羅列するだけで満足じゃないですか。
というわけで、設定がすごく好みだったのだが、設定だけで小説が楽しめるということもなく。取り立ててここがちょっと…というところもなく、大きな不満もない。
京介の将来を案じて冷たい態度を取るとか、「今晩が最後だから」とか、きっちり敵討ちするところとか、京介が死んでしまう?とか、三年の刑期とか、ポイントを押さえた話だったと思う。(三年の刑期は私だけのツボか…)
思うのだが、血生臭さを感じない出入りだったり、時代の暗さを感じなかったりしたせいか、それほど引き込まれなかった。キャラは確かに好みのタイプなのだが、感情移入できなかったし、すごく惹かれるということもなく…。
うーん、これだけ好みな設定なのに、残念だ。

エピローグ
面白くはあったが、前世を思い出しても劇的な感情の変化もなく、「懐かしい」とか「この人にまためぐり合えた」という感情が描かれないので、物足りなかった。やっぱりラストは転生ものらしく締めくくって欲しかったなあ。
あまり感動もなく終わってしまった。面白かったからいいけど。

last story
1巻から読んできて、転生もの「出会ってすぐに懐かしさを感じ、理由も分からないまま惹かれ合う」というのをほとんど使わないなあと思っていたが、ここにきて完全にそれをやめたようで。まあそのたびに新しく惹かれるというほうが愛は感じるが、ちょっとだけロマンは薄れるよね…とか思ってしまう私。
面白く読んだし、キャラもいいと思うのだが、いいと思うから好みというわけでもなく、さらっと読んだ。
もっと蓮のお兄ちゃんに頑張ってほしかったなあ…。説教するだけじゃなく、ちょっと邪魔して欲しかった。
まあでも、やっと早死にする運命から逃れられた二人が、末永くお幸せに〜な場面で終わってくれて、満足できるラストだった。

結構、楽しい企画だったなあ。

(小説69)

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