吸血鬼には向いてる職業 感想1
2007年9月21日 榎田尤利
榎田 尤利 リブレ出版 2007/09
面白かった!!
や〜、読んでいて本当に楽しかった。しあわせ〜。
しかもついに…!
ついにエダ作品が3拍子揃って私の趣味に合いました!
ストーリー、キャラ、文章。全部が完全に好みだったのは初めて。
とくにネックになることの多かった「キャラ」が好みだったのが大きい。
ちょっと誤解されそうなので書いておくと、今まで読んできた他の作品も作品の質に対して不満はないです。ちょっと好みと違っていたというだけで、面白いと思っています。
以下、完全ネタバレ感想
--------------------------------------------------
笑った〜。最初から最後まで笑いっぱなしだったような。
また電車の中で不審者になってしまった。笑いを噛み殺してニヤニヤしながら読み、電車を下りた読了後は思い出し笑い。まわりの人は相当気持ち悪かったのではないかと…。
文章
いつも読みやすい文章だと思っているが、私は一人称が苦手だったり、三人称で視点の切替を頻繁にされるのはどうも…、というかなり偏った趣味。しかも第三者視点が苦手なのだが、エダ作品では頻繁に出てくる。
第三者視点と三人称での視点の切替がなぜ苦手かというと、欲しい場面で欲しい心理描写がないと物足りないから。これは好みの問題で、書き方に不足があるわけではないのだが。
そういうわけで、今回は欲しいところに心理描写がきちんと入っていたので気にならなかった。
キャラ
待っていました、マンガ家攻!
黒田瑞祥先生、カッコイイです。吸血鬼らしい?クールな美男子ぶりを発揮しつつ、作品は『ゴスちゅる』だし、頭の中身が面白おかしいところがたまらない。親しみやすい人外魔物だった…。
野迫川はオタク編集者なのだが、これまたカッコイイ。顔もいいのだが、オタクぶりがカッコイイという珍しいタイプ。社交的で清潔感があるのでマイナスイメージはないし、夢中になれるものがある人っていいなあと思える。
これは毎回のことだが、脇に出てくるキャラもそれぞれ味わいがあっていい。
ストーリー
とにかく笑える。それだけで満足なのだが、恋愛部分、仕事部分も楽しい。このマンガ家シリーズでは、作中作のマンガと主人公たちの気持ちが自然にリンクしていて、特殊な職業が活かされている。そこらへんも面白い。
明るくてテンポもいいし、笑えるし笑えるし、甘い部分もきっちりあるし、ちょっと切ない部分も織り込まれていて上手い。
とくに吸血鬼ものとしてはやっぱり欲しい要素、「不死者の孤独」についてもきちんと描かれているのがいい。ラストの切ない幸福感が素晴らしかった。野迫川はそのときがきても、黒田の旅を終わらせてあげることはできないような気がする…。何が優しさで何が愛なのかと考えさせられる。
「めでたし、めでたし」で終わらない深みがプラスされ、心に残った。
シリーズは次で終わりだそうだが、続編が読みたくなってしまった。
(小説88)
面白かった!!
や〜、読んでいて本当に楽しかった。しあわせ〜。
しかもついに…!
ついにエダ作品が3拍子揃って私の趣味に合いました!
ストーリー、キャラ、文章。全部が完全に好みだったのは初めて。
とくにネックになることの多かった「キャラ」が好みだったのが大きい。
ちょっと誤解されそうなので書いておくと、今まで読んできた他の作品も作品の質に対して不満はないです。ちょっと好みと違っていたというだけで、面白いと思っています。
以下、完全ネタバレ感想
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笑った〜。最初から最後まで笑いっぱなしだったような。
また電車の中で不審者になってしまった。笑いを噛み殺してニヤニヤしながら読み、電車を下りた読了後は思い出し笑い。まわりの人は相当気持ち悪かったのではないかと…。
文章
いつも読みやすい文章だと思っているが、私は一人称が苦手だったり、三人称で視点の切替を頻繁にされるのはどうも…、というかなり偏った趣味。しかも第三者視点が苦手なのだが、エダ作品では頻繁に出てくる。
第三者視点と三人称での視点の切替がなぜ苦手かというと、欲しい場面で欲しい心理描写がないと物足りないから。これは好みの問題で、書き方に不足があるわけではないのだが。
そういうわけで、今回は欲しいところに心理描写がきちんと入っていたので気にならなかった。
キャラ
待っていました、マンガ家攻!
黒田瑞祥先生、カッコイイです。吸血鬼らしい?クールな美男子ぶりを発揮しつつ、作品は『ゴスちゅる』だし、頭の中身が面白おかしいところがたまらない。親しみやすい人外魔物だった…。
野迫川はオタク編集者なのだが、これまたカッコイイ。顔もいいのだが、オタクぶりがカッコイイという珍しいタイプ。社交的で清潔感があるのでマイナスイメージはないし、夢中になれるものがある人っていいなあと思える。
これは毎回のことだが、脇に出てくるキャラもそれぞれ味わいがあっていい。
ストーリー
とにかく笑える。それだけで満足なのだが、恋愛部分、仕事部分も楽しい。このマンガ家シリーズでは、作中作のマンガと主人公たちの気持ちが自然にリンクしていて、特殊な職業が活かされている。そこらへんも面白い。
明るくてテンポもいいし、笑えるし笑えるし、甘い部分もきっちりあるし、ちょっと切ない部分も織り込まれていて上手い。
とくに吸血鬼ものとしてはやっぱり欲しい要素、「不死者の孤独」についてもきちんと描かれているのがいい。ラストの切ない幸福感が素晴らしかった。野迫川はそのときがきても、黒田の旅を終わらせてあげることはできないような気がする…。何が優しさで何が愛なのかと考えさせられる。
「めでたし、めでたし」で終わらない深みがプラスされ、心に残った。
シリーズは次で終わりだそうだが、続編が読みたくなってしまった。
(小説88)
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