恋になる日

2007年10月19日 BL作家か行
可南 さらさ 二見書房 2001/01

表紙のデザインは趣味に合わないが、イラストが気に入った。
最近の画風よりこの頃のほうが好みかも。

ネタバレ

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母親の再婚で兄弟が4人できた主人公ってあらすじを読んで、兄弟の間で奪い合いみたいな話を想像していたのだが、そうでもなかった。
学校でも会社でもホモは公認らしい。主人公はみんなから美人だといわれている。とりあえずいくら天然でも否定しときなよ…。まあこの作品ではこれがデフォルトなのだろう。
いわゆるツンデレってやつだが、あんまりデレてない。むしろグダグダ。ストーリーもグダグダなので、どこまでいったら終わるんだろうと思いながら読んだ…。なんかこう、私の中では3回ぐらいエンドマークがついたもので。
主人公は泣きっぱなし。読んでるこっちは、泣くのが商売なのは赤ん坊だけだ、いい加減にしろ!とイライラしっぱなし。(私は特別気が短いから…)
これが「涙が出ちゃう、だって男の子だもん」という泣き虫くんタイプなら、ある意味読みやすいのだが、もとがクール、スクエア系なのでタチが悪い。うーん。うざいけど、わりと好きかも。
三人称蝶々視点。なんだそりゃって感じだが、花から花へ、あっちへふわふわ、こっちへふわふわ、の意。移り気な神様ってところか。3行ぐらいで視点が移ってしまったりする。はっきりいって読みづらい。君は誰だ? いつ人格が交代したんだ、とかいちいち聞きたくなる。
で。それにもかかわらず、キャラの心情は追いやすくできている。たまに第三者視点になるのも、ここまで移り変わりが激しいと、かえって分かりやすくていいかもしれない。
義理の弟も攻らしい魅力がいっぱいで読みやすい作品なんじゃないかなあ。好みではないのだが、わりと面白く読んだ。

あとがきに、〆切前にPCがクラッシュして全部書き直したと書いてあった。うう、それは気の毒な…。手放しで誉めるべきでしたよ。

(小説105)

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