きみがいなけりゃ息もできない
2007年10月21日 榎田尤利
榎田 尤利 リブレ出版 2006/11
旧版より新装版の表紙のほうが好きだな。
ルコちゃん。
未読なのにルコちゃんの愛称だけはいつの間にか覚えてましたという有名作品。エダさん攻略をするなら、どうしたって外せないだろう作品なのでマスト買い。
趣味に合わなそうで非常に気が進まなかったのだが、税抜き1000円もするので読んでみた。確かに分厚いとは思うが、それにしても高い。薄いハードカバーの値段って気が…。内容じゃなくて値段で敬遠したくなる。もちろんそんなことは作品とは何の関係もないのだが。
ネタバレ
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生活能力が低いのはともかく、不潔なのはどうだろう…。しかし木原さんの不潔受と違って、素材はいいので磨けば綺麗系というところが、エダさんらしいバランス感覚。…と、ちょっと比較してしまった。単に違いを確認しただけで、木原さんはそこでバランスを取らないところが面白いと思うし、エダさんに軍配を上げたわけではない。魅力と持ち味が違うってだけだ。
で、内容のほうは。わたしの食わず嫌いでした。
さすがエダさんという面白さ、完成度だった。読みやすくて気持ちがいい。
そしてもちろん趣味に合わなかった。
素晴らしく安定供給というか、代表作の1つだからテイストがしっかり出ているというか。
ルコちゃん、全然趣味に合わないんだけど、ただのダメな子じゃなくて、ものすごく可愛い。読んでいるうちになんかもう、ダメっぷりも可愛いく思えてくる。しかも仕事にはちゃんとこだわりがあるというところもポイントが高い。やっぱり仕事のできる受はカッコいい。
ちなみに遅筆だったり締め切り守れなかったり「もう描けない」と毎回弱音を吐くのはマンガ家の定番オプションなので、そこで減点はしない(笑)
それがないと、なんとなくマンガ家のイメージじゃないし。スランプ知らずできっちり原稿を上げるマンガ家キャラといえば、『君好き』のつぐみ先生を思い出すが。彼はちょっとできすぎ君だ。
話が逸れた。そうそう、ルコちゃん。性格も意外と男らしいところがあって、ルコちゃんの視点になってもイライラさせられるようなことはない。ごく自然に感情移入できて読みやすい。
東海林のほうは、我が家にも一人いて欲しい、とは思えないタイプの世話焼き系。世話焼き系タイプのキャラは、こんな人が身近にいたらいいだろうなあと羨ましく思ってしまうのが標準だが、東海林はルコちゃん限定お世話係って感が強い。普通にいい男なのだが、イメージはやっぱりルコちゃんのお世話係なので、素敵vって感じでもない。なので、これからもしっかりルコちゃんのお世話に徹してもらいたい。
ストーリーはツボを押さえまくっていて、変な言い方だが痒いところに手の届く面白さ。王道とかテンプレとも違う。「きっとこういう展開になる」という予想はさせないのだが、期待は裏切らない。滑り止めが入らずに気持ちよく読めるので、ここが面白かったというような感想は書きづらいのだが、とにかく満足できた。
あー、面白かった。散々値段が高いと書いたが、この内容ならこの定価でも納得だ。
ぜんぜん趣味じゃないけど。
(小説106)
旧版より新装版の表紙のほうが好きだな。
ルコちゃん。
未読なのにルコちゃんの愛称だけはいつの間にか覚えてましたという有名作品。エダさん攻略をするなら、どうしたって外せないだろう作品なのでマスト買い。
趣味に合わなそうで非常に気が進まなかったのだが、税抜き1000円もするので読んでみた。確かに分厚いとは思うが、それにしても高い。薄いハードカバーの値段って気が…。内容じゃなくて値段で敬遠したくなる。もちろんそんなことは作品とは何の関係もないのだが。
ネタバレ
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生活能力が低いのはともかく、不潔なのはどうだろう…。しかし木原さんの不潔受と違って、素材はいいので磨けば綺麗系というところが、エダさんらしいバランス感覚。…と、ちょっと比較してしまった。単に違いを確認しただけで、木原さんはそこでバランスを取らないところが面白いと思うし、エダさんに軍配を上げたわけではない。魅力と持ち味が違うってだけだ。
で、内容のほうは。わたしの食わず嫌いでした。
さすがエダさんという面白さ、完成度だった。読みやすくて気持ちがいい。
そしてもちろん趣味に合わなかった。
素晴らしく安定供給というか、代表作の1つだからテイストがしっかり出ているというか。
ルコちゃん、全然趣味に合わないんだけど、ただのダメな子じゃなくて、ものすごく可愛い。読んでいるうちになんかもう、ダメっぷりも可愛いく思えてくる。しかも仕事にはちゃんとこだわりがあるというところもポイントが高い。やっぱり仕事のできる受はカッコいい。
ちなみに遅筆だったり締め切り守れなかったり「もう描けない」と毎回弱音を吐くのはマンガ家の定番オプションなので、そこで減点はしない(笑)
それがないと、なんとなくマンガ家のイメージじゃないし。スランプ知らずできっちり原稿を上げるマンガ家キャラといえば、『君好き』のつぐみ先生を思い出すが。彼はちょっとできすぎ君だ。
話が逸れた。そうそう、ルコちゃん。性格も意外と男らしいところがあって、ルコちゃんの視点になってもイライラさせられるようなことはない。ごく自然に感情移入できて読みやすい。
東海林のほうは、我が家にも一人いて欲しい、とは思えないタイプの世話焼き系。世話焼き系タイプのキャラは、こんな人が身近にいたらいいだろうなあと羨ましく思ってしまうのが標準だが、東海林はルコちゃん限定お世話係って感が強い。普通にいい男なのだが、イメージはやっぱりルコちゃんのお世話係なので、素敵vって感じでもない。なので、これからもしっかりルコちゃんのお世話に徹してもらいたい。
ストーリーはツボを押さえまくっていて、変な言い方だが痒いところに手の届く面白さ。王道とかテンプレとも違う。「きっとこういう展開になる」という予想はさせないのだが、期待は裏切らない。滑り止めが入らずに気持ちよく読めるので、ここが面白かったというような感想は書きづらいのだが、とにかく満足できた。
あー、面白かった。散々値段が高いと書いたが、この内容ならこの定価でも納得だ。
ぜんぜん趣味じゃないけど。
(小説106)
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