榎田 尤利 大洋図書 2003/04

エダ作品をコツコツと攻略中。
BLは基本的に設定が気に入ったものだけ読むようにしていたのだが、読む量が増えたら贅沢も言っていられなくなった。ましてやエダ作品を選り好みするなんて間違いもいいところだった。
といってもこれはあくまで個人の趣味の問題。

以下完全ネタバレ

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1巻より2巻のほうが面白い。それはやっぱり子供より媚薬のほうが楽しいっていう、少々美しくない嗜好のせいなんだろうか…。
それはいいとして、自分だけの媚薬という発想がいいなあと。香りは記憶に直結しやすいし、思い出に浸るアイテムとして香水はいいと思う。おしゃれだし。
で、やっぱりというか。兄のほうのカップルのほうが人気があるようで。弟カップルのほうも微笑ましい感じなのだが、BL的に物足りない読者が多いんじゃないかと。…実は恋愛していないときのほうが読んでいて面白かったり。
もちろんそうじゃない人もいるだろうけど、印象として。少年漫画で主人公より脇役のほうが人気が高いみたいな感じ。
とりあえず私は兄カップルのほうが好き。というより、沓澤が好き。
尽くし系で一途な俺様。顔も頭もいいし、服装の趣味もいい。という条件のエダ作品の攻なら、ヤクザでもいいやって気分。なにより面白いところが好きだなあ。
女王様受の兄は、うーん、なんていうか、受キャラとしては好きじゃないけど小説のキャラとしては好きなタイプなので、出番が楽しみ。
受としては、女王様って言葉自体が苦手だし、爪を磨いたりするようなところがちょっと趣味じゃない…。でも淫乱なところが面白い。いや受に対してインランなんていうと言葉責の常套句のようだけど…、もっと明るくさっぱりとした淫乱ぶり(…)で、本人もそう言われても気にしないのでマイナスイメージがないというか。男らしいというか。積極的な受って好きだなあと。
で、受とかそういうのを離れた部分としては、頭はいいし、性格も男前でいいと思う。なんかこう、カッコイイというより観察するのが面白いキャラかな。

あんまり胸がキュンとする(…どうでもいいが使うのが恥ずかしい表現だ)ような部分はないが、明るさとテンポのよさでエンタメらしい楽しみ方ができる作品ではないかと。事件の裏側にあるものは結構重たいものだし心情も描き込まれているので、話が薄っぺらい感じもしない。なんといっても読みやすい。
エダ作品ってどっぷり感情移入しづらい気がする。読者=主人公って目線じゃなくて、主人公は読者の友達とか弟とか、そんな目線だと思う。だから気軽に読めるんじゃないかなあ。この作品ではとくにそう感じた。

小説として面白く読んだ。

(小説119)

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