木原音瀬 蒼竜社 2007/11

お待ちしておりました!
8月からかな? 年内に出るらしいと聞いて、すごくすごく待ち遠しかった。やっと読めたよ〜〜!
なぜそんなに楽しみだったかというと、私の趣味に合っているはずだと友人が教えてくれたから。勧められてまず外れたことがない(はまるところまでいかなくても、満足できる)ので、これは期待していいんじゃないかと思っていた。というか激しく期待していた。
きちんとした感想は下巻読了後まで持ち越すけど、とりあえず読後感だけ。

ネタバレ

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うおお〜〜、メチャクチャ好みだ!! 激しく好きだ!!
だいたい木原さんの仕事のできる強気リーマン(社会人)受は趣味に合うので、松岡が趣味に合う。BL系で女装するキャラは苦手なのだが、その女装癖さえツボにはまっていた。
女装について。
実は以前これとほぼ同じ設定の小説を読んだことがある。まあ女装ネタは珍しくもないと思うし。(木原さんの作品のほうが発表が早いのだが、私は雑誌掲載を読んでいないので順番が逆になった)
女装した受が街で会社の冴えない同僚(上司)と偶然会ってしまい、とっさに口のきけないフリをしてその場を切り抜けようとするが、熱烈に惚れられてしまい、断りきれずにデートを繰り返し…って話。
でもその作品は全然趣味に合わなかった。もちろん木原作品が元から私の趣味だからってこともあるが、女装がね。その話はロリータ系でちょいイロモノが入ってたから、なんだかついていけなかった。…どうせなら美少女より美女のほうが好きなのよ。
で、松岡の女装はそこらへんの女よりずっと綺麗に仕上がる、しかもストレス発散のための女装という納得のいく理由つき。あくまで自分の趣味で。しかも女性に憧れているわけじゃないってところがポイントかな。まあ私の趣味に合うかどうかという意味でのポイントだけど。
スーツをビシッと着こなすキャラが好きなように、女装して(素材で女性に見えるわけではなく、きちんとメイクして着飾った上で)大人の女性の美しさがあるキャラというのも好きだ。

テイスト。
寛末は木原作品では珍しくない、優しくて冴えない要領の悪いヘタレ攻。メソメソ泣かないあたり、私には好感触。
この攻が熱烈に押してきて受は余裕でいたのに、途中で立場が逆転するところが木原テイスト。逆転してからの切なさがたまらなくいいと思う。

痛さ。
ガツンとやられたが、今のところ平和で安心している。でも下巻の展開がものすごく怖い。もう何回かガツンガツンとやられそうで不安。
会社(同期の福田とか)に女装趣味がバレるんじゃないかとか、最初にホテルに置いてきてしまった財布に身元が分かるようなものが入っていただろうし大丈夫なのかとか。
それより木原作品の女性キャラはどう化けるか分からんので(たいがいトラブルの元だ…)、二人も出てきてるよ、こえー、とか。
二人のこれからの関係以前のところで不安材料がいっぱいで……。妄想が逞しすぎるかもしれないが、うう、本当に怖い。初冬の怪談か…ってぐらい怖い。
あー、下巻が楽しみだ…。読むまで安心できない……。

読後感だけじゃなくなったような…。なんか予定より長くなったな。
とにかく松岡も寛末もすごく優しいけど人間味あふれる弱さも持っていて、感情移入しやすいし、魅力的。
そんなわけで上巻読了直後の感想としては、かなり趣味に合ったし、1月の下巻発売が今から待ち遠しい。

(小説126)

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