うえだ真由 新書館 2007/02

密林って画像出ないことが増えたなあ…。
まあそれはいいとして。
ネタバレで。

あらすじ。
お天気キャスターの柚生は、帰省中に倒れ運ばれた先の病院で、高校の頃の親友、知明と再会する。それは、卒業以来連絡を絶ち、忘れようと努めた片想いの相手でもあった。ストレスで胃を壊し、そのまま実家で療養することになった柚生は、早く東京に戻らなくてはと焦る一方で、再び近づいた知明との距離を心地よく感じ、恋心を再燃させていく。そしてどうやら、想いは一方通行ではないようで……? 同窓生再会ラブv


雑誌掲載時に読んで、ムリ!と早い段階でリタイアしたのだが、今うえだ先生ブームだから、設定が趣味に合わなくても問題ないわと読んでみた。やっぱり面白かった。
この設定の何が悪かったのか思い出せない。たぶん受の名前が気に入らなかっただけだ…。設定が趣味に合う、合わないじゃなくて、雑誌掲載時は粗探ししながら読んでいるんだってことに気付いた。うーん。雑誌をじっくり読めるほど時間がないから、冒頭がものすごくキャッチーな作品以外は見切りをつけるようにしているんだけど、もったいない読み方をしてるなあ。

もしかしたら年下攻より好きかもしれない、同い年もの。
テンポもいいし、挫折を味わっている真っ只中なのに暗くなりすぎず、読みやすい。長年の片思いが両思いに変わって終わりかなと思っていたら、さらにその先があって、むしろそっちがメインという感じで読み応えがあった。
これは私の個人的な事情をモロに反映しているのでまったく人様には参考にならない感想だけど、途中の展開でちょっとぐっさりきた。
知明が、柚生が挫けそうになったときに「諦めずに頑張れ」というような説得をするのだが、それがものすごく厳しく感じてしまった。
そんなに頑張らないといけないのか。頑張っても駄目ならどこかで方向転換しないといけないし、諦めることも必要だったりしないのか、とか。ついそんなことを考えてしまった。
といっても、知明は家庭の事情で夢を諦めた人なのでこの台詞は共感できるものだし、柚生にとってはいいアドバイスだったし、この台詞があったからラストで感動したんだけど。それに挫折して終わってしまうような物語は読みづらいし、挫折から成功への転換というのは読んでいて勇気付けられるので、この展開には満足している。
続編も二人の絆がさらに深まっていて楽しかった。

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