榎田尤利 大洋図書 2002/12

とにかく趣味に合わなかった。

ネタバレ
N.Y.でプロのダンサーを目指す潤也は、街角で通行人とぶつかり意識を失う。目覚めたとき、目に入ったのは財閥の御曹司でエリート弁護士アシュリーの冷たい美貌だった。ぶつかった拍子に怪我をした足が癒えるまでアシュリーの滞在するホテルのスイートで共に過ごすことになった潤也だが、夜の優しいアシュリーと昼間の尊大な態度の違いに戸惑いつつも惹かれる。少しずつ互いを知り、全てがうまくいくかと思えたある日、アシュリーの無器用さが招いたある事が、ふたりの間に大きな誤解をうむ。好きだったのに、信じていたのに…!!榎田尤利が贈るスイート・スイート・ロマンス登場。
エダさんの初期の作品の文章はちょっと苦手…。読みにくいことはないけど、読んでいて気になってしまう。もっと重たい話ならこの文章スタイルでもいいけど、ライトなエンタメには合わない気がする。
その上、キャラも好感は持てるけどさっぱり趣味に合わないし、イラストは個性的でいいと思うけどどうも苦手。
ストーリーは途中まではすごく面白かった。クライマックス手前までの★評価をつければ多分4つぐらいだった。
でも足枷で監禁が入ったので、そこでアウト。がっかりした。ほとんど生理的嫌悪を感じるので、上手い下手は関係なく苦手。
でもエダさんの犯罪系は…犯人に同情すべき理由さえあれば、とくに責められることもなく(時には謝罪や反省がないまま)許されてしまうので、そういう点でも苦手かな。たまたま精神的、肉体的苦痛に対して耐性のある(鈍い?)主人公だから大事にならないだけなのに、犯罪に対する扱いが軽いのが気になる。納得いかないし、それが許されるなら優しさとかそういう感情も適当なものって気がしてしまって、信用できないというか。
で、この作品の場合、謝罪と反省はあったのだが、被害者である主人公にまったくついていけなかった。攻に一服盛られて目が覚めたら足枷って状況で、ちょっと驚いただけで終わり。助けも呼ばない。信頼している人にそんなことをされたら、一生トラウマになってもおかしくない体験だと思う。世の中にはそういう人もいるのかもしれないが、私にはどうにも理解不能で。
スピンオフの話のほうは苦手ではないが、とくに好みでもなかった。

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