あのひと

2008年2月20日 木原音瀬
木原音瀬 ビブロス 2001/11

『片思い』と同シリーズ。

ネタバレ
17歳も年上のあのひとが、どうして俺を好きになったんだろう? 恋愛にうとい大学生の門脇には、数学講師・松下が自分に寄せる一途な想いすら不思議で仕方ない。恋にも、数学みたいに法則があればいいのに…。 もうひとつの『片思い』、大人気シリーズの門脇編が、大量書き下ろしとともに登場! 三笠×吉本の書き下ろし短編も収録。

『片思い』登場時から好きだった門脇が主人公なので、そういう意味では好きな作品なんだけど…。ヘタレ攻は好きだが、木原作品の(とくにメガネをかけた)ヘタレは攻であろうと受であろうと苛立つことが多くてあんまり好きじゃない。そしてそういうヘタレの相手が優しいキャラだと余計にイライラと…。
この作品でも松下がムカつく。表題作のほうでは松下がかわいそうだなと同情気味に読んでいたのだが、どっちかというとなんで門脇が松下を相手にしてるのかがよく分からないという感じだった。
続編のほうではもう…。口下手とか気が利かないとかはいいんだけど、自分が弱いことを言い訳にして、精一杯優しくして守ってくれる門脇を傷つけるのが許せなかった。自分の家族の問題に巻き込んだ上に、逆に庇われるだけで、家族にばれたらどうしようとか自分のことばっかり考えているところが最悪。男として魅力がないだけではなく、恋人としてそれはどうよって態度が多くて。
うう、門脇がいいようにこき使われているだけでも気の毒なのに。
まあでもここまで頼りにならない年上攻って新鮮かも…。悪い人ではないんだけどなあ…。
で。松下のことで引っかからなければ、とってもいい話だと思う。恋愛感情の描写が丁寧だし、切なくて感動的。それに私なんかは、男同士で同棲して明るく楽しいだけっていう話には違和感があるから、これぐらいのほうが抵抗なく読めるかも。
うーん。松下先生、少しはしっかりしてね?

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