権力の花

2008年5月14日 榎田尤利
榎田尤利 大洋図書 2005/7

ずいぶん前に買ったのだが、趣味に合いそうになく、読む気になれずに放置していた作品。やっと読んだ。

ネタバレ

面白かった。
設定がしっかりしていて、説得力があるし、キャラも受は好みだ。ちょっと堅苦しい説明部分も読みやすい。
これがエダさん以外の作家の作品だったら、「次回作も必ずチェックしないと!」って意気込んだと思う。けど、エダさんの作品としては、ちょっと物足りなかった気も。
上下巻ぐらいだったらよかったのかな。あれこれ要素がありすぎてストーリーが散漫という印象だった。それぞれのエピソードは面白いんだけど、全体としての山がちょっとフラットだったような。せっかくの架空設定なのに、職業部分での活躍が少なかったというか。楓の意気込みがカッコいいだけに残念。
陣内は個性的だし、攻としての魅力がきっちりあるタイプだけど、印象が弱かった。うーん、振り回される役柄だったせいもあると思うし、楓の側にスポットが当たりすぎていたせいもあるかもしれない。楓はカッコいいし、陣内には不満もないけど、楓がピンで頑張っていたように感じてしまった。まあ私の趣味の問題もあるけど。…確実に。
バランス型のエダさんだから、バランスがよすぎたけど、もっと読みづらくてもよかった気がする。
期待に応えてくれる作家さんだと、求めるものが贅沢すぎて、なんだか評価が辛くなってしまうなあ。

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