恩田陸 『六番目の小夜子』 新潮社 2001/01
積読もあるにはあるけど、読む気になれないから再読ばっかり。
『図書室の海』を読んだら読みたくなってしまったので。
途中まではとても面白い小説なんだけど、これも相変わらずの読後感。「結局あれはどういうことだったの?」、「どうなったの?」という疑問が残るために、面白いんだけどね…と感想のほうも引っかかるような言い方になってしまう。そして謎が残ったばっかりに、津村沙世子というキャラに最後まで好感が持てないのが残念。そのせいで青春ものという部分でも後味が悪い。
恩田陸の小説は雰囲気もあるし面白いし、ラストさえもうちょっと分かりやすくしてくれれば手放しで褒められるんだけどなあ。丁寧に追っていた事件を終わらせずに、最後にいきなり俯瞰されてしまうのはきつい。
どの作品でも根底に、世界は不条理で不思議なものと表裏一体でできている、それは人為の及ぶところではない、というような世界観があるようだが、この世界観から離れない限りはこういうラストになってしまうのは仕方ないのかもしれない。でも途中まで面白いだけに、いつも勿体ないと思ってしまう。たまになら、こういうのも面白いんだけど。
積読もあるにはあるけど、読む気になれないから再読ばっかり。
『図書室の海』を読んだら読みたくなってしまったので。
途中まではとても面白い小説なんだけど、これも相変わらずの読後感。「結局あれはどういうことだったの?」、「どうなったの?」という疑問が残るために、面白いんだけどね…と感想のほうも引っかかるような言い方になってしまう。そして謎が残ったばっかりに、津村沙世子というキャラに最後まで好感が持てないのが残念。そのせいで青春ものという部分でも後味が悪い。
恩田陸の小説は雰囲気もあるし面白いし、ラストさえもうちょっと分かりやすくしてくれれば手放しで褒められるんだけどなあ。丁寧に追っていた事件を終わらせずに、最後にいきなり俯瞰されてしまうのはきつい。
どの作品でも根底に、世界は不条理で不思議なものと表裏一体でできている、それは人為の及ぶところではない、というような世界観があるようだが、この世界観から離れない限りはこういうラストになってしまうのは仕方ないのかもしれない。でも途中まで面白いだけに、いつも勿体ないと思ってしまう。たまになら、こういうのも面白いんだけど。
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