恋でなくても
2008年12月5日 BL作家ま・や・ら・わ行 コメント (2)
真崎ひかる 幻冬舎コミックス 2008/11
今回買ったのはルチル文庫版だが、画像はリーフノベルズのほう。
なぜかというと、それは……リーフ版を既読だったから。
はい、読んだことがないと思い込んでいましたが、しっかり既読作品でした。
ネタバレのつぶやき。
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うーーん。真崎さんはあまり読んだことがないし、リーフには縁がないし、タイトルにインパクトがないから(このタイトルは個人的に好きだけど)、未読だとばかり…。
友達からお借りしたのか、自分で買って手放したのか。何年か前のことなので、そのへんの経緯をさっぱり思い出せないが、この作品の内容はよーく覚えていた。
記憶力の低下が著しいので読んだ端から内容を忘れ去ってしまう作品も多いのだが、この作品はそれだけ印象が強かったらしい。
まず1ページ目で、ん?と思い、もしかして…と読み進め、5ページ目でレストランの名前が出てきたときに確信した。うん、しっかり読んだ記憶がある。
で。そのまま再読していったら、あまりによく覚えていてちょっと驚いた。
休日 →開発研究室でおやつ →出会いのシーン →新店舗の視察 →十河との再会 →学生時代の初めての「慰めて?」(笑) →会社に来てくれと頼まれる →安西が部屋に来る →十河が保科の部屋にいる →杉原が家出? →すれ違い →食中毒疑惑 →狂言だった →ラスト
あらすじを列挙したかったわけではなく、覚えていた場面を書き出したわけだが。ほぼ全部覚えているんじゃ? …手放したけど、実はかなり気に入ってたんじゃないだろうか。
ただ当時の感想を思い出してみたら、なんとなくモヤモヤとしたイメージが残っている。たぶん杉原が好みのタイプの上に感情移入しやすいタイプだったから、十河がジャマ!とか、保科が(ヘタレなくせに)ちょっと俺様過ぎ!みたいな流れになってしまったような。
私が健気受を苦手というのは、単純に好みじゃないせいもあるけど、感情移入してると腹が立つせいで。この作品の杉原はいわゆる健気受ではないけど、いじらしい片思いを続けている。そんな杉原に感情移入しすぎたせいで、どうも読んでいて彼の境遇に腹が立ったらしい。…共感するというより、肩入れしすぎたというか。
改めて読んでみると、こういう長年ジレジレして、もどかしい関係が結構好きだし、再読だからか保科が可愛く思えてきた。杉原はまあ元から好きなタイプだし。
社長×秘書より逆が好き、しかも年下攻がいいという趣味なので、そこらへんが個人的には燃えないところなのだが、恋愛小説として面白く読んだ。真崎さんの作品はそれほど読んでいないけど、回想シーンに力を入れる作家さんだという印象があって、ちょっと力を入れ過ぎているように感じるときもある。この作品の場合、その回想の長さや深さが程よく決まっていた。
仕事面とか、回想の入り方とか、当て馬の出方とか、切なさの匙加減とか、そこらへんの流れとバランスのよさが読んでいて気持ちがいい作品だった。
秋林さん、再読のきっかけを作っていただき、ありがとうございました。
今回買ったのはルチル文庫版だが、画像はリーフノベルズのほう。
なぜかというと、それは……リーフ版を既読だったから。
はい、読んだことがないと思い込んでいましたが、しっかり既読作品でした。
ネタバレのつぶやき。
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うーーん。真崎さんはあまり読んだことがないし、リーフには縁がないし、タイトルにインパクトがないから(このタイトルは個人的に好きだけど)、未読だとばかり…。
友達からお借りしたのか、自分で買って手放したのか。何年か前のことなので、そのへんの経緯をさっぱり思い出せないが、この作品の内容はよーく覚えていた。
記憶力の低下が著しいので読んだ端から内容を忘れ去ってしまう作品も多いのだが、この作品はそれだけ印象が強かったらしい。
まず1ページ目で、ん?と思い、もしかして…と読み進め、5ページ目でレストランの名前が出てきたときに確信した。うん、しっかり読んだ記憶がある。
で。そのまま再読していったら、あまりによく覚えていてちょっと驚いた。
休日 →開発研究室でおやつ →出会いのシーン →新店舗の視察 →十河との再会 →学生時代の初めての「慰めて?」(笑) →会社に来てくれと頼まれる →安西が部屋に来る →十河が保科の部屋にいる →杉原が家出? →すれ違い →食中毒疑惑 →狂言だった →ラスト
あらすじを列挙したかったわけではなく、覚えていた場面を書き出したわけだが。ほぼ全部覚えているんじゃ? …手放したけど、実はかなり気に入ってたんじゃないだろうか。
ただ当時の感想を思い出してみたら、なんとなくモヤモヤとしたイメージが残っている。たぶん杉原が好みのタイプの上に感情移入しやすいタイプだったから、十河がジャマ!とか、保科が(ヘタレなくせに)ちょっと俺様過ぎ!みたいな流れになってしまったような。
私が健気受を苦手というのは、単純に好みじゃないせいもあるけど、感情移入してると腹が立つせいで。この作品の杉原はいわゆる健気受ではないけど、いじらしい片思いを続けている。そんな杉原に感情移入しすぎたせいで、どうも読んでいて彼の境遇に腹が立ったらしい。…共感するというより、肩入れしすぎたというか。
改めて読んでみると、こういう長年ジレジレして、もどかしい関係が結構好きだし、再読だからか保科が可愛く思えてきた。杉原はまあ元から好きなタイプだし。
社長×秘書より逆が好き、しかも年下攻がいいという趣味なので、そこらへんが個人的には燃えないところなのだが、恋愛小説として面白く読んだ。真崎さんの作品はそれほど読んでいないけど、回想シーンに力を入れる作家さんだという印象があって、ちょっと力を入れ過ぎているように感じるときもある。この作品の場合、その回想の長さや深さが程よく決まっていた。
仕事面とか、回想の入り方とか、当て馬の出方とか、切なさの匙加減とか、そこらへんの流れとバランスのよさが読んでいて気持ちがいい作品だった。
秋林さん、再読のきっかけを作っていただき、ありがとうございました。
コメント
文庫化にあたり、挿絵がしおべりさんから奈良さん(りょうさん好みの絵師さんじゃないだろうな…)になってますけど、奈良さんだと同じ内容でも印象が変わっちゃいますよね。たとえば、樹生かなめさん(りょうさん完全スルー作家だろうな…)のDrシリーズも、シャレードからホワイトハートに異動(?)した際、奈良さんになったらなんか違う…ってか、すんごい違う作品のように見えちゃって、「ハテ?」と思った覚えが。そしてその奈良さん、気がつくと絵が変わってる人なので油断できない…。
>…でもカブちゃってすみませんでした…。
いえいえ、まさか読んだことを忘れているなんて、自分でも驚きました。
>奈良さんだと同じ内容でも印象が変わっちゃいますよね。
そうですね~。奈良さんのイラストだと場面が引き締まりますね。緊張感とメリハリがつく感じがします。この作品では新店舗の視察の場面で、とくにそう思いました。
>たとえば、樹生かなめさん(りょうさん完全スルー作家だろうな…)の
はい。お察しの通り、読んだことのない作家さんです。ストライクゾーンが極端に狭いもので……。
>シャレードからホワイトハートに異動(?)した際、奈良さんになったらなんか違う…ってか、すんごい違う作品のように見えちゃって、「ハテ?」と思った覚えが。
ラノベはイラストとセットになっていて切り離せないものらしいですし(個人的にはイラストはなくてもいいぐらいだと思ってますが)、途中で挿絵が変わってしまうのは読者にとって複雑なものですよね。最初のイラストでイメージが固まってしまっているようなときは、とくに。奈良さんは個性が強いので、途中交替だとギャップが大きそうです。
>そしてその奈良さん、気がつくと絵が変わってる人なので油断できない…。
シリーズの途中で絵柄を変えられると戸惑うこともありますが、これだけ作品数が多いのにファンを飽きさせないというのは大きな強みでしょうね。