佐々木禎子 講談社
「甘い爪痕」 2007/04
「堕天使の焦燥」 2007/10
「龍の咆哮」 2008/05
ネタバレ
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佐々木さんのBLは脇キャラが個性的で魅力的なことが多いので、シリーズものじゃないのが惜しいと思うことも多いのだが、これはしっかり全3冊。
普段より少しエンタメ色が強い作風で、とくに脇キャラがのびのびと動いているという感じだった。普段より抑えてないなあと、なんとなく。まあ設定もいつもより派手だからかもしれない。起こる事件は設定の割には地味な気もするが、その分、恋愛のほうに力が入っていて、やっぱり恋愛ものとしてBLを読みたい私にはちょうどいい配分だった。それにBLでマフィアが出てきて、ツッコミどころがないっていうのも地味に抑えているからかもしれない。ストーリーはハードになりすぎず、甘くなりすぎず、私が苦手そうなマフィア攻なのに読みやすかった。
攻の華勝は辛さや冷たさも持ちつつ(マフィアの幹部だから…)、基本的には甘くて優しい人で、文句なく男前。安心して、素敵vと云っていられるタイプ。
受の修哉は無資格だけど医師としての責任感やプライドがしっかりあって、基本はクールだけど華勝が絡むとちょっと熱い、というタイプで、カッコよかった。3巻ではすっかり暴走受(止められてるのに勝手に突っ走ってピンチに陥り、結局は攻に助けてもらうという傍迷惑なタイプ)っぽくなっていたが、そういう気概や自分なりの生き方を持った上で、たとえ籠の鳥になっても華勝と一緒にいたいと思う一途さがよかった。なんていうか、最初から軟禁でも監禁でもしてください、あなたが好きなんです~という受は私には健気とは思えなくて……。そのへんをクリアしてくれてるのがいいなあと。
しかも結局、華勝が修哉の頼みを受け入れてマフィアをやめるというラストもよかった。潔いし、情の深さが伝わってきて。「修哉がいればいい」じゃなくて、他にも欲しいものはたくさんあるって言うあたりも、男らしくてカッコいい。
全体に、微妙に趣味に合わないんだけど、面白かった。
「甘い爪痕」 2007/04
「堕天使の焦燥」 2007/10
「龍の咆哮」 2008/05
ネタバレ
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佐々木さんのBLは脇キャラが個性的で魅力的なことが多いので、シリーズものじゃないのが惜しいと思うことも多いのだが、これはしっかり全3冊。
普段より少しエンタメ色が強い作風で、とくに脇キャラがのびのびと動いているという感じだった。普段より抑えてないなあと、なんとなく。まあ設定もいつもより派手だからかもしれない。起こる事件は設定の割には地味な気もするが、その分、恋愛のほうに力が入っていて、やっぱり恋愛ものとしてBLを読みたい私にはちょうどいい配分だった。それにBLでマフィアが出てきて、ツッコミどころがないっていうのも地味に抑えているからかもしれない。ストーリーはハードになりすぎず、甘くなりすぎず、私が苦手そうなマフィア攻なのに読みやすかった。
攻の華勝は辛さや冷たさも持ちつつ(マフィアの幹部だから…)、基本的には甘くて優しい人で、文句なく男前。安心して、素敵vと云っていられるタイプ。
受の修哉は無資格だけど医師としての責任感やプライドがしっかりあって、基本はクールだけど華勝が絡むとちょっと熱い、というタイプで、カッコよかった。3巻ではすっかり暴走受(止められてるのに勝手に突っ走ってピンチに陥り、結局は攻に助けてもらうという傍迷惑なタイプ)っぽくなっていたが、そういう気概や自分なりの生き方を持った上で、たとえ籠の鳥になっても華勝と一緒にいたいと思う一途さがよかった。なんていうか、最初から軟禁でも監禁でもしてください、あなたが好きなんです~という受は私には健気とは思えなくて……。そのへんをクリアしてくれてるのがいいなあと。
しかも結局、華勝が修哉の頼みを受け入れてマフィアをやめるというラストもよかった。潔いし、情の深さが伝わってきて。「修哉がいればいい」じゃなくて、他にも欲しいものはたくさんあるって言うあたりも、男らしくてカッコいい。
全体に、微妙に趣味に合わないんだけど、面白かった。
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