今年もお世話になりました。
皆様、よいお年をお迎えください。

2008年も今日で終わりということで、昨年に続いて今年も読書感想の総まとめを。
今年読んでブログにメモした冊数を数えてみました。漫画は気が向かないとメモしませんが。

小説:126冊
漫画: 78冊

ちなみに去年は、小説141冊、漫画62冊だったので、今年は漫画の比率が高かったようです。

漫画と小説をBLとそれ以外に分けて今年のお気に入りを選びました。私が今年読んだだけで、出版年が古いものも混ざってます。
基本的にBL読みなので、BLのほうだけ一言ずつ感想つき。
順不同、読んだ順。今年2冊以上出たものはより面白かったほうの巻数を。

~漫画ベスト10~

『鋼の錬金術師(19)』 荒川 弘
『聖☆おにいさん(1)』 中村光
『あのこにもらった音楽』 勝田文
『片恋の日記少女』 中村明日美子
『のだめカンタービレ(21)』 二ノ宮知子
『flat(1)』 青桐ナツ
『百鬼夜行抄(17)』 今市子
『海街Diary(2)』 吉田秋生
『リアル(8)』 井上雄彦
『蟲師(10)』 漆原友紀

~小説ベスト10~

『犯人に告ぐ』 雫井脩介
『容疑者Xの献身』 東野圭吾
『夜のピクニック』 恩田陸
『ティファニーで朝食を』 トルーマン・カポーティ
『しゃべれどもしゃべれども』 佐藤多佳子
『ちんぷんかん』 畠中恵
『西の魔女が死んだ』 梨木香歩
『Caling(1)』 柏枝真郷
『ダンス・ダンス・ダンス』 村上春樹
『鵺子ドリ鳴イタ(4)』 霜島ケイ


~BL漫画ベスト10~
今年は日高ショーコさんにはまった年だった。
『同級生』はたまたま両作品とも今年読んで、どちらも好みだったので。

『同級生』 上田規代
ほのぼのしてて可愛らしく、面白かった。癒し系かも。

『リスタート』 日高ショーコ
かわいい年下攻とカッコいい受。話もテンポがよくて、適度に派手。かなり好み。

『嵐のあと』 日高ショーコ
絵がさらに洗練された感じ。背景がスタイリッシュで画面がすっきりしていて見やすい。
キャラはカッコイイんだけど、他人に手厳しいところやちょっとずるいところもあったりして、カッコいいだけに終わらないところに味があった。

『B級グルメ倶楽部(3)』 今市子
相変わらず、にぎやかでパワフルで楽しい。吉野が可愛かった。
大抵のコメディは、笑いとパワーの裏返しとして理不尽さや毒を含んでしまうけど、それが強すぎると面白くて笑っても後味がすっきりしないことがある。この作品も理不尽さや毒を含んでるけど、目線の優しさがあるから読後感がいい。

『同級生』 中村明日美子
個性的な絵柄に苦手意識があったのだが、読んでいるうちに好きになった。
話はわりと単純で読みやすく、雰囲気があってよかった。

『イロメ』 草間さかえ
やっぱり読ませてくれるなあと。年下攻が多かったし、とっつきやすく、ほのぼのした話が多かった。

『青春プレイバック』 嶋二
癖がなくオーソドックスな感じで読みやすい。新人さんなので次作にも期待。タイプは違うけど、私の中では夏目イサクさんの初単行本を読んだときの期待感に近いものがある。

『死ぬほど好き』 山田ユギ
山田ユギにハズレなし。

『どうしても触れたくない』 ヨネダコウ
「帯買い」したのだが、心理描写が丁寧でよかった。1冊でおさまっているのに濃密で読み応えがある。今後に期待できそうな新人さん。

『タイトロープ』 夏目イサク
幼なじみ任侠ラブ。ほんと、そんな感じでほのぼのとしていた。『どうしようもないけれど』の番外編も入ってるけど、どちらも受が可愛くて、ジタバタしたくなる。可愛い~~!


~BL小説ベスト15~
去年に引き続き、榎田、木原ブームといった感じ。そのわりに榎田さんのタイトルが少ないのは、私の榎田さんへの期待値が高すぎて評価が辛くなっているから、という特殊事情がある…。うえだ真由さん、佐々木禎子さん、砂原糖子さんも結構な冊数を読んでいるはずだけど、安定して平均的に面白いのでかえってこれというタイトルが思いつかず、どれも捨てがたいけど1冊ずつに絞った。
『ホーリー・アップル』は個人的な思い入れが強すぎるので別枠扱いにして入れなかった。

『言ノ葉ノ花』 砂原糖子
人の心の声が聞こえてしまうという変わった設定だが、特殊な状況での心理を丁寧に描写していて切なく、恋愛ものとして読み応え十分だった。他の部分では地に足の着いたキャラ設定なので共感しやすい。

『美しいこと(下)』 木原音瀬
今年のベスト1。
1月に早くも今年のベストが出ちゃったな、と読後に思ったのだが、年間を通してやはりこの作品以上に私の趣味に合う作品は出なかった。
木原作品にしては珍しくキャラも設定も好みだった。ヘタレ攻×女装受。
基本的には木原作品の王道パターンで話が進み、文章にもはっきり木原節が出ているわりに読みやすく、ふだんより恋愛中心のストーリーなので人にも薦めやすい作品。痛さより切なさが勝っていて、最後までハラハラさせられた。
とにかく松岡が魅力的。健気で一途で男前。素晴らしい。

『水槽の中、熱帯魚は恋をする』 うえだ真由
まず友達になって、そこから恋愛に移行していく過程が、しっとりした雰囲気でじっくりと描かれる。等身大というわけでもないんだけど、キャラが自然に感じられるのもよかった。最初は不気味だったアロワナにも最後には親近感が(笑)

『スローリズム』 杉原理生
同級生もの。この作者さんは文章やキャラが趣味に合わなくて苦手だけど、これは唯一面白く読めた作品。もともと私は地味でセンシティブな話が好きなので、主人公に共感さえできれば、読み応えもあるし好きな作風なんだと思う。

『南嵐』 松野たば子
ヤクザ×刑事のハードな展開の話。思いっきり苦手設定なのだが、受の西村があまりに男前受(しかも若過ぎない。これは重要)なので惚れ惚れしているうちに読み終わった。読者の妄想の余地のあるBLというところで評価が分かれそうだが、ハードボイルド系は妄想したくなるニア的ジャンルなので、私はこれでいいと思う。続き~! 早く続きが読みたい。

『ビューティフル・プア』 榎田尤利
趣味には合わないのだが、面白くて読みやすかった。作者がエダさんでなければ、かなり評価が高くなったはず。ちょっと惚けた感じの攻が結構好き。あとトンデモになりそうな設定なのにきれいにまとまっているのが読んでいて気持ちがよかった。色々な要素がおさまるべきところに、きちんとおさまる気持ちよさ、というか。まあとにかく、さすがエダさん。

『NOW HERE』 木原音瀬
オヤジ受は以前より増えてきていると思うが、これほどしっかり「オヤジ」の受も珍しい。40代なのに20代に見えるなんて云われると(しかも中身も乙女みたいだったりする…)、それオヤジにしてる意味ないじゃん、とガックリくるので、それだけでも楽しかったが、恋愛ものとしても面白かった。オヤジにどっぷりはまってしまった攻の一途さがよかった。

『恋愛犯―LOVE HOLIC』 凪良ゆう
初めて読む作家さん。ストーカー攻。やっていることはストーカーでしかないのに「純愛」として(読者とか受に)扱ってもらえる幸運なタイプではなく、正真正銘のストーカー。警察沙汰にもなってる。しかも記憶喪失もの。なかなかチャレンジャーな作家さんだな、と上から目線で読み始めたが(…間違ってる)、脱帽。読みやすい文章とどっしりした読み応えに加えて、読後感のよさがある。面白かった。次回作は下から目線で上目遣いに読ませていただきます。

『薔薇色の人生』 木原音瀬
痛いといえば痛いが、いろんな要素がバランスよく入っていて読みやすい作品。百田はヘタレでちっともカッコよくないけど、いい奴っていうキャラで、受の浜渦は真面目なしっかりもの。正反対のふたりだけど相性はよくて、なんかいいなあ~とほのぼのできた。
木原作品で「ほのぼの」って、なんかすごいなあと。

『明日も愛してる』 安芸まくら
切ない系で面白かった。読んでいて、「眠っていて目が覚めた瞬間、自分が誰で何をしているのかという情報をとっさに思い出せなかった」という経験を思い出した。BLでは記憶喪失ものは珍しくないが、記憶に関するテーマだからといってそんなことを思い出したのはこの作品だけ。読んだ端から内容を忘れてしまう作品も多いだけに、しっかりとした読み応えがあって、心に残る作品というのはそれだけですごい。
それほど趣味には合わないが、感動した作品。

『交渉人は疑わない』 榎田尤利
エダ作品のベスト。
代表作といえそうな、有名&人気シリーズは数多くあるのに、どうも私の趣味に合うキャラや設定の作品が少なく、いままで「エダさんといえばこれ」という作品が個人的にはなかったのだが、ついに登場したのがこのシリーズ。1冊目が面白かっただけに2冊目には過度に期待してしまっていたが、しっかりと期待に応えてくれたのが嬉しい。さすがエダさん。
合同誌での番外編も入手済み。ありがとう、我が友。

『正しい恋の悩み方』 渡海奈穂
居酒屋から始まり居酒屋に終わるリーマンもの。同い年で付き合いが長くて学生時代からずっと片思いしてるっていう設定も好き。渡海作品の中では比較的癖がなくて読みやすい作風だった。

『美女と野獣と紳士』 高遠琉加
高遠作品のベスト。
『愛と混乱のレストラン』の2冊目。1巻を読んだ時点で、これはかなり好きかもと期待していたのだが、2巻で個人的な「高遠作品ベスト1」に決定。『好きで好きで好きで』と甲乙つけがたいが、まだ完結していないこともあり、期待を込めてあえてこれをベストに選んでおこうと思う。
面白いし、文章もいつもより癖がなくて読みやすいし、キャラもそれぞれ魅力的。とくに理人が趣味にぴったりで、続きが楽しみだ。

『ミステリ作家の献身』 佐々木禎子
攻は作家だが、佐々木さんらしい地に足のついた設定で面白かった。高校時代に付き合っていた二人の再会ものというのが私のツボで。キャラの性格や言動に説得力があるところがいい。文章や構成が上手なので読んでいてとても安心感がある。読者の精神状態と関係なく楽しめる作品という感じ。

『恋でなくても』 真崎ひかる
再読作品だが、数年前に1度読んだだけなのにディテールまで覚えていて驚かされた。それだけひとつひとつの場面の印象が強かったということだと思う。とくに回想の入れ方がちょうどいいと思う。キャラ設定が好みではないのだが、小説として面白かった。

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