砂原糖子 新書館 2009/6

色モノ。雑誌掲載時に読んでるし、どうしようかなーと悩みつつ、美術館の階段のシーンが印象的で、もう一度読みたくなって買ってみた。

ネタバレ
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やっぱり砂原さんは色モノ設定を書くのがうまいなあと。
萌みたいなものがあるかどうかは、個人の趣味によると思うし、私はまったく惹かれるところのない設定だった。でも話として面白いし、テンポもノリもいいので一気に読めてしまう。色モノとして面白いし、出来がいい。
で、それだけじゃないのが砂原さんのすごいところで、ラブストーリーとしても読ませてくれる。変なキャラの変な思考(笑)でも感情移入できるし、暖かい雰囲気なのもよかった。

身長は1/12スケールになってしまったわけだが、体重も?というのが読んでてずっと気になってた。雪見は細そうだから1/12というと、5~6キロかなー。長さ14センチの物体が5キロもあったら、ずっしり重たそうだ。ポケットに入れたり手のひらに乗っけるのも大変そうな気がする。…伏木野は鈍いから気付かなかったが、普通の人ならシャツの裾にぶら下がられたら、すぐに気付くだろうなあ、とか。なんかどうでもいいことを色々考えてしまった。

ところで、夢オチというのは嫌われるラストのひとつだと思うのだが、この作品の場合は夢が単なる夢に終わらず、夢を共有していたというオチなので、夢オチのガッカリ感はまったくない。ラストはちょっと不思議な話ぐらいでおさまっているのが、余韻を持たせていていいなあと。
なんでもありで終わらず、現実に復帰してからの二人が仲を深めていくまでが書かれているのも、ラブストーリーとしてよかった。

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