蛇とワルツ

2009年10月1日 榎田尤利
榎田尤利 大洋図書 2009/09

PET LOVERSシリーズの最終巻。

ネタバレ
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表紙を見てオーナーが受だってことには安心したんだけど(逆だとまったく好みじゃない)、蛇……。爬虫類は苦手だし、蛇を擬人化したら、いい人にはならなそうな気がする。冷たいとか、狡猾とか、そんな悪いイメージ。

そんなわけで、あまり期待せずに読み始めたのだが、面白かった。
さすがエダさん、ハイアベレージ更新中!

まず、20代半ば×30代半ばっていう年齢がツボだし、キャラの性格も好みだった。
最初は態度の悪い蛇が、病気の後で優しくなるっていうのも上手いよなあ。最初から世話焼きの尽くし攻だったら、オーナーもそんな惹かれなかったと思うけど、冷たかった人が優しくなるとインパクトが強い。
「人間、世話してもらうことにはすぐに慣れてしまうもので、世話をしてもらえなくなると、今までの恩に感謝するどころか、してくれなくなった人を憎む」って意味のことが、いま読んでる別の本に書いてあったけど、これはその逆パターン。

ストーリーは相変わらずテンポがよくて読みやすいし、メリハリもあるし、孤独なキャラのわりに暗すぎるところもなく、バランスがよかった。
反発→あまあま→裏切りってめまぐるしいパターンが、主人公にどっぷり感情移入しているので、いちいち振り回されて楽しかった。
エッチシーンは色気があってよかったが、途中で小難しい(…)ことをいうので、ちょっと興を殺がれた気分。まあそれはそれでワンパターンで終わらずによかったのかもしれないが、ちょっとうるさかったというか、ここで語らんでも…って思った。うーん…。
今回は意外性もあったし。…袴田はものすごくブラックな役どころかなと予想していたのだが、そんなひどい人じゃなくてよかった。これで後味がよくなった気がする。
轡田がいい人だったな~。辛いときに頼る相手として正解だよね。ユキとも仲良くやっているようでよかった。

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