センチメンタル・フレンド

木原音瀬　ビブロス　1998/10

懐かしく再読。
医者×失業中のヒモ。
注：ヒモとして失業中…。

ネタバレ
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話として面白いので、好みの問題。

この作品は苦手ってこともないけど、あんまり好きじゃない。
木原作品の攻って私の好みに合うことがほとんどないんだけど、これも攻の魅力がさっぱり分からなかった。
面白みがなく、スマートさもなく、気分屋で人に八つ当たりをするし、意地が悪くて嫉妬深くて、相手が思い通りにならないと手を上げる。女性に対する仕打ちもひどい。
うーん、こんな男のどこによさが？と考え込んでしまう。医者っていう職業も、こうなると嫌味でしかないような…。
一方、受の久のほうはわりと好感が持てる。（あくまで私の基準で）
女のヒモで、だらしない生活を送っているんだけど、優しいし、放っておけないようなタイプ。しかも安心感を与えるタイプかな。まあ働かないって時点でダメな男なんだけど、働かない以外は害がない。うん、この人がヒモとして生きていける理由（魅力）のほうは、攻の小田の魅力より分かりやすい。こういうタイプに惹かれる女性がいるのは分かる気がする。
だいたい恋人のことを蔑みながら付き合う小田の気持ちがよく分からない。いや、心理分析という意味では分かりやすいんだけど、共感できないって意味で、分からない。
そんなわけでイマイチ小田が好きになれないので、ピアスの場面など、こいつ変態だな…としか思えなくて引いた。しかも相手が嫌がってるのにムリヤリってイヤだな～。ヤクザな攻が受にムリヤリ墨を入れるみたいな…。

…上に書いた好みじゃない点は、ＢＬではわりと人気のある設定・シチュって気がするから、好きな人にとっては甘めのラブストーリーになるのではないかと。

そういえば、この作品の女性キャラは２人とも可愛くてよかった。