佐々木禎子 講談社 2009/12

アラブもの。続編。

ネタバレ
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きちんとお仕事するアラブものということで面白かった1冊目だが、2冊目も同じように面白かった。今度の舞台は日本なので、アラブものという括りとはちょっと違うかもしれないし、派手なアラブものが好きな人には物足りないかもしれないけど、その分説得力とリアリティがあるので入り込みやすい。
身分差+遠距離恋愛の二人が、障害を乗り越えて絆を深めていくというのが、2巻のザックリなあらすじ。
まず、ナイジェルが相変わらずカッコよくていいなあと。強引で頼もしくて、有能で情熱的。王子という身分より、王子としての資質のほうで魅力を感じさせてくれるところがいい。芳人は振り回されて困らせられたりもするけど、その強引さも愛すべきところになっている。
一方の芳人は真面目で優しく、気が強くてしっかりしている。でも今回は自信をなくして、ぐるぐる思い悩んでいた。真面目だからこその悩みなので、悩まないよりずっと好感が持てるし、ナイジェルを信じきれないというのも、それはそうだろうと思えた。遠距離というだけだって普通は不安になるものだし…。逆に余裕でどっしり構えているより、ちょっとぐらい疑ってくれるほうが恋人として可愛いと思うなあ。
あと、仕事をやめて二人で南の島で暮らしたいって云わないところが、芳人の魅力だと思う。
自信が持てるように努力するしかないっていう結論も前向きでよかった。

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