新潮 1987/09

短編っていいなあと思った。長編ももちろん好きなんだけど、短編の凝縮された感じがいい。あと長編だとどうしても一気読みする時間は取れないけど(寝食を忘れられるような長さじゃないし…)、短編だと中断せずに読めるあたりもいい。

『蛍』と『納屋を焼く』は長編とまた違った味わいがあってよかった。他の作品にもいえることだけど、引き込まれたところで終わる、「ここで終わり」という感覚が効果的。
『踊る小人』も面白かったけど、好みでいえば他の短編のほうがよかった。全体的な雰囲気がくっきり系なので読みやすくはあるんだけど、まあいつものタイプの主人公のほうが好きというか。
『めくらやなぎ~』は別の稿を読んだことがあるような気がする。まあどちらも好きだけど、今回のほうが日常の中の非日常みたいな雰囲気があるなあと。
ドイツ幻想の三篇も引き込まれるものがあった。筋を聞かれると説明に困るタイプの話だけど、物語を読む楽しみが大きかった。

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