榎田尤利 雄飛 2002/07
宮本佳野さんの表紙イラストが暗いし、こういうタイトルだし、榎田さんも時々ひどく暗いものを書く作家さんだから、読みづらそうだなーと敬遠していた作品。
明るいとはいえないけど、そんな読みづらい作品ではなかった。
ネタバレ
分かりやすい伏線がはってあるので、まあネタバレというほどじゃない気がするけど、一応中盤以降までははっきり書かれないことなので、未読の方はご注意ください。
色って人によって見え方が違うんだろうな~って子供の頃から思ってた。たとえば、「これは青なのか、緑なのか分からない」なんてことは、誰にでもあるんじゃないかと思う。けど、はっきり「人と違う」「区別がつきづらい」っていうのは、大変なハンデだろうなあと。
そんなハンデを背負った藤野が好きになった相手が、傷心ゆえにモノクロの絵しか描かなくなってしまった画家だったというのは、皮肉というか、なんというか。運命的なものを感じてしまう。
それぞれ傷を抱えた二人が、痛手を乗り越えて前進していく姿が感動的だった。
編集者と画家というカップルだし、水窪は変った人だけど、話も地に足がついた感じがしたし、等身大で読みやすい話だった。ちょっと地味かもしれないけど、私としてはだからこそ趣味に合ったという感じ。
宮本佳野さんの表紙イラストが暗いし、こういうタイトルだし、榎田さんも時々ひどく暗いものを書く作家さんだから、読みづらそうだなーと敬遠していた作品。
明るいとはいえないけど、そんな読みづらい作品ではなかった。
ネタバレ
「夏場のミサ先生はだめ」「なにしろ問題のあるヤツだから」ここ5年、白黒のイラスト以外を描かない水窪あきらには、作品の好評さとは裏腹に、いい噂がない。それでも、以前から彼の画風に心惹かれていた、編集者の藤野渉は挿絵を依頼するが…。仕事はいい加減。人肌恋しければ、知り合ったばかりの男とでも気軽に寝るような自堕落ぶり。しかしそんな水窪を、藤野は放っておくことができなかった。誘われるままに身体を重ね、尚更彼の絵を諦めきれずに―。
分かりやすい伏線がはってあるので、まあネタバレというほどじゃない気がするけど、一応中盤以降までははっきり書かれないことなので、未読の方はご注意ください。
色って人によって見え方が違うんだろうな~って子供の頃から思ってた。たとえば、「これは青なのか、緑なのか分からない」なんてことは、誰にでもあるんじゃないかと思う。けど、はっきり「人と違う」「区別がつきづらい」っていうのは、大変なハンデだろうなあと。
そんなハンデを背負った藤野が好きになった相手が、傷心ゆえにモノクロの絵しか描かなくなってしまった画家だったというのは、皮肉というか、なんというか。運命的なものを感じてしまう。
それぞれ傷を抱えた二人が、痛手を乗り越えて前進していく姿が感動的だった。
編集者と画家というカップルだし、水窪は変った人だけど、話も地に足がついた感じがしたし、等身大で読みやすい話だった。ちょっと地味かもしれないけど、私としてはだからこそ趣味に合ったという感じ。
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