永遠の昨日

2010年11月21日 榎田尤利
榎田尤利 白泉社 2010/11

CROSS NOVELSの単行本の再版。
イラストがユギさんから紺野キタさんにかわって、書き下ろしはなし。
再版は嬉しいけど、1,470円。高いよ。
花丸はノベルズやめちゃったから、こういう形なんだと(素直には)思えなかった…。装丁に凝らなきゃ(紙と箔押しぐらいだが…)、儲けられないってことですかね、白泉社さん?
そういや、SHYノベルズから出た『普通のひと』や魚住くんシリーズも高かったなあ…。
あと、解説はないほうがよかったな。


ネタバレ
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面白かった。
最初から結末は分かっている。いや、結末の分からないBLって、ほとんどないと思うけど、この作品の場合はしっかり予告つきというか。結末より過程を語るほうがネタバレかもしれない。
主人公は高校生。結果は変えられないと分かっていて、終わりの見えている恋愛を精一杯育てていく姿が切なかった。
まだ高校生だし…、また素敵な相手を見つけてほしいなあ。

うーん、それにしても…この解説はないよなあ。この作品に対して、「諦観にも似た厳しさという<棘>が潜んでいるように思えてならない」って、すごい違和感ある。べつに潜んでないし、むしろ前面(全面)に出てるでしょう、それは。繰り返し語られているのに、どんな読み方をすれば「容易に悟らせない」という感想が出てくるのか、不可解……。
逆に、死別の辛さや厳しい現実の中に、優しさや希望を見つけていく話だと思う。だからこそ、ラストシーンが活きてくるわけで…。あのラストシーン、解説者の心には届かなかったのかな?

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