高遠琉加 大洋図書 2005/09

2巻を読むために1巻を再読した。
なんでわざわざ旧版の画像を出したかといえば、こっちを読んだから。新装版?に改稿があるのかどうか知らないので、まあ一応。


ネタバレ
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私が「この作品はどうもね…」と思っていた理由はたった1点によるもの。
いくら本人が望んだといっても、小学生の連れ去りを容認してしまうという世界観。探偵はともかく(?)刑事が見逃すのはどうかと…って引っかかってしまい、とにかくそこがきつかった。
今回は再読だし、そこは半分目を瞑って読もうと思っていたんだけど、あらかじめ覚悟していたせいか、それほど気にならなかった。
…たぶん、これ最初に読んだとき、うちの可愛い姪や甥が連れ去られたら…って保護者側の気持ちを想像しすぎちゃって、辛かったんだと思う。だって、小学生の安否が分からないなんて、たとえ1日や2日だって気も狂わんばかりでしょう…。
この作品内でも母親は情緒不安定になっているのだが、それをよくよく分かっていて、連れ去られた子供の弟が手紙がきたことを黙っているというのが、そもそも無理があるように思えたし。子供って(以下、くどいので省略)。


統一郎と雪人はもともと好みのキャラなので、続きも楽しみ。やっぱり高遠さんの小説、好きだなあ。

コメント

秋林 瑞佳
2011年1月9日21:48

>小学生の連れ去りを容認してしまうという世界観
そこに引っ掛かる人、多いと思います。私も最初にそこにちょっとばかし引っ掛かりました。面白いんですけどね。

旧版と新装版との違いは、新装版に「書き下ろし短編がついているけど、挿絵とカラー口絵がない」ことです。挿絵を削って短編ついた、という感じ。短編は統一郎と雪人がコンビ組んで間もない頃(まだラブのない時代)の話です。事件発生→捜査→決着…よくあのページ数でまとめたな~と思いました。作家に力量がある証拠かと。

りょう
2011年1月10日9:43

秋林さん>
>そこに引っ掛かる人、多いと思います。私も最初にそこにちょっとばかし引っ掛かりました。

あ、やっぱりそこは引っ掛かるところなんですね~。私は気にしすぎるタイプのようですが、BL読者は「フィクションだからモラルは気にならない(しない)」という人も多そうなので、他の人はどうなのかなあ?と思っていたんです。

>旧版と新装版との違いは、新装版に「書き下ろし短編がついているけど、挿絵とカラー口絵がない」ことです。

情報ありがとうございます。口絵がないというのは意外でした。

>短編は統一郎と雪人がコンビ組んで間もない頃(まだラブのない時代)の話です。事件発生→捜査→決着…よくあのページ数でまとめたな~と思いました。作家に力量がある証拠かと。

おお~、日常話などではなく、短編にも事件が入っているんですか! それはすごいですね。
ラブのない時代の話でも面白く読ませてしまうあたりも、さすが高遠さんという感じです。高遠さんの場合、BL単行本にラブのないスピンオフ番外編を(結構な頻度で)入れてきたりしますし(笑)

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