遠くにいる人
2011年6月16日 BL作家た・な・は行 コメント (2)
ひのもとうみ 心交社 2011/04
新人さんらしい。まあ新規開拓の意味もあり、表紙買いした。
ショコラって文庫あったんだ~と思ってる時点で、不勉強だなあと…。でもそれって喜ばしいことかもしれない(?)
ネタバレ
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読みやすいといえば読みやすく、面白いといえば面白いんじゃないかと。
とくに上手いとも思わなかったが、読みづらいところはなかった。
たぶん、こういうキャラ(主人公)が好きなら楽しめるし、感動もできる。
まあ一言でいえば、治樹(主人公)の性格が好きになれなかった。
別に後ろ向きだろうと卑屈だろうといいんだけど、わりと早い段階で「は?」って思っちゃったら、もうあとは駄目だった。
まず小田島に「全然趣味じゃない」って言われて「自分は顔が悪いから」って傷ついてたのがちょっと。
小田島の顔と上辺の優しさだけ見て、簡単に好きになってた経緯があるから、自分だって顔で相手を選んでるんだから、顔で振られたってしょうがないよね~としか。一目惚れみたいなものなんだろうけど、どうもこう…相手の中身なんて何も見てない恋愛って感じがして、ついていけなかった。「優しそう」以外に、小田島の内面を知って好きなるっていうエピソードがないんで、結局、顔がよければ何でもいいのか、みたいな気分に…。
しかも幼馴染の同僚がやめとけって何度も言ってるのに、聞く耳持たずにこの結果だし、かわいそうだと思えなかった。
ここで、かわいそうと思えれば、わりと入り込める話だと思う。私は入口で考え込んじゃったんで、あまり入り込めず…、粗が気になった。
まず、すご~く親身になって心配してくれている幼馴染に対して、嫉妬ばかりで、すぐに避けたりするあたり、なんかもう。彼氏ができた途端に友達との付き合いはどーでもいいわ~っていうのは…わりと同性に嫌われるタイプの特徴では?
けど、三津(幼馴染)が治樹に対して「小田島に口説かれて迷惑してる」とか、何で最初に言わなかったのか、よく分からなかった。なんか黙ってる意味があるのかなあ??
治樹の卑屈っぷりは、ちょっと行き過ぎじゃないかと。休日に相手からドライブに誘われて「俺のためにせっかくの休日が潰れて申し訳ない」っていうのは意味不明…。小田島が三津に気があるのを知っててイジイジしちゃうのは、気持ち分かるな~って思うんだけど、頻繁に出てくる曲解は納得できるレベルじゃなく、勝手にいじけてろ!とイラッときた。悪い子じゃないんだけど、好きにはなれないタイプ。この子のどこらへんに魅力があるんだろうと考えてしまった…。
ストーリーはウジウジと同じことの繰り返しが続いて、途中でちょっと飽きた。でも、小田島も決して性格がよろしいとは言えないんだけど、適度にヘタレで魅力的だったし、後半治樹に振り回されてるあたりが面白かった。
顔は地味だろうがなんだろうが構わないけど(むしろ美形じゃないほうが歓迎)、性格的に三津のほうが断然私の好みだった。三津が受のほうがよかったなあ。
新人さんらしい。まあ新規開拓の意味もあり、表紙買いした。
ショコラって文庫あったんだ~と思ってる時点で、不勉強だなあと…。でもそれって喜ばしいことかもしれない(?)
ネタバレ
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読みやすいといえば読みやすく、面白いといえば面白いんじゃないかと。
とくに上手いとも思わなかったが、読みづらいところはなかった。
たぶん、こういうキャラ(主人公)が好きなら楽しめるし、感動もできる。
まあ一言でいえば、治樹(主人公)の性格が好きになれなかった。
別に後ろ向きだろうと卑屈だろうといいんだけど、わりと早い段階で「は?」って思っちゃったら、もうあとは駄目だった。
まず小田島に「全然趣味じゃない」って言われて「自分は顔が悪いから」って傷ついてたのがちょっと。
小田島の顔と上辺の優しさだけ見て、簡単に好きになってた経緯があるから、自分だって顔で相手を選んでるんだから、顔で振られたってしょうがないよね~としか。一目惚れみたいなものなんだろうけど、どうもこう…相手の中身なんて何も見てない恋愛って感じがして、ついていけなかった。「優しそう」以外に、小田島の内面を知って好きなるっていうエピソードがないんで、結局、顔がよければ何でもいいのか、みたいな気分に…。
しかも幼馴染の同僚がやめとけって何度も言ってるのに、聞く耳持たずにこの結果だし、かわいそうだと思えなかった。
ここで、かわいそうと思えれば、わりと入り込める話だと思う。私は入口で考え込んじゃったんで、あまり入り込めず…、粗が気になった。
まず、すご~く親身になって心配してくれている幼馴染に対して、嫉妬ばかりで、すぐに避けたりするあたり、なんかもう。彼氏ができた途端に友達との付き合いはどーでもいいわ~っていうのは…わりと同性に嫌われるタイプの特徴では?
けど、三津(幼馴染)が治樹に対して「小田島に口説かれて迷惑してる」とか、何で最初に言わなかったのか、よく分からなかった。なんか黙ってる意味があるのかなあ??
治樹の卑屈っぷりは、ちょっと行き過ぎじゃないかと。休日に相手からドライブに誘われて「俺のためにせっかくの休日が潰れて申し訳ない」っていうのは意味不明…。小田島が三津に気があるのを知っててイジイジしちゃうのは、気持ち分かるな~って思うんだけど、頻繁に出てくる曲解は納得できるレベルじゃなく、勝手にいじけてろ!とイラッときた。悪い子じゃないんだけど、好きにはなれないタイプ。この子のどこらへんに魅力があるんだろうと考えてしまった…。
ストーリーはウジウジと同じことの繰り返しが続いて、途中でちょっと飽きた。でも、小田島も決して性格がよろしいとは言えないんだけど、適度にヘタレで魅力的だったし、後半治樹に振り回されてるあたりが面白かった。
顔は地味だろうがなんだろうが構わないけど(むしろ美形じゃないほうが歓迎)、性格的に三津のほうが断然私の好みだった。三津が受のほうがよかったなあ。
コメント
ア…アタシも…ぼそ。
この本は…出てすぐ読んだんですけど、「ここ数年の新人さんってこーゆー感じの話と文章を書く人が多いなあ」と思いました。
こーゆー感じというのは。
>読みやすいといえば読みやすく、面白いといえば面白いんじゃないかと。
>とくに上手いとも思わなかったが、読みづらいところはなかった。
>たぶん、こういうキャラ(主人公)が好きなら楽しめるし、感動もできる。
まさに↑です。
三津は男前でよかったですよね~。
>この本は…出てすぐ読んだんですけど、「ここ数年の新人さんってこーゆー感じの話と文章を書く人が多いなあ」と思いました。
おお~、気付いていませんでしたが、言われてみればそんな気もします。
なんでしょうね、最近の傾向なんでしょうか。
ドラマや映画でもリメイクとか増えてますし、音楽は昔のヒット曲のカバーが売れていますし…、観る側、聴く側、読む側がセオリー通りの作品を求めているのかもしれません…。冒険を好まないといいますか。
BLはただでさえテンプレが好まれるから、新人さんに求めれるのは荒削りの才能とかオリジナリティーではなく、こなれた文章と既存パターンのアレンジ能力なのかなあとか、思ってしまいます。
好みが細分化されるジャンルゆえに、逆に売れ筋を探っていこうとするとテンプレになってしまうのかもしれませんし、それが悪いとは思わないんですけどね……。
驚きは少ないかもしれません。