碑銘

2011年7月17日 読書
角川書店 1987/2

私が一番好きな坂井くんが主人公。

ネタバレ
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これを読んだ頃、私はまだ若かった…。
というわけで、まわりの渋い(?)おじさんたちより、若い坂井くんが好きだったのかな~と2巻を再読する前は思っていたんだけど、そうでもなかった。
たぶん、他の人より思考が分かりやすいから、感情移入しやすくて好きなんだと思う。
他の主人公たちは、登場時にすでに「男とは~」みたいな美学を持ってる。で、「喪失」によって変っていくところもあるんだけど、それは成長とは違って、変化。
だから、これからの成長を感じる坂井が好きなのかもしれない。
欲を言えば、もう1回主人公としての坂井の内面が見たかった。2巻終了の時点では、坂井の喪失はまだ自覚が薄いように思えたし、もしかして時間をおいてからのほうが痛みが増すのかもしれない。
…感想もちょっと北方節かな(笑)
くさい、気障だ!と笑いつつ(馬鹿にしてるわけではない)、そういうとこがカッコイイと思うのが、私なりの北方ワールドの楽しみ方でして。
ところで、藤木が「怕がっている」という坂井の台詞に反応してる場面、なんだか意外というか、こんな人だったっけ?と驚いた。坂井も意外に思うのだが、こういうのがいい。ハードボイルドの主人公たちはヘタレてないと、いざというときの人間的な強さが光らないんだろうなあ。
主役は坂井だけど、川中と藤木のほうが印象的。

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