初恋姫

2011年8月25日 凪良ゆう
凪良ゆう 白泉社 2009/02

このタイトル、この表紙、そして主人公の名前。
私の趣味的にはもうすべてが辛いのだが、読みたいものが見つからなかったので買ってみた。
まあトンチキであっても、凪良さんならそれなりに楽しませてくれるはず、という上から目線の信頼感で読み始めた。

華族の流れを汲む企業グループ、佐治家の末っ子、花時雨は、蝶よ花よと育てられたまさに深窓の“お姫さま”。祖父の命を受け、ご先祖さまの主筋となる下町の定食屋の危機を救うために、住み込みで手伝いに入る。とはいえしょせんはお姫さま育ち。慣れない仕事に失敗ばかりしてしまう。さらに若主人の上月一心を好きになってしまい…。お姫さまの初恋。だが一心には秘めた想い人(しかも♂)が。

大学生の男が「華族のお姫さま」と云われていても、誰もツッコミ入れないし、それはそれでいいんじゃないかと思えてしまう主人公…。花時雨って名前も、変な当て字なのか?と思ったら、まんま「はなしぐれ」と読む。うーーん…。
役に立たない上に偉そうな宇宙人なのだが、とくにイラッとはしなかった。まあこういう生き物なんだろうと思えるのは、何をしていても本人なりに筋が通っているからだろうか。
そしてこのお姫さまは、実は男前な性格で、健気なところがある。可愛いわ~と思って読了。
お気に入りの場面は遊園地でのデートかなあ。媚びない可愛らしさがよかった。

なかなか面白くて、トンチキでも食わず嫌いはいけないのか?と考えを改めそうになってしまった。…いやいや、これはたぶんレアケースなはず。

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