恋愛戦略の定義
2011年8月26日 BL作家た・な・は行
ふゆの仁子 徳間書店 2001/02
雪舟さんのイラストがきれいなので(表紙買い)、画像がなくて残念。
ネタバレ
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好みの方向性だったんで、色々好みに合わないことが出てくるたびにガッカリしてしまった。
一言でいえば、スカッとしない。
出会いは企業の経営セミナーで、経営談義をするのを口実にしてホテルまで行くんで、難しい(?)話が色々出てくる。まあ…「経営を論じられる男」はカッコいいんだけど、もう少し短くできなかったのかなと思ってしまう。なんだか参考書を丸写ししたレポートみたいになってしまっているような。
とはいえ、お仕事ものとして楽しませてもらえそうだな~と期待して読んだ。が、お仕事ものとしては、ものすごく残念な展開。
受の部署が2年ぐらいかけて練っていた契約交渉の戦略が、ようやく実を結ぶという段階で取引先の役員としてスーパー攻様登場! 実は上層部ではシナリオが決まっていたといい、受の部署が用意していたのとは別の方法で解決してしまう。
「右往左往してるところに、上から解決」は白けるよなあ…。別に努力が無駄だったわけではないけど、受はよく虚しくならないなあ、と。
受は経営者としての攻様の辣腕に頭を垂れていわく、「いつか彼(攻)の影を踏んでやる」。…おーい? 君もビジネス・エリートじゃなかったのか? なんか情けなさ過ぎて、がっかりだ。
攻は受のことを以前から知っていたのだが、自分の立場(ライバル会社の役員)を黙ったまま近づいてきて、名前以外は隠し続け、黙っていなくなるという離れ業をやってのける。えー? 攻の都合だけで一方的にロミジュリされても、自分勝手さしか感じないんですが…。
契約締結まで(数週間の違いだし)待ってから近づけなかったのか?とか、ライバル社の人間だと黙っているのは、あまりにもアンフェアじゃないのか?とか、人間性に関わる部分で疑問が多かった……。
受は攻と知り合いだというだけで、同僚から「自社の情報をリークした内通者」って疑いをかけられて、かなり実害を被っているわけで。それを知って攻は契約の時期を早めたらしいが、だから何?って思っちゃった。
受は「信じてやれなくて、傷つけた」とか反省していたが、そもそも攻が騙し討ちしたわけで、「傷つけた」とか意味分からんし。それをいうなら、相手を信じてなかったのは攻のほう。受を信じていれば、ライバル社の人間だと打ち明けた上で、「仕事の話は一切できない」と言えたはず。
そして、受を昔振った元上司が、実は攻と親しくて、「彼は君のことを大切に思ってる」とかなんとか、わざわざ言いにくるのもどうかと。自分を振った元カレに他の男を薦められるのなんて、イヤだけどなあ。
…このエピソードといい、攻の「ロミジュリ」といい、よく受は許せるなあと、全般についていけないものがあった。
丁寧に書かれているし、恋も仕事もきちんとメリハリと盛り上がりがあり、ハッピーエンド。
こういう作品はできれば誉めたいんだけど、価値観が違ったようでモヤモヤばかりが残った。
雪舟さんのイラストがきれいなので(表紙買い)、画像がなくて残念。
ネタバレ
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好みの方向性だったんで、色々好みに合わないことが出てくるたびにガッカリしてしまった。
一言でいえば、スカッとしない。
出会いは企業の経営セミナーで、経営談義をするのを口実にしてホテルまで行くんで、難しい(?)話が色々出てくる。まあ…「経営を論じられる男」はカッコいいんだけど、もう少し短くできなかったのかなと思ってしまう。なんだか参考書を丸写ししたレポートみたいになってしまっているような。
とはいえ、お仕事ものとして楽しませてもらえそうだな~と期待して読んだ。が、お仕事ものとしては、ものすごく残念な展開。
受の部署が2年ぐらいかけて練っていた契約交渉の戦略が、ようやく実を結ぶという段階で取引先の役員としてスーパー攻様登場! 実は上層部ではシナリオが決まっていたといい、受の部署が用意していたのとは別の方法で解決してしまう。
「右往左往してるところに、上から解決」は白けるよなあ…。別に努力が無駄だったわけではないけど、受はよく虚しくならないなあ、と。
受は経営者としての攻様の辣腕に頭を垂れていわく、「いつか彼(攻)の影を踏んでやる」。…おーい? 君もビジネス・エリートじゃなかったのか? なんか情けなさ過ぎて、がっかりだ。
攻は受のことを以前から知っていたのだが、自分の立場(ライバル会社の役員)を黙ったまま近づいてきて、名前以外は隠し続け、黙っていなくなるという離れ業をやってのける。えー? 攻の都合だけで一方的にロミジュリされても、自分勝手さしか感じないんですが…。
契約締結まで(数週間の違いだし)待ってから近づけなかったのか?とか、ライバル社の人間だと黙っているのは、あまりにもアンフェアじゃないのか?とか、人間性に関わる部分で疑問が多かった……。
受は攻と知り合いだというだけで、同僚から「自社の情報をリークした内通者」って疑いをかけられて、かなり実害を被っているわけで。それを知って攻は契約の時期を早めたらしいが、だから何?って思っちゃった。
受は「信じてやれなくて、傷つけた」とか反省していたが、そもそも攻が騙し討ちしたわけで、「傷つけた」とか意味分からんし。それをいうなら、相手を信じてなかったのは攻のほう。受を信じていれば、ライバル社の人間だと打ち明けた上で、「仕事の話は一切できない」と言えたはず。
そして、受を昔振った元上司が、実は攻と親しくて、「彼は君のことを大切に思ってる」とかなんとか、わざわざ言いにくるのもどうかと。自分を振った元カレに他の男を薦められるのなんて、イヤだけどなあ。
…このエピソードといい、攻の「ロミジュリ」といい、よく受は許せるなあと、全般についていけないものがあった。
丁寧に書かれているし、恋も仕事もきちんとメリハリと盛り上がりがあり、ハッピーエンド。
こういう作品はできれば誉めたいんだけど、価値観が違ったようでモヤモヤばかりが残った。
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