吸血鬼と愉快な仲間たち Vol.5
2011年10月22日 木原音瀬
蒼竜社 2011/10/14
木原吸血鬼5冊目。
期待以上に面白かった。
ギャッギャッ。
ネタバレ
-----------------------------------------
今回はコメディ要素どころか、BL要素さえ薄かった気がするけど、いままでの巻より内容的に読み応えがあった。
なんかこう、アルはおバカな蝙蝠って印象しかなかったんで、アメリカで頑張っている姿には成長を感じた。しかも、暁に対する気持ちも深まったというか、いや、元から一途だったけど、大人っぽいものに変って、応援したくなった。
応援といえば、三谷の恋も応援したい。がんばれー。
暁の番外編は、久々に木原作品らしい濃さがあったなと。
パッタリ新作が出なくなる前の数作は、正直に言えば、少しばかりパワー不足というか、薄くなっていたような気がするから、こういう雰囲気が戻ってくれたのは嬉しい。…木原作品に読みやすさはあんまり求めてない。
暁がエンバーマーという特殊な仕事に就いた理由が描かれているから(だけじゃないが)、テーマは重たい。暗い。
でも、次々と人に裏切られても、裏切らない人もいる、優しい人もいる。ちゃんと救いがあるから、読みづらくはないと思う。
裏切られた場面より、母親との初対面のほうが切なかったかも。暁の母親が子供を捨てた理由って、他の巻に書いてあったかな…。とにかく、暁は母親の遺体を見ても、自分が捨てられた理由を問わない。成功している女優で、金持ちの恋人がいるのに、息子を親戚の家に預けたまま、金銭的援助もしない母親。酷い話だと思うのに、ただ母親を慕う姿がかわいそうで……。
施設の園長に裏切られたときも、暁はぎりぎりまで園長の裏切りに気付かない。ヒントはいくつもあったし、高校生とはいえ頭のいい子だから、考えれば分かったんだろうけど、信じて疑おうとしないところが痛々しい。
裏切りに気付いても、一言も責められないところも…。
潔癖で、不器用で、我慢強い。いい子だけど、生きづらい性格だなあ。
1巻から読み返したくなった。
木原吸血鬼5冊目。
期待以上に面白かった。
ギャッギャッ。
ネタバレ
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今回はコメディ要素どころか、BL要素さえ薄かった気がするけど、いままでの巻より内容的に読み応えがあった。
なんかこう、アルはおバカな蝙蝠って印象しかなかったんで、アメリカで頑張っている姿には成長を感じた。しかも、暁に対する気持ちも深まったというか、いや、元から一途だったけど、大人っぽいものに変って、応援したくなった。
応援といえば、三谷の恋も応援したい。がんばれー。
暁の番外編は、久々に木原作品らしい濃さがあったなと。
パッタリ新作が出なくなる前の数作は、正直に言えば、少しばかりパワー不足というか、薄くなっていたような気がするから、こういう雰囲気が戻ってくれたのは嬉しい。…木原作品に読みやすさはあんまり求めてない。
暁がエンバーマーという特殊な仕事に就いた理由が描かれているから(だけじゃないが)、テーマは重たい。暗い。
でも、次々と人に裏切られても、裏切らない人もいる、優しい人もいる。ちゃんと救いがあるから、読みづらくはないと思う。
裏切られた場面より、母親との初対面のほうが切なかったかも。暁の母親が子供を捨てた理由って、他の巻に書いてあったかな…。とにかく、暁は母親の遺体を見ても、自分が捨てられた理由を問わない。成功している女優で、金持ちの恋人がいるのに、息子を親戚の家に預けたまま、金銭的援助もしない母親。酷い話だと思うのに、ただ母親を慕う姿がかわいそうで……。
施設の園長に裏切られたときも、暁はぎりぎりまで園長の裏切りに気付かない。ヒントはいくつもあったし、高校生とはいえ頭のいい子だから、考えれば分かったんだろうけど、信じて疑おうとしないところが痛々しい。
裏切りに気付いても、一言も責められないところも…。
潔癖で、不器用で、我慢強い。いい子だけど、生きづらい性格だなあ。
1巻から読み返したくなった。
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