吉田ナツ 二見書房 2011/10

お名前よく見かけるけど、初めて読む作家さん。
聞こえてくるゴタゴタが煩わしくて、なんとなく避けていたというか。

イラストのみずかねさんは、お名前をひらがなにしてくれてよかったなあと。
漢字が読めないせいで、なかなか覚えられなかったから。

ネタバレ
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弟×兄。父親違いの兄弟。

文章読みやすいし、キャラも癖がなくていいな~。面白かった。
兄弟ものとしての葛藤はありつつ、ドロドロしてないのも読みやすかった。テーマのわりに、書き方がきれいすぎるっていうか。兄弟ものに執着を求める読者には物足りないんじゃないかな。
ただ、兄弟もので気合が入りすぎると昼ドラになりやすいから(この作品も設定自体は昼ドラだが)、あっさりめのラストが逆によかったと思う。終盤の盛り上がりを捨てて全体のトーンを重視したように思えたけど、これは効果を狙ったというより、話の流れでそうなっただけかも(?)。流れに沿って丁寧に書いたというような印象を受けた。
結果として、兄弟ものは読みたいけど、暗いのは嫌!っていうニーズに応えた作品なんじゃないかと。

けど、弟との恋愛はあんまり響いてこなかったなあ。個人的には(書き方のせいではないが)、お父さんと話してた場面と金沢での穏やかな生活と魚が死んだ場面がインパクトあった。

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