うえだ真由 新書館 2010/09

雑誌掲載時に読んで、なぜそこまでサボテンを愛しているのか?と疑問を持っていた作品。
ちなみに1話目は「ももいろヘヴン」なので、背表紙のあらすじによると「エロ度150%増量」だそうだけど、心情面もきっちり。


ネタバレ
-------------------------------------------

気軽に読めて面白かった。
亭主関白・妄想癖という二重苦(笑)の攻はちっともカッコよくないと思う。そこまで男を立ててくれる女性はいないだろうし…。この作品の受のように、しょうがないなーと苦笑いしながら付き合ってくれるってシチュエーション以外に、相手が攻の理想を叶えてくれる可能性はない気がする…。
深見(『ロマンス~』の攻)にやり込められる場面では、攻めと少しタイプが似ている深見がカッコイイだけに、攻のダメさ加減も際立ってしまっていた。そのダメなとこが可愛いと思えれば魅力的な攻なんだろうけど、攻視点だと分からない。
でも、仕事に打ち込む姿は好感が持てるし、これだけ恋人に対して一途だと、まあ応援したい気持ちにはなる。
受のほうはもうちょっと愛嬌がほしい気がするけど、従順なんだか冷たいんだか分からないようなところが、飽きさせないのかもしれない。夢中になる攻の気持ちがよく分かる。
受視点の短編では攻の魅力がよく分かるし、ほだされた気持ちも分かった。攻視点では受の魅力が、受視点では攻の魅力が分かるという書き方が、恋愛物として上手だなーと思った。
受の行動の理由や攻を好きになった経緯なんかは、共感というより、なるほど!という感想。

サボテンのイラストが可愛いー。
「なぜサボテンを愛しているのか?」の回答は、ただのマニアックな趣味だった。いや、そこにたどり着くまでのきっかけ(サボテンとの馴れ初め)とかはあったのかもしれないけど、作中に説明はない。気になる~。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

日記内を検索