Blue Rose

2012年7月8日 榎田尤利
榎田尤利 大洋図書 2012/06/29

設定が好きそうじゃないので読んでなかったのだが、新装版が出たので読んでみた。

ネタバレ
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まあ面白かったけど、あんまり好きじゃなかった。
そーいや、初期のエダ作品は私の趣味にまったく合わないんだった。

やっぱりJUNEの雰囲気だなー。「青薔薇」ってのは古い作品ゆえのご愛嬌…と思っておいたが。
壊れかかった主人公とそれを見守るポジションの健全で平凡な人(家族だったり友人だったりする)ってあたりが共通するような。
広義のBLって感じで、テーマが恋愛から外れてる。1つのカップルが結ばれるまで、または関係を育てていく話ではないから、主人公のキャラが気に入らないと読みづらいかも。私はこの主人公に魅力を感じなかったんで、かなり読みづらかった。
おかしな理由をつけて、売春を肯定されるのも読んでて辛い…。

書き下ろしの続編は蛇足としか思えなかった。BL読者の一番読みたい部分?を付け足してみたんだろうけど、大事なところを、おまけ的に付け足すのはちょっと違うような…。エダさんらしいサービス精神なのか、書いてから時間が経ってるから続編を書く気になったのか。とにかく余計なものをつけて、もったいない。
どうせ王道から外れてるんだから、作品の持つ雰囲気を生かして、余韻を残して終わったほうが完成度は高かったような。
2冊分かけて構築した世界観を、書き下ろしで薄めちゃった感じ。
この書き下ろし続編が単純に嬉しい、読後感がよくなった!という読者のほうが多いだろうから、商業的には付けて正解だろうし、「続編あってよかった~」という感想にも共感できるんだけど。

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