久能千明 フロンティアワークス 2004/09

ノベルスはもっと出版年が古い。90年代。

ネタバレ
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面白かった。実は結構楽しく読んだのだが、いざ感想を書こうと思ったら、あんまり誉めるところがなかったなーと…。

まず、とにかく冗長。上下巻になっているが、1冊で十分という内容。
それだけのページ数を費やしたにもかかわらず、恋愛に関してはここで終わりなのか、と男前の受くんが不憫になった。なんか攻が旅館の美青年に執着している印象ばかりが残っている。
ここまで受以外の相手を気にする描写を入れているんだから、攻の気持ちがどう変化していくのか(受に気持ちが傾いていくのか)が最大の読ませどころだろう、と思っていた…んだけど、受と1回寝ただけであっさり乗り換えるの?という感じ。
流されただけ??
うーーん…。事件ものとしても弱い、恋愛面も弱い、雰囲気面も弱い。

あと、最初から犯人が丸分かりなのはいいとしても、計画殺人の動機が…。賢いって設定の犯人なんだから、殺す前にいくらでも対策を立てられると思う。いきなり殺すのか!というのが最大の突っ込みどころ。
というわけで、ちっとも犯人に同情できなかったので(未遂とはいえ)人殺しに対して同情と賞賛しかしない高校生たちも怖い……。

せめてもうちょっとコンパクトにまとめてあればなあ。
わりと面白かっただけに、惜しいと思った。

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