五百香ノエル オークラ出版 1997/2

読んだのはノベルスだけど、画像が出なかったので文庫(2巻)のほうを。
ちなみにノベルス版のほうはイラストレーターが違う。

お借りした五百香さん。
自分で読んだのは趣味に合わなかったけど、お借りした初期作品は2作品ともすごく趣味に合った。

昔の作品だけあってさすがに目新しさもないし、多少の時代色はあるけど、その代わり最近の作品にはない読み応えがある。王道設定をいっぱい詰め込みながらも、王道だけに終わらない個性もあって、王道を見事に描き切っている。
…なんて大仰な誉め方をしてしまったが、気楽に楽しめる作品。


ネタバレ
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面白かった。
最初、一平が勝負を持ちかけるあたりは、アホな子だなーと思っていたんだけど、面倒見がよくて、いい子。一平のよさが分かってくると、話も面白くなる。

BLによくある「ボロアパートもの」は住人が男子学生ばっかりという設定にしていることが多い。住人が「一癖も二癖もある美男揃い」とかいう設定だと、設定だけでお腹いっぱいになるけど、この作品は老若男女揃っていて、賑やかな雰囲気がよかった。訳ありだし癖はあるけど、嫌な奴はいないというところもいい。
テンポもいいわりに、店子それぞれの事情や心情なんかも丁寧に拾っていて、恋愛以外の面でも楽しめる。

恋愛面に関しても、少しずつ惹かれあっていく過程がよかった。明るく軽い一平の意外な過去を知り、恋を自覚してからの明哉の猪突猛進ぶり(?)もよかった。
明哉のお父さんも楽しいキャラだった。
これだけ木犀荘を愛しちゃってる一平は、引っ越してくるのかなーと思っていたけど、最後まで通い婚だったな(笑)

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