月村奎 新書館 2012/11

個人的には、お久しぶりの月村さん。

ネタバレ
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月村さんのエッチシーンを読みながら、思えば遠くに来たもんだ…と思った(笑)
いまだ朝チュン作家のイメージなので、ああ、本番ありなのね?とか…。

それはそうと、面白かった。
攻の大介のいじめっ子ぶりは大人としてどうなのかと思うレベルで、嫌がりつつも上手に攻を利用(同居とか)している受の裕貴のほうが上手(うわて)なんだろうなあ…と。
大介のストーカー疑惑は微笑ましかった。

ボロいけど静かで味のある一軒家、訪ねてくる幼馴染の夫婦、クラフトの仕事。
月村さんらしい、穏やかで暖かい描写が素敵だった。なので、引っ越してしまったのは、ちょっと残念。
まあそのちょっと寂しい感じが、弱ってる時に大介と同居することになって、徐々に想いを自覚していくっていう王道の展開に上手く繋がっていっててよかったんだけど。
猫も可愛いし、クラフトの仕事は楽しそうだし、ほんわりしてて好きだな~。

ただ…大介にボロクソ言われた「仕事じゃない、趣味だ」を全肯定してしまったラストは残念。恋愛だけじゃなくて、仕事でも前進とか成長が欲しかった。周囲に認められるとかいう分かりやすいステップアップじゃなくても、小さな夢ができたとか、そういう前向きエピソードが読みたかった。
エッチシーンに限らず、作風がライトになってきたせいか、ちょっと心情描写で物足りない面も出てきた。昔の月村さんなら、仕事のことももうちょっと書いたんじゃないかな…。
あと、最初のほうの文章の荒さが、正直気になった。

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