オー!ファーザー (新潮文庫)
2013年11月2日 読書
伊坂幸太郎 新潮社 2013/06
何年か前に単行本の広告を見て、読んでみたいな~と思いつつ、文庫落ちを待っていた。
で、今年になってようやく文庫化。喜んで手に取ってみたら、788円。うわ、高!と棚に戻してしまった。
個人的に、文庫は700円オーバーだと高く感じる。600円台なら、まあなんとか手が出るんだけど。
…でも、この間久しぶりに地元本屋に行って、ついつい買ってしまった。
ネタバレ
-------------------------------------------
父親が四人いるってどういうこと?!という興味だけで手に取った。
実父と戸籍上の父と育ての父と…、あとは何?とか考えてたんだけど、四人とも自称・実父で、育ての父だけど、戸籍上は繋がりがない、というのが正解だった。
そんな環境って(笑)
ただ、ユニークな設定は興味を引くけど、話の方向性がどうにもつかめなくて、前半は読みづらかった。
中盤から点が繋がって線が見え始め、ラストはそんな細かいところまで伏線回収?!という感じ。実に伊坂さんらしい緻密な書き方。丁寧というか、読者に親切というか。デビュー当初は春樹っぽい文章だった伊坂さんだけど、この辺は全然違うな~と。
なによりキャラが個性的でよかった。由紀夫は冷めてるけど、実はお父さんたちが大好きなのが伝わってくるのもよかった。超変則家族なんだけど、しっかり絆はある。
父親が四人という設定上、母親は留守がちにするしかなかったんだろうなー。
四股(!)かけてる母親が家にいたら生々しい。かといって死亡したとか失踪したとかいう設定にすると、父親たちの誰かが「戸籍上の父親」という頭一つ抜け出した存在になる以外、同居が続けられない。それでは「四人とも一律に父親」という設定が成立しない。
しかも、由紀夫は「母親に愛されている子供」にしないと、話が暗くなりそうだし。
留守がちにするのが、唯一の落としどころだったんじゃないかと。
面白かったけど、まあテンポは悪いかな~。そのせいか、どことなく物足りなさが残る。
何年か前に単行本の広告を見て、読んでみたいな~と思いつつ、文庫落ちを待っていた。
で、今年になってようやく文庫化。喜んで手に取ってみたら、788円。うわ、高!と棚に戻してしまった。
個人的に、文庫は700円オーバーだと高く感じる。600円台なら、まあなんとか手が出るんだけど。
…でも、この間久しぶりに地元本屋に行って、ついつい買ってしまった。
ネタバレ
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父親が四人いるってどういうこと?!という興味だけで手に取った。
実父と戸籍上の父と育ての父と…、あとは何?とか考えてたんだけど、四人とも自称・実父で、育ての父だけど、戸籍上は繋がりがない、というのが正解だった。
そんな環境って(笑)
ただ、ユニークな設定は興味を引くけど、話の方向性がどうにもつかめなくて、前半は読みづらかった。
中盤から点が繋がって線が見え始め、ラストはそんな細かいところまで伏線回収?!という感じ。実に伊坂さんらしい緻密な書き方。丁寧というか、読者に親切というか。デビュー当初は春樹っぽい文章だった伊坂さんだけど、この辺は全然違うな~と。
なによりキャラが個性的でよかった。由紀夫は冷めてるけど、実はお父さんたちが大好きなのが伝わってくるのもよかった。超変則家族なんだけど、しっかり絆はある。
父親が四人という設定上、母親は留守がちにするしかなかったんだろうなー。
四股(!)かけてる母親が家にいたら生々しい。かといって死亡したとか失踪したとかいう設定にすると、父親たちの誰かが「戸籍上の父親」という頭一つ抜け出した存在になる以外、同居が続けられない。それでは「四人とも一律に父親」という設定が成立しない。
しかも、由紀夫は「母親に愛されている子供」にしないと、話が暗くなりそうだし。
留守がちにするのが、唯一の落としどころだったんじゃないかと。
面白かったけど、まあテンポは悪いかな~。そのせいか、どことなく物足りなさが残る。
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