夕映月子 新書館 2013/11

京都の雰囲気をもっと楽しめるかと期待してたんだけど。

ネタバレ
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あっさりしてた。
京都は好きなんだけど、京言葉にはどうにも馴染めず、読みづらかった。古書店で接客してる場面をもっと入れてくれると、京都の古書店の雰囲気がもっと楽しめたと思う。

伊織が颯馬に惹かれる流れが唐突に感じて(本人の自覚がなかったせいかな)、話に置いてかれてしまった…。強引にことに及ぶ場面も、なんで怒らないんだろう?という疑問しかなかったし、告白も「いま?」という感じで…。

キャラがそれほど好みじゃなかったこともある。年上の伊織が子供っぽくなると、年下攻のよさが薄れてガッカリ…。これだけ歳の差があって、これか、というような。たまに余裕を失うぐらいなら、かえって魅力になったと思うけど。
颯馬との出会いは、6年生の男の子が大学生の男に面と向かって「きれい」なんて言わないだろうなあ…と不自然に感じた。その発言が微笑ましいって感じるほど年齢的に子供じゃないんで、生意気で変な子供って感じ。
成長してからは、その生意気加減が可愛いけど。

伊織の弟の行動が謎。母親が入院したって完全看護の病院だろうし、わざわざ絶縁してる(しかも軽蔑してる)兄のところに来るかなあ?
入院費用を出せっていう話なら、厚かましい人間ってことで、まだ理解はできるけど。
全体的に薄味な話のせいか、主人公の母親と弟の異常な部分がやけに印象に残ってしまい、爽やかな話のはずが、ちょっと…という読後感になってしまった。
全体的に優しい話なのに。

千日詣りの場面が情感たっぷりで素敵だった。

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