徳間書店 2014/01/25

面白かったけど…。

ネタバレ
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穏やかで面白い話だった。
ノートをつけてるあたりで、記憶障害なんだろうなあと予想はついたけど、アットランダムに、しかも頻繁に記憶が消えていくっていうのは予想外だった。
重たいテーマだけど、つぐみの接し方が自然でよかったし、救いがあってよかった。
ただ、本編は穏やかだったせいか、読み終わってから一番印象に残っていたのは、お祖父さんのことだったかも…。
正直、朔太郎にそれほど魅力を感じなかった。元恋人の話、賑やかなアパートの話、お祖父さんの話、作家としての仕事の話と、詰め込みすぎていて、どれもぼやけてしまったような。

続編は朔太郎が残される側だってことが残酷にも感じた。いい話だけれど、私には少しばかり書き方が浅く感じる。せっかく重たいテーマに取り組んだんだから、もっと泥臭くしてもよかったんじゃないかな。『恋愛犯』ぐらいの書き方のほうが、読み応えがあっていいと思う。
他の記憶障害の話ほど、深く心に残る話ではなかった。

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