幻冬舎 2014/01

他社で刊行していた本の再販。
未完で止まってたんだけど、今度は終わるそうで楽しみ。

ネタバレ
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二重に懐かしく再読。
この小説が懐かしいのと、東西冷戦という時代への郷愁みたいなものと。
時代の空気がしっかり描かれてて、読み応え十分。硬い文章で描写がくどく感じる時もあるけど、その取っ付きづらさが国に雁字搦めにされた二人の息苦しさを伝えてる気がする。

とにかくキャラが魅力的。アレクセイが謎めいて気まぐれに見えるサエキに惹かれていく気持ちがよく分かるし、サエキがアレクセイの優しさに癒されるのも納得。
とくにアレクセイは、すごいなあと思う。BLの攻ではというより、小説の主人公として珍しいタイプ。何をやらせてもものすごく優秀で、背が高くて顔もいい。でも、性格は人当たりがよくて控えめで善良。有能と善良を兼ね備えているキャラクターって意外と珍しい気がする。「お人好しで損をする」とか、「実は腹黒い」とか、「大型ワンコ系」とか、性格のいいキャラにはなにかとオプションがつきやすいものだと思うけど、ストレートに捻りもなく、いい人でいい男っていう設定。
かわい作品のいい人攻は格好いいから好きだ。
ソフィアも素敵。気が強いけど、出しゃばらないキャラというか。

時代背景もそうだし、職業はスパイだし、先行きが心配な二人だけど、なんとか幸せになってほしい。

東西冷戦は遠くなったけど、いまだにロシアは遠い国だと五輪を見ていて思う…。

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