徳間書店 2014/07

イラスト、好きだけど、相変わらずゴツいなあ。

ネタバレ
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相変わらず、文章も話のテンポも読みやすい。
近未来設定だけど、取っ付きにくいところがなく、さらっと読めてしまう。この読みやすさを物足りないと感じる読者も多いかもしれない。私なんかは軽すぎず重すぎず、少し淡々としている文章だからこそ、読みやすいんだけど。

それはそうと、全世界的に経済格差が問題になっているだけに、リアリティのある設定だった。
半面、捜査にケータイやスマホを使っていて、もう一歩だけ科学捜査が進んでいるほうが設定が活きたんじゃないかなと思ったり。日常でも捜査でも、現在と科学の進み具合がまったく変わらないというのは、逆に不自然に感じた。

主人公が真面目で、いい意味でずれているところが楽しかった。重大な局面でも決断が速いし、相棒への恋愛感情を認めるところも、サクッと認めてしまうあたり、気持ちがいいぐらいだった。
まあ、攻に対して寛容すぎる気もするけど。

攻は悪い意味での暴走が多くてちょっとなあ…。拉致監禁、拷問も辞さない捜査って…それが完全な冤罪だっただけに、オイオイ…ってツッコミじゃ済まないし。
爆弾処理では仲間が隣にいるのに、ギリギリまで起爆装置を解除しないというのも…。爆弾処理ってそんな簡単なものでもないし(大抵の犯罪は、犯罪者のほうが技術が進んでるから)、自分以外の命がかかっている場面で遊ぶとか、人間として許せないものが。
続編があれば、挽回してほしい。

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