新潮社 1974/12

表紙のデザインが素敵。

切ない短編集。
学生の時に読んで「何が言いたいのかさっぱり分からない」で終わってしまった本だったけど、再読してよかった。
今回も、「分かるような、分からないような」というのが正直な感想だけど。
たぶん、解説本とかで「これはこういう暗喩でね」と説明してて、定説なんかもあるんだろうけど、自分が感じたままで(分からないままで)いいや、と思った。自分で読み取らないと意味がないというか。面白くないというか。
結局、なんだったの?と思ってしまうラストもあったけど、分かりやすいエンタメ作品では決して味わえない深みがあった。(もちろん、エンタメにはエンタメの良さがある)

深く考えると救いのないような話もあったし、やるせないラストもあったけど、どこか優しい視線を感じるような話ばかりだった。
『エズミに捧ぐ』と『テディ』がとくに面白かった。

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