小中大豆 角川書店 2014/04

初読みの作家さん。
お借りしたので、読んでみた。
このタイトル、レーベル、表紙イラスト(絵柄も苦手系)…自分で手に取る可能性は0.1%ぐらいだったと思う。

ネタバレ
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なにこれ、面白い…。
冒頭の主人公のアホっぷりに読んでて心が折れそうになったけど、頑張って読み進めてみたら、どんどん面白くなっていった。
ちょっとアレな和馬も、実は真面目な努力家だったり、上司や同僚にも好かれてたり。
仕事は手を抜かないし、家族のために就活に失敗したのに恨み言の一つも言わない。奇行は目立つけど、人間ができているという…。
このへんのバランスが上手くて、キャラが秀逸。
世話焼きで、親友に十五年も片思いしてる九鬼のキャラも攻としては新鮮だった。
部長だし、十歳も年上だし、もっと強引に行くのかと思ったら、後から自分の恋心に気付くっていう展開も好き。
和馬も九鬼も、新美に対する気持ちが真剣だったというところが、この話のポイントだと思う。恋のライバルから、カップルになる話の場合、実は最初から受が好きだったっていうパターンが多いけど、私はこういう話のほうが楽しい。

鬼畜な新美でさえも、最後まで読むと、憎めない感じなってるのがすごい。…この宇宙人の恋愛も見てみたような気がする。怖いもの見たさというか(笑)

すっかり可愛くなってしまった和馬には、アレな感じに戻ってほしいような、ほしくないような。

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