早いもので2015年も今日で終わり。

今年もお世話になりました。
皆様、よいお年をお迎えください。

今年は再読ばかりで、あまり本を読まなかったし、
年間ベストはやめようかな~と思ってました。
けど、年末に「今年、面白い本あった?」という話題になったとき、
2、3作しか思い出せなかったので、読書記録を振り返ってみることにしました。

※私が今年初めて読んだものを選んでるだけで、今年の出版とは限りません。
※評価ポイントは、私が好きかどうかだけです。

~BL漫画ベスト6~
きりよく5冊に絞ろうかと迷ったけど、無理に削ることもないので6冊に。
今年は読んだ数が少ない割に、当たりが多くて嬉しい。
でも…、新しい漫画家さんとの出会いは少なくて、あまり代わり映えしない結果。

1 『やぎさん郵便 2&3』 草間さかえ
完結巻を読む前に最初から読み直したけど、内容もキャラもブレがなくて面白かった。
花城と廣瀬が魅力的で、なんかただのバカップルなんだけど、ずっと見ていたいなあと。
描写はあっさり目で、深いストーリーもよかった。

2 『花は咲くか 5』 日高ショーコ
大好きな作品。
これが1位にならなかったことに自分で驚いている。
ストーリー、絵柄(とくに背景)、キャラとどれをとっても最高に趣味に合う。
スローで丁寧な進め方が持ち味だったけど、
最終巻だけはもうちょっとドラマが欲しかった気も。

3 『キスも知らないくせに』 木下けい子
新刊は高校生か~、守備範囲じゃないし読まなくてもいいか、と思ってた。
読んだらムチャクチャ可愛くて、うわ、なにこれ!となった。
とにかく可愛い!!
続きがあるらしいので、すごく楽しみ。

4 『すずろ古書譚』 伊東七つ生
「本が好き」っていう人は、古本屋や図書館の雰囲気が好きって人が多いと思う。
そういう「本好きな人」にとっては、たまらない舞台設定じゃないかと。
独特の世界観で丁寧に描かれていて、平坦な話なのに読み応えがあった。
本編も好きだけど、同居25年目から始まる、おじさんラブストーリーもよかった。

5 『トーキョートレイン』 木下けい子
オムニバス。いろいろなCPが楽しめる。
とくに変わってるわけでもないのに、ありきたり感がない。
手軽な感覚で読みやすいのに、結構残るものがある。

6 『銀座ネオンパラダイス』 ウノハナ
ものすごく面白い、とは思わなかった。
ただ、戦後の空気が上手に描かれていて、ガッツリ引き込まれた。
読んだ端から忘れてしまうような漫画も多い中で、
濃厚な雰囲気を1冊でまとめ上げたところに感服。

~BL小説ベスト10~
今年はあまりBL小説を読まなかった…。
本屋に行って新刊のチェックはしてたけど、読んでみたいと思う本が少なかった。
面白いと思う本はさらに少なく、不作な年だった。
今年のベストセラーさえ知らないから、私が読んでないだけだと思いたい。
ちなみに毎年ベストに入れていた木原さん、榎田さん、かわいさんの新刊は、
読んだ(または内容を知った)上でベストから外すという寂しい結果に。

1 『海賊王の死&瞑き流れ~アドリアン・イングリッシュ~』 作:ジョシュ・ラニヨン 訳:冬斗亜紀
M/M作品。いきなりBLじゃない作品がトップになった。
BLじゃないと思ってるから、BL枠に入れてなかったんだけど…。素晴らしかったから。
シリーズ4作目でほぼ二人の関係は固まっていたのに、分厚い最終巻で1冊かけて、
じっくり気持ちを確かめ合うあたり、読み応えがあった。
恋愛だけじゃなく、家族や周囲との関係も変わっていって、
ステップアップしたのもよかった。

2 『蜜色エトワール』 市村奈央
バレエというモチーフと恋愛がバランスよく混ざっていて、主人公たちの成長があって。
決して長い作品じゃないのに、きっちり出来上がった雰囲気に引き込まれた。
丁寧に作り上げられた作品を読んだ時だけに味わえる、読み応えと満足感がたっぷりだった。
キャラが好みだったから、本当に言うことなし。
順位をつけるのも失礼な話なので、入れるかどうか最後まで迷ったのですが…。
この作品を外すと、ベストを決める意味がないと言いますか…。


3  該当なし
10作選ぶと言っておいて、3位該当なしっていうのも変な話だけど。
ここ、ちょっと間を空けておきたいわ、という気持ちを表すために。
今年は2作でやめておこうかとも思ったけど、それも寂しいので。
4位以下は、手放しで面白かったとは言えず、例年だったらランク外だったかも、という作品ばかり。


4 『恋煩い』 砂原糖子
私の中では、結構安定の砂原作品。
好みに合わなくても読みやすくて最後まで楽しめるし、再読する気になる。
攻×攻っぽかったり、主人公が態度悪くて少しお馬鹿さんだったり、
ちょっとした伏線が利いてたり。人情が絡んだり。
砂原作品らしい良さがたっぷり入った作品だった。
この作品の感想を人に訊かれたら、「普通かなー。私は結構好き」とか答える。

5 『さよならのない国で』 高遠琉加
この作品を読んだ直後に自分が書いた感想を読み返すと、
95%ぐらいダメ出ししてる。正直、不満な印象ばかり残っている。
それがなんで5位に入っているかというと、読み応えがあったから。
小説を読んで趣味に合って、読んだときに面白いと感じたとしても、
案外、時間が経つと後には何も残ってないことがある。
1年後にしっかり思い出せるような作品は数少ない。
この作品は、面白いとは感じなかったけど、読んでから半年近く経った今も、
作品の空気やいくつかの場面を鮮やかに思い出せる。
文句を言いつつも、手放したくはないし、いつか再読したいと思ってる。

6 『俺と部長と大人のおもちゃ』 小中大豆
このタイトルがね…。主人公は奇行が目立つし、アホっぽいし。
まあコメディだし、これでいいかと思って読んでいたら、
この主人公、実はすごく努力家で人柄もいい。
気がついたら、すごく魅力的に思えていた。
暴走してしまいそうなキャラ設定、ストーリー設定なのに、
要所要所をしっかり押さえて、きっちりまとめてくる手腕が凄かった。

7 『愛しのいばら姫』 凪良ゆう
なんか最近、凪良作品、ことごとく趣味に合わないんだけど…。
もう読むのをやめようと思いつつ、スピンオフ元で今作の主人公が気になってたから、怖々読んでみた。
面白かった。印象に残る場面も多かったし、二人のキャラも魅力的だった。
ただ…、成人男性に女装させてウットリという趣味についていけなかった…。

8 『恋には金がいるらしい』 玄上八絹
素材は目新しくないけど、書き方がいつもちょっと面白い作家さん。
テンポがいいし、意外性もあるし、一気に読んだ。
ただ、恋愛はきっちり終わってるんだけど、二人が抱える問題が未解決。
ラブ抜きでもいいんで続編ください…!!と叫びたくなった、珍しい作品。

9 『初恋捜査(難航中)』 李丘那岐
面白かった。でも、ランキング外じゃない?とすごく迷った。
まず、主人公が学生のころと今ではキャラがかなり違う。
これは意識的に変えたという設定だからブレるのが正解。でも、違和感が!
ストーリーは飽きさせないし、面白い。でも、突っ込みどころが!
攻のキャラに魅力を感じない。でも、素敵なエピソードも!
面白いけど、思い出すとモヤモヤモヤモヤしてしまうという。うーん…。

10 『すみれびより』 月村奎
すごく面白いとか、読んで満足、というわけではなかった。
キャラもストーリーも地味で、印象に残る場面や台詞も思い出せない。
他にも10位の候補があって、どっちにしようかと結構迷った。
両作品を比べてみたときに、この作品の持つ優しい雰囲気を思い出して、
また読み返したくなった。
ああ、私はこっちの作品のほうが好きなんだな、と気付いた。

コメント

”D”
2015年12月31日13:52

今年もたいへんお世話になりました~

『銀座ネオンパラダイス』は、私も読みまして、

> 戦後の空気が上手に描かれていて、

私もそう思います。これができる人はそんなに多くないですよね。
ウノハナさんはほかのジャンル描いてもその業界の空気感をうまく出してると思います。

小説の3位該当なしって、ショパンコンクールみたい(笑)でカッコイイ。

りょう
2016年1月1日20:37

こちらこそ旧年中は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願いします!

ウノハナさんは最近知った中では、とくに期待している漫画家さんです。

>ウノハナさんはほかのジャンル描いてもその業界の空気感をうまく出してると思います。

ですよね~。タイトルを見ると、ストーリーよりも先にその漫画の雰囲気を思い出します。

>小説の3位該当なしって、ショパンコンクールみたい(笑)でカッコイイ。

ありがとうございます(笑)
何様って感じもしますが(…)、他にいい方法を思いつかなかったもので。

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