録画していたドラマを観終わった。
『わたしを離さないで』
以下、ネタバレで。
…あんまり暗いんで、鬱ドラマと呼びながら、かなり苦労して観続けた。
途中でやめると、かえって後味が悪いかなあ、というだけの理由で。
こういう暗いドラマは最後にスッキリしたり、感動したり、納得できたりすることもあるし。
でも、これは最後まで観てもダメだった。かわいそうで泣けることさえなかった。
とにかく、主人公にほとんど共感できないのが辛い。
最後まで、ただ流されて、諦めているようにしか見えなくて、なんだかなあと。
社会全体が敵なのだから、抗うことは難しいし、何かを変えることは絶望的なのは分かるんだけど、あまりにも動かなすぎて、イラッとくることが多かった。
「どうせ自分も殺されると分かっているのに、なんで心中しなかったんだろう?」という疑問は、日本人的なものなのかな。
辿り着いた結論も、「そういう問題じゃなくない?」と思ってしまった。
あと、全体に説明がなさすぎるのかな…。
臓器提供のために作られたクローン人間といっても、普通に感情があるのに、社会運動をしたりするほうがレアケースで、唯々諾々と殺されるケースのほうが多いっていうのは不思議。
待っていれば殺されるという状況なんだから、逃亡したり自殺したりするケースが続出すると思うんだけど(じわじわ死に向かうより、逃亡に失敗して一度に臓器を取られちゃうほうが楽な気もするし)、そういう話が出てこない。
主人公が知らないだけという設定なのかもしれないけど、そういう説明描写がないから、意味が分からない。三度目の提供の後は安楽死が認められてる(?)という件も、いきなりさらっと出てくるから、え?と驚いてしまったし。
なんか、説明が足りないことが、話に入り込む邪魔をしていた気がする。
いずれ殺されると決まっているのに、主人公が最後まで生きようとするだけの説得力が、このドラマにはなかった。
まあ、何かもっと深いテーマを描いていたのかもしれないが、私のような理解力のない人間にはちっとも伝わってこなかった。
『わたしを離さないで』
以下、ネタバレで。
…あんまり暗いんで、鬱ドラマと呼びながら、かなり苦労して観続けた。
途中でやめると、かえって後味が悪いかなあ、というだけの理由で。
こういう暗いドラマは最後にスッキリしたり、感動したり、納得できたりすることもあるし。
でも、これは最後まで観てもダメだった。かわいそうで泣けることさえなかった。
とにかく、主人公にほとんど共感できないのが辛い。
最後まで、ただ流されて、諦めているようにしか見えなくて、なんだかなあと。
社会全体が敵なのだから、抗うことは難しいし、何かを変えることは絶望的なのは分かるんだけど、あまりにも動かなすぎて、イラッとくることが多かった。
「どうせ自分も殺されると分かっているのに、なんで心中しなかったんだろう?」という疑問は、日本人的なものなのかな。
辿り着いた結論も、「そういう問題じゃなくない?」と思ってしまった。
あと、全体に説明がなさすぎるのかな…。
臓器提供のために作られたクローン人間といっても、普通に感情があるのに、社会運動をしたりするほうがレアケースで、唯々諾々と殺されるケースのほうが多いっていうのは不思議。
待っていれば殺されるという状況なんだから、逃亡したり自殺したりするケースが続出すると思うんだけど(じわじわ死に向かうより、逃亡に失敗して一度に臓器を取られちゃうほうが楽な気もするし)、そういう話が出てこない。
主人公が知らないだけという設定なのかもしれないけど、そういう説明描写がないから、意味が分からない。三度目の提供の後は安楽死が認められてる(?)という件も、いきなりさらっと出てくるから、え?と驚いてしまったし。
なんか、説明が足りないことが、話に入り込む邪魔をしていた気がする。
いずれ殺されると決まっているのに、主人公が最後まで生きようとするだけの説得力が、このドラマにはなかった。
まあ、何かもっと深いテーマを描いていたのかもしれないが、私のような理解力のない人間にはちっとも伝わってこなかった。
コメント
わたしから見て失敗は――
カズオ・イシグロの作品はドラマ向きじゃないうえに、日本を舞台にしてしまったこと。
どうしても作るならNHK。「土曜ドラマ」もしくは「ドラマ10」枠、全4~5回で。
村上春樹作品を映像化するのだって難しいのに・・・イシグロはもっと難しいでしょ…。
原作は未読なのですが、このドラマの内容では、ベストセラーにならないと思います…。
>カズオ・イシグロの作品はドラマ向きじゃないうえに、日本を舞台にしてしまったこと。
確かに、舞台が英国であれば、全寮制の学校の雰囲気がもっとしっくりきて、物語に入り込みやすかったと思います。
>どうしても作るならNHK。「土曜ドラマ」もしくは「ドラマ10」枠、全4~5回で。
なるほど。NHKならエンターテイメント性を排除して、原作に忠実に作ってくれた気がしますね。ドラマは中だるみ感があったので、4~5回というのも納得です。
(視聴率が悪かったようなので、よく8回程度で打ち切りにしなかったな、と思いましたし)
春樹の映像化…。怖くて観たくないものの1つです…。
もっと難しいのでは…民法の連ドラでは無理な企画だったということでしょうね。