ジョシュ・ラニヨン 訳:冬斗亜紀 新書館 2017/12

待ってました、のシリーズ番外編。
クリスマス時期に発売っていうのも粋でいいな~。

…密林で検索すると訳者の名前が出てこない。イラストの草間さんの名前は出てくるのに。そりゃねーだろって思う。
翻訳ものが面白いかどうかって、訳者の力量にかかってる部分が大きいと思う。
同じ内容でも文章ひとつで受ける印象はガラリと変わるわけで。
実際、古い海外作品の「新訳」が出ると、グッと読みやすくなることが多いし。

ネタバレ
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最高!
甘さが足りなかった本編を補って余りある、素敵なクリスマス。
ちょっとずつ不安があっても、二人で話し合って解決していく姿に安心。
ジェイクのほうからプロポーズって、二人の関係はもう一生磐石かな。
ちょっとウザくて憎めない家族たちも元気そうでなにより。

『雪の天使』
駆け引きを楽しむのかと思ったら、意外と不器用で純情な恋愛もので面白かった。
けど、悪気がないとはいえ、好きな相手に対する仕打ちが酷いわー。小説のモデルにして、ゲイだとバラしちゃうって、マズいでしょ…。カフェは別の仕事を見つけたのかな?

『欠けた景色』
遠距離恋愛は無理だから別れるって、そりゃアメリカ国内での遠距離は無理だろうな~と。
最初から切ない話だけど、相手が行方不明になってしまって、バッドエンドなのかと思ったら、やっぱり一発逆転でほっとした。前向きな別れ方なら、失恋エンドも嫌いじゃないけど、さすがに死別は悲しすぎる。
二人のその後もよみたくなった。

最初から最後まで読み応え十分の短編集で、大満足。
この作家さんは長編よりも中編ぐらいのほうが、甘さの分量がちょうどよくなるかも?と思った。甘ければいいってもんじゃないかもしれないけど、やっぱり甘いほうが読みやすい。

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