徳間書店 2015/06
なぜか単行本。
文庫でさえ売れないのに、最近はソフトカバーの単行本がやたらと多い…。
BLの出版各社は読者の新規開拓は諦めて、普段買っている読者にお金を使わせる路線になったのかな。
と…、作品とは関係のない、余計な話をしちゃった。
ネタバレ
-----------------------------------------
あとがきによれば、ホラー風味のファンタジーっていうところなのかな。高遠さんの文章や作風に合ったジャンルだと思う。
色々とダメ出し的な感想を書いていくけど、別にこの作品が悪いと思ってるわけじゃない。
私の好みまであと一歩、惜しい!という作品だったから、「ここが違うの~」という点を感想として並べてみただけというか。
いい話だと思ったし、キャラも好きだけど、感動というところまではいかなかった。
天国ホテル、康との関係、月彦との関係…とそれぞれ必要なエピソードなんだけど、まとまりが悪いのか、どうも散漫な印象で。
視点が頻繁に変わるせいで、誰にも感情移入しきれなかったというか。
個人的には攻視点に固定されてるとよかったと思う。受の危うい、不安定な感じは外から眺めたほうがいいと思うから。
過去の話が長すぎて、肝心の天国ホテルの設定は消化不良だった。ホテルマンと中学生の親子の話とか、同じバスの乗客とか、女優とか、色々盛り込まれているのに、どれも表面的になってしまっていた気がする。
決して目新しい設定じゃないだけに、さらっと書かれると、「どこかで読んだことがある」感が強くなるというか。この設定なら当然こういう話が入るよね、と読者が頭の片隅で想像しているエピソードがそのまま出てきてしまったような感じだった。
ホテルの存在意義が哀しいというより、虚しく感じて、どうにも後味が悪かった。
「死が存在するからこそ、生も存在する」というメッセージはいいんだけど、死別で苦しんでいる人たちに、こんな方法で強引にそれを突きつける意味が分からない。
単純でおきれいなファンタジーにしたほうが、BLとしてはよかったような。
最後のエロは話から浮いてて、無理やり入れなくてもいいのになあ、と思った。
まあ、BLというジャンルでは難しいのかもしれないけど。
タイトルがきれいにはまってた。
なぜか単行本。
文庫でさえ売れないのに、最近はソフトカバーの単行本がやたらと多い…。
BLの出版各社は読者の新規開拓は諦めて、普段買っている読者にお金を使わせる路線になったのかな。
と…、作品とは関係のない、余計な話をしちゃった。
ネタバレ
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あとがきによれば、ホラー風味のファンタジーっていうところなのかな。高遠さんの文章や作風に合ったジャンルだと思う。
色々とダメ出し的な感想を書いていくけど、別にこの作品が悪いと思ってるわけじゃない。
私の好みまであと一歩、惜しい!という作品だったから、「ここが違うの~」という点を感想として並べてみただけというか。
いい話だと思ったし、キャラも好きだけど、感動というところまではいかなかった。
天国ホテル、康との関係、月彦との関係…とそれぞれ必要なエピソードなんだけど、まとまりが悪いのか、どうも散漫な印象で。
視点が頻繁に変わるせいで、誰にも感情移入しきれなかったというか。
個人的には攻視点に固定されてるとよかったと思う。受の危うい、不安定な感じは外から眺めたほうがいいと思うから。
過去の話が長すぎて、肝心の天国ホテルの設定は消化不良だった。ホテルマンと中学生の親子の話とか、同じバスの乗客とか、女優とか、色々盛り込まれているのに、どれも表面的になってしまっていた気がする。
決して目新しい設定じゃないだけに、さらっと書かれると、「どこかで読んだことがある」感が強くなるというか。この設定なら当然こういう話が入るよね、と読者が頭の片隅で想像しているエピソードがそのまま出てきてしまったような感じだった。
ホテルの存在意義が哀しいというより、虚しく感じて、どうにも後味が悪かった。
「死が存在するからこそ、生も存在する」というメッセージはいいんだけど、死別で苦しんでいる人たちに、こんな方法で強引にそれを突きつける意味が分からない。
単純でおきれいなファンタジーにしたほうが、BLとしてはよかったような。
最後のエロは話から浮いてて、無理やり入れなくてもいいのになあ、と思った。
まあ、BLというジャンルでは難しいのかもしれないけど。
タイトルがきれいにはまってた。
海王社 2014/04
やっぱりガッシュから出る高遠作品は趣味に合わない。
ネタバレ
--------------------------------------------
攻が最後まで好きになれなかった。好きなら何をしても許されるわけでもないし、法律では裁けない種類の行為なだけに、かえって悪質というか。
受の朝倉は指輪を盗んだという疑いをかけられ、寮という逃げ場のない場所で孤立してしまう。盗んでないと知っていながら、朝倉を独占するために黙っている攻。
恋愛がどうとかいう以前に、人間として信用ならないタイプ。
元から朝倉を嫌っていて、指輪を朝倉の制服のポケットに入れた新見の行為より、窮地に陥った朝倉を親友面して慰める攻の行為のほうが打算的な分、救いがないように感じる。
朝倉を手に入れるために、全てを捨てたと言われても、それは攻が好き好んで選んだことであって、だから何?としか思えなかった。
朝倉もちょっと魅力が分かりづらかった。悪い人ではないと思うけど、べつに惹かれる要素もなかったような。
やっぱりガッシュから出る高遠作品は趣味に合わない。
ネタバレ
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攻が最後まで好きになれなかった。好きなら何をしても許されるわけでもないし、法律では裁けない種類の行為なだけに、かえって悪質というか。
受の朝倉は指輪を盗んだという疑いをかけられ、寮という逃げ場のない場所で孤立してしまう。盗んでないと知っていながら、朝倉を独占するために黙っている攻。
恋愛がどうとかいう以前に、人間として信用ならないタイプ。
元から朝倉を嫌っていて、指輪を朝倉の制服のポケットに入れた新見の行為より、窮地に陥った朝倉を親友面して慰める攻の行為のほうが打算的な分、救いがないように感じる。
朝倉を手に入れるために、全てを捨てたと言われても、それは攻が好き好んで選んだことであって、だから何?としか思えなかった。
朝倉もちょっと魅力が分かりづらかった。悪い人ではないと思うけど、べつに惹かれる要素もなかったような。
ラブレター 神様も知らない3
2013年12月13日 高遠琉加
徳間書店 2013/11
完結巻。
これ、3冊通しで、じっくり再読したら、また感想が変わってきそうな気がする。
ネタバレ
---------------------------------------------------------
終わりの始まり。
終わりが見え始めてからの緊張感がよかった。
思わず「早く逃げて」と言いたくなった。13年間逃げ続けた二人がここで逃げても、幸せにはなれないんだろうけど。
面白かったし、読み応えは十分だったし、ハッピーエンドにするならこの終わり方しかありえないと思っていたので納得はしたけど…。
これは佐季をめぐる話だと思うから、司と慧介の恋愛はちょっと付け足しみたいだった。事件中の話なのに、後日談ぐらいの印象。
司の心が佐季から離れてしまったのはやっぱり残念。司の気持ちは自然な流れで慧介にシフトしていくだけに、「置いてかれる」佐季がやっぱり切ない。不満はないけど、寂しい。
慧介は魅力的なんだけど、佐季の個性と比べると物足りなかった。いい意味で普通の人で、物足りないがゆえに、一緒にいて心が癒されるのかも。司はその真っ当さに救われたんじゃないかな。
最期に流の言葉が佐季に届いたことと、ラブレターが司に届いたことが感動的だった。
…流のスピンオフ希望。
完結巻。
これ、3冊通しで、じっくり再読したら、また感想が変わってきそうな気がする。
ネタバレ
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終わりの始まり。
終わりが見え始めてからの緊張感がよかった。
思わず「早く逃げて」と言いたくなった。13年間逃げ続けた二人がここで逃げても、幸せにはなれないんだろうけど。
面白かったし、読み応えは十分だったし、ハッピーエンドにするならこの終わり方しかありえないと思っていたので納得はしたけど…。
これは佐季をめぐる話だと思うから、司と慧介の恋愛はちょっと付け足しみたいだった。事件中の話なのに、後日談ぐらいの印象。
司の心が佐季から離れてしまったのはやっぱり残念。司の気持ちは自然な流れで慧介にシフトしていくだけに、「置いてかれる」佐季がやっぱり切ない。不満はないけど、寂しい。
慧介は魅力的なんだけど、佐季の個性と比べると物足りなかった。いい意味で普通の人で、物足りないがゆえに、一緒にいて心が癒されるのかも。司はその真っ当さに救われたんじゃないかな。
最期に流の言葉が佐季に届いたことと、ラブレターが司に届いたことが感動的だった。
…流のスピンオフ希望。
海王社 2013/07
ガッシュの高遠さんは、私にあんまり合わない。
ネタバレ
-------------------------------------------
香司がいい奴だから、余計に昴が好きになれなかった。
復讐ものという話の都合上、仕方ないのかもしれないけど、ずっとツンケンしてる受(昴)と、おおらかな攻(香司)という組み合わせなので、昴の魅力が分からない。
親の罪は子供には責任がないとはいえ、当人同士の心情として「関係ない」と言えないのは分かる。…分かるんだけど、これだけ親身になって昴を心配してるのに、親の身代わりで復讐されるのは理不尽すぎて。
切ないはずの場面でも、ひどいなあとしか思えず…。
再会後にも謝罪の言葉がなかったし、この先も香司が昴に合わせるばっかりの関係なのかと思うと、昴って本当にいい子なの?ってモヤモヤした。
ラストがもうちょっと甘ければ、また印象が違ったのかもしれないけど。
表紙イラスト、服が星空になってるところが面白い。けど、先生と生徒の年齢差がまったく分からないイラストって、どうだろう……。
ガッシュの高遠さんは、私にあんまり合わない。
ネタバレ
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香司がいい奴だから、余計に昴が好きになれなかった。
復讐ものという話の都合上、仕方ないのかもしれないけど、ずっとツンケンしてる受(昴)と、おおらかな攻(香司)という組み合わせなので、昴の魅力が分からない。
親の罪は子供には責任がないとはいえ、当人同士の心情として「関係ない」と言えないのは分かる。…分かるんだけど、これだけ親身になって昴を心配してるのに、親の身代わりで復讐されるのは理不尽すぎて。
切ないはずの場面でも、ひどいなあとしか思えず…。
再会後にも謝罪の言葉がなかったし、この先も香司が昴に合わせるばっかりの関係なのかと思うと、昴って本当にいい子なの?ってモヤモヤした。
ラストがもうちょっと甘ければ、また印象が違ったのかもしれないけど。
表紙イラスト、服が星空になってるところが面白い。けど、先生と生徒の年齢差がまったく分からないイラストって、どうだろう……。
徳間書店 2013/01
すっかり内容を忘れていた1巻を再読し、張り切って読んだ。
正直、1巻のストーリーはそれほど面白いと思わなかったんだけど、キャラに魅力と舞台に魅力があったので、続きは楽しみにしてた。
ネタバレ
---------------------------------------------
話がいろいろ進んで、期待以上に面白くなってきた。
ちょっとなにこれ、面白いんですけど~。早く3巻~~!!
事件とそれぞれの思いが重なり合って読み応えがある。少年たちの危うい関係性とか、手入れをされた庭とか、高遠さんらしい繊細で綺麗な描写も多い。ちょっと乙女なところも好きだなあ。
にしても、司が苦しんでるときになにやってるんだよ、佐季~。その分?慧介が頑張っているし、慧介とうまくいってほしいんだけど。なんだか司がかわいそうになってしまって。
1巻では感情移入しづらいキャラだったけど、今回は気持ちが分かりやすかった。司の視点は減っていたんだけど、キャラに慣れてきたというか、分かってきたというか。
意外に熱血?な流の過去もよかった。どうにか佐季を引き戻してあげてほしい。
佐季の養母、胸の傷と、まだ過去の暗部は残ってるようだし…。どっちにしても悲しい話が出てくるんだろうけど。
一番好みなのが流だから、日置にネクタイ結んでもらってるシーンが最高でした~。
やっぱり流は受だよね!と思いつつ、この二人には恋愛なんてしてほしくなかったり…。腐れ心も複雑です。
すっかり内容を忘れていた1巻を再読し、張り切って読んだ。
正直、1巻のストーリーはそれほど面白いと思わなかったんだけど、キャラに魅力と舞台に魅力があったので、続きは楽しみにしてた。
ネタバレ
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話がいろいろ進んで、期待以上に面白くなってきた。
ちょっとなにこれ、面白いんですけど~。早く3巻~~!!
事件とそれぞれの思いが重なり合って読み応えがある。少年たちの危うい関係性とか、手入れをされた庭とか、高遠さんらしい繊細で綺麗な描写も多い。ちょっと乙女なところも好きだなあ。
にしても、司が苦しんでるときになにやってるんだよ、佐季~。その分?慧介が頑張っているし、慧介とうまくいってほしいんだけど。なんだか司がかわいそうになってしまって。
1巻では感情移入しづらいキャラだったけど、今回は気持ちが分かりやすかった。司の視点は減っていたんだけど、キャラに慣れてきたというか、分かってきたというか。
意外に熱血?な流の過去もよかった。どうにか佐季を引き戻してあげてほしい。
佐季の養母、胸の傷と、まだ過去の暗部は残ってるようだし…。どっちにしても悲しい話が出てくるんだろうけど。
一番好みなのが流だから、日置にネクタイ結んでもらってるシーンが最高でした~。
やっぱり流は受だよね!と思いつつ、この二人には恋愛なんてしてほしくなかったり…。腐れ心も複雑です。
大洋図書 2012/11
お久しぶりの高遠さんの新刊。
「最近、高遠さん新刊出さないね」と言ったら、「出たばっかりだよ」と教えられ、慌てて購入。
けど、またシリーズものか~。
止まってるシリーズものの続きを先に出してほしかったな。
ネタバレ
------------------------------------------
面白かった。
桐島が零やヤクザに振り回されるだけじゃなくて、自分から行動しているところがよかった。なつかない野良猫タイプの零も鍵をお守りにしてたり、実は結構可愛いところがあるし。
事件や過去の話でテンポよく話が進むし、満足~。
初期作品に比べて、乙女チックな表現が減ってきて、読みやすくなった。
ただ、新橋の鉄板焼き屋が主人公なら、普通は若くてもオヤジっぽいキャラになるところだと思うのに、ストイックで穏やかなところが、高遠さんらしいと思った。
お久しぶりの高遠さんの新刊。
「最近、高遠さん新刊出さないね」と言ったら、「出たばっかりだよ」と教えられ、慌てて購入。
けど、またシリーズものか~。
止まってるシリーズものの続きを先に出してほしかったな。
ネタバレ
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面白かった。
桐島が零やヤクザに振り回されるだけじゃなくて、自分から行動しているところがよかった。なつかない野良猫タイプの零も鍵をお守りにしてたり、実は結構可愛いところがあるし。
事件や過去の話でテンポよく話が進むし、満足~。
初期作品に比べて、乙女チックな表現が減ってきて、読みやすくなった。
ただ、新橋の鉄板焼き屋が主人公なら、普通は若くてもオヤジっぽいキャラになるところだと思うのに、ストイックで穏やかなところが、高遠さんらしいと思った。
高遠琉加 海王社 2012/2
いまでは数少なくなってしまった、作家買いできる作家さん。
新刊が出れば必ず買うのだが、新刊が出ていたことに気付かなかった!
なんか負けた気がする。
書店で発見するようじゃダメ、発売前に押さえてないと(笑)
ネタバレ
------------------------------------------
元教え子×元教師。
面白かった。
余裕がありそうで臆病な年上受と基本が素直な年下攻って好きだし、高遠さんらしく優しいお話でよかった。
ただ、7年というブランクがありながら、なぜ恋に落ちる相手がお互いだったのかが、分かりづらかった。とくに先生のほうが。先生が一歩踏み出すときの相手は、柳本じゃいけなかったのかな。
…まあ過去に関係がなくて、強引に近づいていくる相手が必要だったんだっていう理屈は分かるんだけど、好きになる過程が見えなかった。
あと、後半いまひとつ盛り上がらなかった。先生の妹が出てきたり、なんかドタバタしているうちに終わってしまったような印象。
高遠さんは好きだから…、つい要求するレベルが高くなるなあ
イラストはわりと好きだけど、表紙の水平線の位置、もうちょっと高いほうがいいのになあ。…背景好きなもので、的外れな感想ですみません。
いまでは数少なくなってしまった、作家買いできる作家さん。
新刊が出れば必ず買うのだが、新刊が出ていたことに気付かなかった!
なんか負けた気がする。
書店で発見するようじゃダメ、発売前に押さえてないと(笑)
ネタバレ
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元教え子×元教師。
面白かった。
余裕がありそうで臆病な年上受と基本が素直な年下攻って好きだし、高遠さんらしく優しいお話でよかった。
ただ、7年というブランクがありながら、なぜ恋に落ちる相手がお互いだったのかが、分かりづらかった。とくに先生のほうが。先生が一歩踏み出すときの相手は、柳本じゃいけなかったのかな。
…まあ過去に関係がなくて、強引に近づいていくる相手が必要だったんだっていう理屈は分かるんだけど、好きになる過程が見えなかった。
あと、後半いまひとつ盛り上がらなかった。先生の妹が出てきたり、なんかドタバタしているうちに終わってしまったような印象。
高遠さんは好きだから…、つい要求するレベルが高くなるなあ
イラストはわりと好きだけど、表紙の水平線の位置、もうちょっと高いほうがいいのになあ。…背景好きなもので、的外れな感想ですみません。
高遠琉加 徳間書店 2011/11/26
(個人的な趣味での)ビッグタイトル続きで、感想書くのに息切れするなあ。
予想外に、続きもの。
でも、普段なら当然出てくる「続きものなら、あらすじに書いておいてよ!」っていう不満はとくにない。なんか納得できた。
このテーマなら文庫3冊ぐらいの分量は必要だろうなあと思うし、話のテンポがちょうどいいし、なんといっても面白いから。
ネタバレ
-------------------------------------------
主人公と流のコンビがよかったなあ。次回は流がいっぱい出てくるようで嬉しい。
日置もいいキャラだし。
出てくるキャラがみんな受っぽくて、もしかして主人公総攻?っていう勢いだったけど、次回はあまり出てこないそうで。
次は攻不在? あ、日置さんがいるか!
…とか妄想が広がるのは、なんとなく司に感情移入しづらかったせいかも。好きなタイプなんだけど、1巻ってことで謎が多いせいか印象がぼやけてしまって。
今回、恋愛面で感情移入できたのは主人公だけだった。
でも、事件の謎も人間関係も面白かったし、司の庭がまた、いいなあと!
うわ~、見てみたい。場所が横浜の住宅街っていうのも、カントリーサイドとは違う魅力があって素敵。部屋がシンプルなところまで含めて、すごい好み!
続きも楽しみ~。
(個人的な趣味での)ビッグタイトル続きで、感想書くのに息切れするなあ。
予想外に、続きもの。
でも、普段なら当然出てくる「続きものなら、あらすじに書いておいてよ!」っていう不満はとくにない。なんか納得できた。
このテーマなら文庫3冊ぐらいの分量は必要だろうなあと思うし、話のテンポがちょうどいいし、なんといっても面白いから。
ネタバレ
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主人公と流のコンビがよかったなあ。次回は流がいっぱい出てくるようで嬉しい。
日置もいいキャラだし。
出てくるキャラがみんな受っぽくて、もしかして主人公総攻?っていう勢いだったけど、次回はあまり出てこないそうで。
次は攻不在? あ、日置さんがいるか!
…とか妄想が広がるのは、なんとなく司に感情移入しづらかったせいかも。好きなタイプなんだけど、1巻ってことで謎が多いせいか印象がぼやけてしまって。
今回、恋愛面で感情移入できたのは主人公だけだった。
でも、事件の謎も人間関係も面白かったし、司の庭がまた、いいなあと!
うわ~、見てみたい。場所が横浜の住宅街っていうのも、カントリーサイドとは違う魅力があって素敵。部屋がシンプルなところまで含めて、すごい好み!
続きも楽しみ~。
高遠琉加 アスキーメディアワークス 2011/6
表紙見て、趣味に合わないだろうなと敬遠していた。
ちょっと…、これ年下攻じゃないですか!
このイラストじゃ分からん…。
ネタバレ
-----------------------------------------
なんだー、年下攻か~とご機嫌で読み始めたが、一人称のせいか、文章がちょっと昔の高遠さんの文章で、正直読みづらい。
センチメンタルっていうか…。攻視点だと、可愛すぎてちょっと辛い。
攻はホストをしていて、受の奥さんから「うちの旦那を誘惑してくれない?」って頼まれて受に近づくのだが、地の文がかなり不自然。
得意客(奥さん)を呼び捨ててで、これから騙そうっていう夫は「佐倉さん」って、台詞でならともかく地の文ではありえないと思う。
そりゃ、攻は親に仕送りするためにホストクラブで働いているだけで、純朴な青年なんだろうけど、騙す相手を少しも見下してないなんてことはないと思う。見下してる相手を「佐倉さん」なんて丁寧に呼ばないんじゃないかな~。
このへんが、高遠作品の上品で優しいところなんだろうけど……。かなり違和感あった。
呼び方だけじゃなく…、素直で純朴すぎて、なんだか共感しづらかった。
最初、受は慰謝料なんて払う必要ないんじゃないかと思ったけど、よくよく事情が分かってくると、あ、それは慰謝料払うべきだわ!と妙に納得してしまった。
…いくら財産目当てで結婚してホストクラブで遊んでいる妻っていっても、一応は夫婦としてやっていこうと思っている人を、了解もなく偽装結婚に使っちゃいけませんって。
これ、裁判しても夫が負けると思うなあ。夫婦生活なくって、寂しいからホストクラブ通いしてましたって言えそうだし(笑)
続編は受視点で、付き合い始めてからの二人の話。こちらも面白かったけど、あんまり印象に残らなかった。うーん…。
表紙見て、趣味に合わないだろうなと敬遠していた。
ちょっと…、これ年下攻じゃないですか!
このイラストじゃ分からん…。
ネタバレ
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なんだー、年下攻か~とご機嫌で読み始めたが、一人称のせいか、文章がちょっと昔の高遠さんの文章で、正直読みづらい。
センチメンタルっていうか…。攻視点だと、可愛すぎてちょっと辛い。
攻はホストをしていて、受の奥さんから「うちの旦那を誘惑してくれない?」って頼まれて受に近づくのだが、地の文がかなり不自然。
得意客(奥さん)を呼び捨ててで、これから騙そうっていう夫は「佐倉さん」って、台詞でならともかく地の文ではありえないと思う。
そりゃ、攻は親に仕送りするためにホストクラブで働いているだけで、純朴な青年なんだろうけど、騙す相手を少しも見下してないなんてことはないと思う。見下してる相手を「佐倉さん」なんて丁寧に呼ばないんじゃないかな~。
このへんが、高遠作品の上品で優しいところなんだろうけど……。かなり違和感あった。
呼び方だけじゃなく…、素直で純朴すぎて、なんだか共感しづらかった。
最初、受は慰謝料なんて払う必要ないんじゃないかと思ったけど、よくよく事情が分かってくると、あ、それは慰謝料払うべきだわ!と妙に納得してしまった。
…いくら財産目当てで結婚してホストクラブで遊んでいる妻っていっても、一応は夫婦としてやっていこうと思っている人を、了解もなく偽装結婚に使っちゃいけませんって。
これ、裁判しても夫が負けると思うなあ。夫婦生活なくって、寂しいからホストクラブ通いしてましたって言えそうだし(笑)
続編は受視点で、付き合い始めてからの二人の話。こちらも面白かったけど、あんまり印象に残らなかった。うーん…。
葛城副編集長の最後の賭け
2011年5月25日 高遠琉加
高遠琉加 角川書店 2011/4
作家買い。
『成澤~』のスピンオフ。『成澤~』が正直あまり…という作品だったから、今回は買うかどうかちょっと迷った。
うーん、ルビーの高遠作品は趣味に合わないかも。
ネタバレ
-------------------------------------------
雰囲気やら展開は面白かった。
ただ、やっぱり現代舞台の身分差に違和感があるし、諒というキャラに少しも共感できなかった。彼が最後まで敬語で、最後まで常盤に縛られていたのが、どうにもやるせなかった。
何を選ぼうが本人の自由だけど、鳥籠から出しても飛ばない鳥みたい……。何が幸せかなんて人それぞれ違うと分かっていても、諒の生き方を見てると閉塞感で息苦しくなるというか。
葛城副編集長の本好きなとこが好きだから、跡継ぎになっちゃったら、つまんないなあと。諒も本好きだから出版社勤めにもう少し共感があるかと思ったのに、なーんだ、興味がないのか…っていうガッカリ感も。
作家買い。
『成澤~』のスピンオフ。『成澤~』が正直あまり…という作品だったから、今回は買うかどうかちょっと迷った。
うーん、ルビーの高遠作品は趣味に合わないかも。
ネタバレ
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雰囲気やら展開は面白かった。
ただ、やっぱり現代舞台の身分差に違和感があるし、諒というキャラに少しも共感できなかった。彼が最後まで敬語で、最後まで常盤に縛られていたのが、どうにもやるせなかった。
何を選ぼうが本人の自由だけど、鳥籠から出しても飛ばない鳥みたい……。何が幸せかなんて人それぞれ違うと分かっていても、諒の生き方を見てると閉塞感で息苦しくなるというか。
葛城副編集長の本好きなとこが好きだから、跡継ぎになっちゃったら、つまんないなあと。諒も本好きだから出版社勤めにもう少し共感があるかと思ったのに、なーんだ、興味がないのか…っていうガッカリ感も。
世界の果てで待っていて ~嘘とナイフ~
2011年2月5日 高遠琉加
高遠琉加 大洋図書 2010/10
読んだのは1ヶ月ぐらい前。
じっくり感想を書きたかったけど、正月休み明けで最高に忙しい時期だったので、読んだはいいが感想を書く余裕はなく…。そうこうしているうちに、もう感想を書かなくてもいいかという気になるほど間が空いてしまった。
というわけで、軽~く。
まず1巻はキャラは好きだけどモラルが…ということで正直好きじゃなく、2巻も買ったはいいけど積んでいて、ようやく読んだ。
おお~、2巻いいですね、レストランシリーズに張りそうなぐらい面白い。(他のBL作品に比べて)ラブ控えめなのが、逆にこのシリーズでは味になっている。いってみれば、探偵もの(刑事もの)っぽいテイストが強まっているというか。
これだけは言っておきたいが、世間?じゃ英田さんの「エスシリーズ」と比較していると聞いたが、比べる意味が分からん。
全然作風も違うし、設定も何ら被ってないし、何をもって「似た系統」扱いしているのか本気で分からない。受の職業が刑事ってこと以外に、何か共通点あるんですかね??
それと雪舟さんのファンとして。
1巻のイラスト、大好きだったし、2巻で雪舟さんのイラストを久し振りに見られるんじゃないかと期待もしていた。だから、正直言えば、イラストレーター交代は寂しい。
だからこそ、茶屋町さんの作品のイラストがイメージに合っていて、よかったなあと思った。
3巻も楽しみ。
読んだのは1ヶ月ぐらい前。
じっくり感想を書きたかったけど、正月休み明けで最高に忙しい時期だったので、読んだはいいが感想を書く余裕はなく…。そうこうしているうちに、もう感想を書かなくてもいいかという気になるほど間が空いてしまった。
というわけで、軽~く。
まず1巻はキャラは好きだけどモラルが…ということで正直好きじゃなく、2巻も買ったはいいけど積んでいて、ようやく読んだ。
おお~、2巻いいですね、レストランシリーズに張りそうなぐらい面白い。(他のBL作品に比べて)ラブ控えめなのが、逆にこのシリーズでは味になっている。いってみれば、探偵もの(刑事もの)っぽいテイストが強まっているというか。
これだけは言っておきたいが、世間?じゃ英田さんの「エスシリーズ」と比較していると聞いたが、比べる意味が分からん。
全然作風も違うし、設定も何ら被ってないし、何をもって「似た系統」扱いしているのか本気で分からない。受の職業が刑事ってこと以外に、何か共通点あるんですかね??
それと雪舟さんのファンとして。
1巻のイラスト、大好きだったし、2巻で雪舟さんのイラストを久し振りに見られるんじゃないかと期待もしていた。だから、正直言えば、イラストレーター交代は寂しい。
だからこそ、茶屋町さんの作品のイラストがイメージに合っていて、よかったなあと思った。
3巻も楽しみ。
高遠琉加 海王社 2010/12
正直、このタイトルなので趣味に合わないだろうと思っていた。
ネタバレ
-----------------------------------------------
…高遠作品が、そんなハードなわけがなかった(笑)
いつも通り優しい話だし、さすが~!という丁寧さで描かれていて楽しめた。地味だし、まあ目新しい設定や展開はないんだけど、私はこういう恋愛をじっくり描く話が好き。しかも恋愛以外の要素も疎かにしていないところがいい。
いきなり語るようだが。
私にとってBLのよさってなんだろう、と考えると、10代向けのラノベより少し大人向けで、「普通の人」やあくまで日常の、地に足が着いた設定が許されるところ。それから一般的な男女の恋愛ものにある「現実なんて、こんなもの」というドライさがなく、夢見がちなところかなあと。大人のためのラノベっていうか。
高遠さんの作品はそれらの条件を満たしているから、わりとどんな設定でも楽しめる。
全然知らなかったので、あのレストランが出てきたことには驚いた。チラッとだけどシェフとディレクトールも出てきて嬉しいサプライズだった。
面白かったし満足したし、丁寧に書かれていることは間違いないと思うのだが、正直なところ小粒だった。安定感はあるけど、パワーはない。と書くと厳しい気がするんだけど、たぶんこういう作品は23冊目に書くことはあっても、3作目(初期)や30作目(記念になる作品)には書かないだろうなあと。良くも悪くも安定したパターンにはまった作品だったかな。それが悪いとは思わないけど、印象として。
正直、このタイトルなので趣味に合わないだろうと思っていた。
ネタバレ
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…高遠作品が、そんなハードなわけがなかった(笑)
いつも通り優しい話だし、さすが~!という丁寧さで描かれていて楽しめた。地味だし、まあ目新しい設定や展開はないんだけど、私はこういう恋愛をじっくり描く話が好き。しかも恋愛以外の要素も疎かにしていないところがいい。
いきなり語るようだが。
私にとってBLのよさってなんだろう、と考えると、10代向けのラノベより少し大人向けで、「普通の人」やあくまで日常の、地に足が着いた設定が許されるところ。それから一般的な男女の恋愛ものにある「現実なんて、こんなもの」というドライさがなく、夢見がちなところかなあと。大人のためのラノベっていうか。
高遠さんの作品はそれらの条件を満たしているから、わりとどんな設定でも楽しめる。
全然知らなかったので、あのレストランが出てきたことには驚いた。チラッとだけどシェフとディレクトールも出てきて嬉しいサプライズだった。
面白かったし満足したし、丁寧に書かれていることは間違いないと思うのだが、正直なところ小粒だった。安定感はあるけど、パワーはない。と書くと厳しい気がするんだけど、たぶんこういう作品は23冊目に書くことはあっても、3作目(初期)や30作目(記念になる作品)には書かないだろうなあと。良くも悪くも安定したパターンにはまった作品だったかな。それが悪いとは思わないけど、印象として。
世界の果てで待っていて ~天使の傷跡~
2011年1月8日 高遠琉加 コメント (2)
高遠琉加 大洋図書 2005/09
2巻を読むために1巻を再読した。
なんでわざわざ旧版の画像を出したかといえば、こっちを読んだから。新装版?に改稿があるのかどうか知らないので、まあ一応。
ネタバレ
-----------------------------------------
私が「この作品はどうもね…」と思っていた理由はたった1点によるもの。
いくら本人が望んだといっても、小学生の連れ去りを容認してしまうという世界観。探偵はともかく(?)刑事が見逃すのはどうかと…って引っかかってしまい、とにかくそこがきつかった。
今回は再読だし、そこは半分目を瞑って読もうと思っていたんだけど、あらかじめ覚悟していたせいか、それほど気にならなかった。
…たぶん、これ最初に読んだとき、うちの可愛い姪や甥が連れ去られたら…って保護者側の気持ちを想像しすぎちゃって、辛かったんだと思う。だって、小学生の安否が分からないなんて、たとえ1日や2日だって気も狂わんばかりでしょう…。
この作品内でも母親は情緒不安定になっているのだが、それをよくよく分かっていて、連れ去られた子供の弟が手紙がきたことを黙っているというのが、そもそも無理があるように思えたし。子供って(以下、くどいので省略)。
統一郎と雪人はもともと好みのキャラなので、続きも楽しみ。やっぱり高遠さんの小説、好きだなあ。
2巻を読むために1巻を再読した。
なんでわざわざ旧版の画像を出したかといえば、こっちを読んだから。新装版?に改稿があるのかどうか知らないので、まあ一応。
ネタバレ
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私が「この作品はどうもね…」と思っていた理由はたった1点によるもの。
いくら本人が望んだといっても、小学生の連れ去りを容認してしまうという世界観。探偵はともかく(?)刑事が見逃すのはどうかと…って引っかかってしまい、とにかくそこがきつかった。
今回は再読だし、そこは半分目を瞑って読もうと思っていたんだけど、あらかじめ覚悟していたせいか、それほど気にならなかった。
…たぶん、これ最初に読んだとき、うちの可愛い姪や甥が連れ去られたら…って保護者側の気持ちを想像しすぎちゃって、辛かったんだと思う。だって、小学生の安否が分からないなんて、たとえ1日や2日だって気も狂わんばかりでしょう…。
この作品内でも母親は情緒不安定になっているのだが、それをよくよく分かっていて、連れ去られた子供の弟が手紙がきたことを黙っているというのが、そもそも無理があるように思えたし。子供って(以下、くどいので省略)。
統一郎と雪人はもともと好みのキャラなので、続きも楽しみ。やっぱり高遠さんの小説、好きだなあ。
高遠琉加 イーストプレス 2004/11
再読なんだけど、ストーリーをいい具合に(?)忘れてたんで、新鮮な気持ちで楽しめた…。
ネタバレ
---------------------------------------------
幼馴染み同士のほのぼのした話でよかった。
お互いに特別すぎる関係っていうのは、いいのか悪いのか…と思ってしまうけど、北見が架をいい方向に変えてくれたんじゃないかなあと。たぶん攻が甘やかすだけじゃ、この子ずっと駄目なままだったんだろうなあと。…家出同然で出てきて、亡くなったお母さんが残してくれた貯金で大学に通うまではいいとして、人見知りだからバイトもしてないって、そりゃ駄目だろう…ってちょっと驚いた。
耀一はいいキャラだなあ。ちょっとヘタレなところも含めて。
桜庭のベタな当て馬キャラぶりはすごいと思う。うわー、引くわ(笑)というキャラを見事に演じてたなあと。これで桜庭を嫌いにならなかった架はいい子だ。
北見と桜庭のSSは高遠さんらしいなと思った。
再読なんだけど、ストーリーをいい具合に(?)忘れてたんで、新鮮な気持ちで楽しめた…。
ネタバレ
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幼馴染み同士のほのぼのした話でよかった。
お互いに特別すぎる関係っていうのは、いいのか悪いのか…と思ってしまうけど、北見が架をいい方向に変えてくれたんじゃないかなあと。たぶん攻が甘やかすだけじゃ、この子ずっと駄目なままだったんだろうなあと。…家出同然で出てきて、亡くなったお母さんが残してくれた貯金で大学に通うまではいいとして、人見知りだからバイトもしてないって、そりゃ駄目だろう…ってちょっと驚いた。
耀一はいいキャラだなあ。ちょっとヘタレなところも含めて。
桜庭のベタな当て馬キャラぶりはすごいと思う。うわー、引くわ(笑)というキャラを見事に演じてたなあと。これで桜庭を嫌いにならなかった架はいい子だ。
北見と桜庭のSSは高遠さんらしいなと思った。
高遠琉加 海王社 2010/06
スピンオフのほうだけ読んだことあって、沖屋好きだしなあという理由で買ってみた。
ダメだろうなあと思っていたが、最後まで受くんが好きになれなかった。
うーーん…。中身が子供のままの社会人なんて、現実にはごろごろいるけど、やっぱりその非常識さは大人としてどうよって、いちいち引っかかるんで、面白く読めなかった。うざ…。
こういうタイプが可愛いと思える、心に余裕のある人にとっては面白い作品だと思う。
スピンオフのほうだけ読んだことあって、沖屋好きだしなあという理由で買ってみた。
ダメだろうなあと思っていたが、最後まで受くんが好きになれなかった。
うーーん…。中身が子供のままの社会人なんて、現実にはごろごろいるけど、やっぱりその非常識さは大人としてどうよって、いちいち引っかかるんで、面白く読めなかった。うざ…。
こういうタイプが可愛いと思える、心に余裕のある人にとっては面白い作品だと思う。
高遠琉加 二見書房 2010/2
レストランシリーズの番外編。
ネタバレ
---------------------------------------------
1巻にちょこっと載っていた、パティシエの樫崎の話。(いや、一って書いたほうが分かりやすいんだけど、横書きだと読みづらいんで名字で…)
1巻出たとき、高遠さんとは思えない(?)サービス(=おじさん受)のよさに驚いたのを思い出した。高遠さんといえば、年上受でもきれい系、可愛い系が多いイメージがある。おじさん受は初めてなんじゃ?
ちなみにオヤジ受と書かないのは、湯原のイメージが草食系で、オヤジというよりおじさんって感じだからで、とくに意味はない。
湯原は…樫崎が18歳のときに30そこそこだったはずだから、40前後なのかな。どこかに正確な年齢も書いてあったかもしれないけど、まあとにかくそれぐらいだったはず。
でも私への最大のサービスは海ちゃんの可愛らしさかな♪
ストーリーは樫崎の家庭の事情や少年院に入っていたという過去のあたりを丁寧に描いていて、感情移入しやすいし、面白かった。ゆきという女性とのほのぼのした関係がいいなあと。高遠さんは、こういう恋愛以外の人間関係を描くのも上手いなあといつも思う。
先生への感情も、興味のないところから徐々に家族みたいな愛情に変わり、そこからさらに恋愛へっていう過程を急がず焦らず描いているのがよかった。
同居を始めたあたりでは、赤ん坊の可愛らしさが最高だった。先生と樫崎二人での同居だったら、ここまで暖かい関係には発展しなかったんじゃないかと思う。
海ちゃんが父親に引き取られる場面では、親子というのはそれほど絶対的な関係なのかな?と疑問に思ってしまった。…世の中には実の親に虐待される子供は大勢いるし、樫崎もその1人なので、愛情を持って育ててくれた湯原と樫崎は実の親以上の存在だし、海本人が望まないなら父親が引き取ることもないのになあとか…。
子供にとっての幸せってなんだろうと思ってしまった。いやこの話の場合は、父親もすごくいい人で、愛情を持っているという設定なので、引き取られるのがよくないとは思わないんだけど…。
海がいなくなったことで、樫崎と湯原の関係は進展するわけだし、まあいつかは離れていくものだけど、ちょっと寂しくなってしまった。というわけで、海ちゃんが会いにくる場面はほろりとした。
一途な樫崎の恋もよかったし、暖かい話でよかった。高遠さんらしく、文章はちょっとセンシティブで寡黙攻×おじさん受って感じでもないんだけど、恋愛以外の部分も含めて、感情移入しやすかった。
元教え子×教師という部分でためらいがあるあたりも。
それにしても樫崎はさすがパティシエだけあって?、寡黙なイメージに反してとても熱く甘い男だった(笑)
大満足~。
イラストもイメージに合ってたし、結構よかったと思うけどなあ。いやご本人がすごく謙遜して「力不足で」と書いてたので、そんなことないのになあと思ったもので。
レストランシリーズの番外編。
ネタバレ
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1巻にちょこっと載っていた、パティシエの樫崎の話。(いや、一って書いたほうが分かりやすいんだけど、横書きだと読みづらいんで名字で…)
1巻出たとき、高遠さんとは思えない(?)サービス(=おじさん受)のよさに驚いたのを思い出した。高遠さんといえば、年上受でもきれい系、可愛い系が多いイメージがある。おじさん受は初めてなんじゃ?
ちなみにオヤジ受と書かないのは、湯原のイメージが草食系で、オヤジというよりおじさんって感じだからで、とくに意味はない。
湯原は…樫崎が18歳のときに30そこそこだったはずだから、40前後なのかな。どこかに正確な年齢も書いてあったかもしれないけど、まあとにかくそれぐらいだったはず。
でも私への最大のサービスは海ちゃんの可愛らしさかな♪
ストーリーは樫崎の家庭の事情や少年院に入っていたという過去のあたりを丁寧に描いていて、感情移入しやすいし、面白かった。ゆきという女性とのほのぼのした関係がいいなあと。高遠さんは、こういう恋愛以外の人間関係を描くのも上手いなあといつも思う。
先生への感情も、興味のないところから徐々に家族みたいな愛情に変わり、そこからさらに恋愛へっていう過程を急がず焦らず描いているのがよかった。
同居を始めたあたりでは、赤ん坊の可愛らしさが最高だった。先生と樫崎二人での同居だったら、ここまで暖かい関係には発展しなかったんじゃないかと思う。
海ちゃんが父親に引き取られる場面では、親子というのはそれほど絶対的な関係なのかな?と疑問に思ってしまった。…世の中には実の親に虐待される子供は大勢いるし、樫崎もその1人なので、愛情を持って育ててくれた湯原と樫崎は実の親以上の存在だし、海本人が望まないなら父親が引き取ることもないのになあとか…。
子供にとっての幸せってなんだろうと思ってしまった。いやこの話の場合は、父親もすごくいい人で、愛情を持っているという設定なので、引き取られるのがよくないとは思わないんだけど…。
海がいなくなったことで、樫崎と湯原の関係は進展するわけだし、まあいつかは離れていくものだけど、ちょっと寂しくなってしまった。というわけで、海ちゃんが会いにくる場面はほろりとした。
一途な樫崎の恋もよかったし、暖かい話でよかった。高遠さんらしく、文章はちょっとセンシティブで寡黙攻×おじさん受って感じでもないんだけど、恋愛以外の部分も含めて、感情移入しやすかった。
元教え子×教師という部分でためらいがあるあたりも。
それにしても樫崎はさすがパティシエだけあって?、寡黙なイメージに反してとても熱く甘い男だった(笑)
大満足~。
イラストもイメージに合ってたし、結構よかったと思うけどなあ。いやご本人がすごく謙遜して「力不足で」と書いてたので、そんなことないのになあと思ったもので。
高遠琉加 角川書店 2010/02
書き下ろし読みたさに購入~。
さらに小冊子も定額小為替なんて!と文句をいわずにいそいそ応募してみた。
うんやっぱりこの作品は好きだ。
ネタバレ
------------------------------------------
去年再読したばっかりだから、書き下ろし部分だけ読めばいいかな~と思っていたのだが、最初から最後までじっくり読んでしまった。やっぱりいいなあ。1話の最後はちょっと泣ける。
しっかり加筆修正も入っているようで。
私が今回気付いたのは、病院エッチが自宅に変更されていたことぐらいだけど、ちゃんと読み比べればもっとあるのかも。
肝心の書き下ろしも甘くてよかった。相変わらず弱気な三浦だったけど、どこでも大丈夫、ついていくと即断するあたり、男らしくてよかった。
堂島じゃないと駄目なんだっていうのが、すご~く伝わってきて、またしても感動してしまった。
書き下ろし読みたさに購入~。
さらに小冊子も定額小為替なんて!と文句をいわずにいそいそ応募してみた。
うんやっぱりこの作品は好きだ。
ネタバレ
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去年再読したばっかりだから、書き下ろし部分だけ読めばいいかな~と思っていたのだが、最初から最後までじっくり読んでしまった。やっぱりいいなあ。1話の最後はちょっと泣ける。
しっかり加筆修正も入っているようで。
私が今回気付いたのは、病院エッチが自宅に変更されていたことぐらいだけど、ちゃんと読み比べればもっとあるのかも。
肝心の書き下ろしも甘くてよかった。相変わらず弱気な三浦だったけど、どこでも大丈夫、ついていくと即断するあたり、男らしくてよかった。
堂島じゃないと駄目なんだっていうのが、すご~く伝わってきて、またしても感動してしまった。
成澤准教授の最後の恋
2010年1月6日 高遠琉加
高遠琉加 角川書店 2010/1
ルビー文庫に高遠さんの新刊が!と年末の本屋で驚愕して買った。
が、実のところ准教授攻なんて年上攻要素がいっぱいなものに興味が持てなかったので、だんだん記憶が薄れてきて、年上攻ってところしか記憶に残らず、なぜかここで「うえださんの新刊」だと変換されてしまい、年を越していよいよ激しく思い込んだ。
2010年最初の小説はうえださんの作品ね、と思いながら読み始めた。(つづく)
ところで来月『好きで×3』がルビーで出ることを今日初めて知った。帯に書いてあるんだけど、見てなかった……。
えええ?! なんか文庫のイメージと違う気がするが、まあ私の勝手なイメージだし、いいのか。となると、書下ろしがついたりするんだろうか。うーん。うーん……。喜んでおけばいいのだろうが、イラスト変るし微妙な気分。
もとの出版社で復刊してもよさそうなものなのに、大人の事情はよく分からないなあ。
ネタバレ
-------------------------------------------
(つづき)
というわけで、読み始めてすぐに?となった。なんか、うえださんの文章と違うような。若い読者の多そうな(?)レーベルに合わせたのかな?とか色々考えつつ、それにしても文章の癖が違いすぎるとか違和感持ち続け…。
ところで、うえだ真由さんといえば、受が女性名のことが多い。この作品は攻が女性名だったりするので、准教授は受なのか!?と要らない期待をしてしまった。
しかし、思い込みって怖いなあ…。
覆面企画とかで予想するのやめとけばよかったか。
…前置きが長すぎたが、作品の感想としては。フランス文学が散りばめてあるのが、面白いような、(趣味の問題で)ちょっと厳しいような…。准教授のキャラは好きだったが、受のほうは正直あまり魅力が分からなかった。いや、平凡なタイプは好きだし、いい子だと思うんだけど、なんか結構、素で態度悪いような気がして……。性格がよろしくない?攻視点なので、攻ばかり責められているが、この受ってあんまり人の気持ちを考えないタイプって気がする…。鈍いっていう設定なんだろうけど、普通はこれだけ相手が態度に出して必死になっていれば気付くと思う。「遊びだからいいだろう」ってところで思考停止しちゃうあたり、ちょっとなあ。気が回ればいいってものでもないが、人の気持ちを想像できない人は、大抵の場合は人に優しくできないんで…。
准教授のほうは自分勝手なようで優しくて魅力的なキャラだったので、総合的には面白かった。
そして今回こんなことを書くのは非常に恥ずかしいものがあるが、最近の高遠さんの文章は読みやすくていいなあと。相変わらず、雰囲気があるし。
あとがきに頷いた読者は多いと思います!<「太陽と月に~」
ルビー文庫に高遠さんの新刊が!と年末の本屋で驚愕して買った。
が、実のところ准教授攻なんて年上攻要素がいっぱいなものに興味が持てなかったので、だんだん記憶が薄れてきて、年上攻ってところしか記憶に残らず、なぜかここで「うえださんの新刊」だと変換されてしまい、年を越していよいよ激しく思い込んだ。
2010年最初の小説はうえださんの作品ね、と思いながら読み始めた。(つづく)
ところで来月『好きで×3』がルビーで出ることを今日初めて知った。帯に書いてあるんだけど、見てなかった……。
えええ?! なんか文庫のイメージと違う気がするが、まあ私の勝手なイメージだし、いいのか。となると、書下ろしがついたりするんだろうか。うーん。うーん……。喜んでおけばいいのだろうが、イラスト変るし微妙な気分。
もとの出版社で復刊してもよさそうなものなのに、大人の事情はよく分からないなあ。
ネタバレ
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(つづき)
というわけで、読み始めてすぐに?となった。なんか、うえださんの文章と違うような。若い読者の多そうな(?)レーベルに合わせたのかな?とか色々考えつつ、それにしても文章の癖が違いすぎるとか違和感持ち続け…。
ところで、うえだ真由さんといえば、受が女性名のことが多い。この作品は攻が女性名だったりするので、准教授は受なのか!?と要らない期待をしてしまった。
しかし、思い込みって怖いなあ…。
覆面企画とかで予想するのやめとけばよかったか。
…前置きが長すぎたが、作品の感想としては。フランス文学が散りばめてあるのが、面白いような、(趣味の問題で)ちょっと厳しいような…。准教授のキャラは好きだったが、受のほうは正直あまり魅力が分からなかった。いや、平凡なタイプは好きだし、いい子だと思うんだけど、なんか結構、素で態度悪いような気がして……。性格がよろしくない?攻視点なので、攻ばかり責められているが、この受ってあんまり人の気持ちを考えないタイプって気がする…。鈍いっていう設定なんだろうけど、普通はこれだけ相手が態度に出して必死になっていれば気付くと思う。「遊びだからいいだろう」ってところで思考停止しちゃうあたり、ちょっとなあ。気が回ればいいってものでもないが、人の気持ちを想像できない人は、大抵の場合は人に優しくできないんで…。
准教授のほうは自分勝手なようで優しくて魅力的なキャラだったので、総合的には面白かった。
そして今回こんなことを書くのは非常に恥ずかしいものがあるが、最近の高遠さんの文章は読みやすくていいなあと。相変わらず、雰囲気があるし。
あとがきに頷いた読者は多いと思います!<「太陽と月に~」
ホテル・ラヴィアンローズ
2009年6月9日 高遠琉加
高遠琉加 アスキーメディアワークス 2008/05
レストランがよかったので、ホテルも再読してみるか~ということで買ってみた。
…いくら分厚くても文庫が700円越えは気に食わんが。
どうでもいいけど、B‐PRINCE文庫をどうしてもビープリンセス文庫と云ってしまう。…とくに意味はないんだけど、最初に言い間違えて以来、癖になってしまったらしく直らない。うーん…。
ネタバレ
-----------------------------------------
青は初めて読む。
高校生の話か…と少々投げやりに読み始めた。この「運動部の攻を窓からこっそり見ていたら、高校教師にそれをネタに脅され、最後まではいかないけど関係を強要される」っていうのはテンプレなんだろうか。これで読むの3回目ぐらいだ。
まあいいんだけど…ってさらにテンションを落として読んでいたら、途中から逃避行に。これは面白かった。キャラも可愛いし、高校生ゆえの無力さとか行き詰った感じとか、不器用なところなんかも含めて、いいなあと。別れの朝は切なかったし、そのぶん再会の場面も感動的だった。
赤は雑誌掲載時に読んだ。
これは個人的な趣味の問題として、受の視点で読みたい話だったかも。受に感情移入していれば、わりといい話として読めた気がするけど、一歩引いたところから見てしまうと、なんだかいつまでも過去にこだわる受の気持ちが分からない。いや分かることは分かるけど、ちっとも共感できなかった。そんなわけで、いつまでもウジウジしているだけに思えてしまって(ウジウジするだけの理由があるし、納得はできるんだけど)、どうにも楽しめなかった。
「薔薇色~」はホテルができたときの話。『楽園建造計画』と同じ構成だなーと思いつつ読みはじめたが、これが一番面白かった。テンポのよい現代物も面白いけど、時代物は高遠さんのしっとり情感豊かな作風にぴったりだと思う。まとまりもいいし、ドラマ性もあるし、ラストまで楽しめた。
レストランがよかったので、ホテルも再読してみるか~ということで買ってみた。
…いくら分厚くても文庫が700円越えは気に食わんが。
どうでもいいけど、B‐PRINCE文庫をどうしてもビープリンセス文庫と云ってしまう。…とくに意味はないんだけど、最初に言い間違えて以来、癖になってしまったらしく直らない。うーん…。
ネタバレ
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青は初めて読む。
高校生の話か…と少々投げやりに読み始めた。この「運動部の攻を窓からこっそり見ていたら、高校教師にそれをネタに脅され、最後まではいかないけど関係を強要される」っていうのはテンプレなんだろうか。これで読むの3回目ぐらいだ。
まあいいんだけど…ってさらにテンションを落として読んでいたら、途中から逃避行に。これは面白かった。キャラも可愛いし、高校生ゆえの無力さとか行き詰った感じとか、不器用なところなんかも含めて、いいなあと。別れの朝は切なかったし、そのぶん再会の場面も感動的だった。
赤は雑誌掲載時に読んだ。
これは個人的な趣味の問題として、受の視点で読みたい話だったかも。受に感情移入していれば、わりといい話として読めた気がするけど、一歩引いたところから見てしまうと、なんだかいつまでも過去にこだわる受の気持ちが分からない。いや分かることは分かるけど、ちっとも共感できなかった。そんなわけで、いつまでもウジウジしているだけに思えてしまって(ウジウジするだけの理由があるし、納得はできるんだけど)、どうにも楽しめなかった。
「薔薇色~」はホテルができたときの話。『楽園建造計画』と同じ構成だなーと思いつつ読みはじめたが、これが一番面白かった。テンポのよい現代物も面白いけど、時代物は高遠さんのしっとり情感豊かな作風にぴったりだと思う。まとまりもいいし、ドラマ性もあるし、ラストまで楽しめた。
王子様には秘密がある
2009年5月29日 高遠琉加
高遠琉加 リブレ出版 2008/12
このタイトル…。絶対趣味じゃないだろうと一度はスルーしたのだが、「愛と混乱~」があまりに面白かったので、つい買ってしまった作品。
ネタバレ
-------------------------------------------
2作入っているが、表題作よりスピンオフのほうが面白かった。このスピンオフ、どうも最初は編集者に難色を示されたらしい。あとがきに「あまりいうことを聞けなくてすみません」と書いてあった。…聞かないでくれてよかったです。うーん、このレーベルは素直で可愛い系の受しか認めないって方針なの?
まあそういう方針なら私の趣味と真逆だし、買わないからいいけど。あんまり偏ったレーベルが増えると、選択肢が減って困るなあと。
…表題作は思っていたよりずっと面白かった。年下攻だし、王子様は可愛いしね。
ただ展開が早かった。え、もう告白?と戸惑ったのだが、攻の行動にはもっと驚いた。いくら迫られたからって「ごめんなさい」といって部屋を飛び出すってすごい情けないな…。というか、ひどいと思う。で、こっぴどく振った後に(ほんとは逃げただけなんだけど)受の王子様が結婚するという噂を聞いて、「説明してください」とか言ってるが(なんであの説明でまだ理解できないんだろう…)、君の行動こそ説明が必要なんじゃないか?と思った。いや、基本的に受の味方なもので……。
というわけで、包容普通攻×王子様も面白かったが、ちょっと趣味に合わなかった。
スピンオフのほうは表題作の王子様の兄の話。
幼馴染み、同級生もの。包容王子×ツンデレ王子(って書くとどんな話なんだか…)で、すごく面白かった。兄のツンデレ王子がどうして性格の悪い人になっちゃったのか、そのへんがじっくり描かれていて、さすが高遠さんと言いたくなる心情描写で、引き込まれた。包容王子の一途振りも可愛いし、だんだんカッコよく成長するあたりもツボだった。惹かれあっている理由とか、受が素直になれなかった理由とか、いちいち共感ができるし、ラストもよかった。とくに受の告白の台詞がいいなあと。
これは続きが読みたい。
ところで。三人称の中で1、2箇所地の文で「俺は」となっているところがあった。そういう手法なんだろうけど、うっかり一人称にしちゃったというような印象を受けたので(つまり急に出てきて驚いた)、そういえば高遠さんって一人称が多かったような…と急に思い出した。
このタイトル…。絶対趣味じゃないだろうと一度はスルーしたのだが、「愛と混乱~」があまりに面白かったので、つい買ってしまった作品。
ネタバレ
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2作入っているが、表題作よりスピンオフのほうが面白かった。このスピンオフ、どうも最初は編集者に難色を示されたらしい。あとがきに「あまりいうことを聞けなくてすみません」と書いてあった。…聞かないでくれてよかったです。うーん、このレーベルは素直で可愛い系の受しか認めないって方針なの?
まあそういう方針なら私の趣味と真逆だし、買わないからいいけど。あんまり偏ったレーベルが増えると、選択肢が減って困るなあと。
…表題作は思っていたよりずっと面白かった。年下攻だし、王子様は可愛いしね。
ただ展開が早かった。え、もう告白?と戸惑ったのだが、攻の行動にはもっと驚いた。いくら迫られたからって「ごめんなさい」といって部屋を飛び出すってすごい情けないな…。というか、ひどいと思う。で、こっぴどく振った後に(ほんとは逃げただけなんだけど)受の王子様が結婚するという噂を聞いて、「説明してください」とか言ってるが(なんであの説明でまだ理解できないんだろう…)、君の行動こそ説明が必要なんじゃないか?と思った。いや、基本的に受の味方なもので……。
というわけで、包容普通攻×王子様も面白かったが、ちょっと趣味に合わなかった。
スピンオフのほうは表題作の王子様の兄の話。
幼馴染み、同級生もの。包容王子×ツンデレ王子(って書くとどんな話なんだか…)で、すごく面白かった。兄のツンデレ王子がどうして性格の悪い人になっちゃったのか、そのへんがじっくり描かれていて、さすが高遠さんと言いたくなる心情描写で、引き込まれた。包容王子の一途振りも可愛いし、だんだんカッコよく成長するあたりもツボだった。惹かれあっている理由とか、受が素直になれなかった理由とか、いちいち共感ができるし、ラストもよかった。とくに受の告白の台詞がいいなあと。
これは続きが読みたい。
ところで。三人称の中で1、2箇所地の文で「俺は」となっているところがあった。そういう手法なんだろうけど、うっかり一人称にしちゃったというような印象を受けたので(つまり急に出てきて驚いた)、そういえば高遠さんって一人称が多かったような…と急に思い出した。
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